感情タグBEST3
Posted by ブクログ
何とも不思議なテイストの一冊(^ ^;
前半...と言うか、基本的な設定は、
割とまんま「森見 登美彦の世界」(^ ^;
人外魔境のような貧乏学生寮に巣くう不可思議な面々が、
日ごと夜ごとアヤシイ所行をだらだらと送っている。
使い古しのパンツから生える謎のキノコで作る鍋が
「詭弁鍋」などというのも、森見先生「夜は短し〜」や
松本零士先生の「男おいどん」へのリスペクトとしか(^ ^
で、この寮に暮らしている人々には、
時々「天井に張り付く血まみれの美女」が見えたりする。
ある時は窓からじっと覗いて来たり、
足音&ドアノブをガチャガチャなど
バリエーションはいくつかある。
トイレを流すと便器に血が流れるなども(^ ^;
この「現象」の謎を解こうと立ち上がる主人公たち。
だが、この現象は徐々に発現する範囲を広げ...
しまいには「人類滅亡の危機」にまで達する(^ ^;
この壮大なスケール感は、森見作品とは違う(^ ^;
で、学生寮のアヤシイ面々は、
「成り行きで」全人類を救うために立ち上がる(^ ^;
地球規模の「巻き込まれ形パニック小説」(^ ^;
しょーもないウダウダ感と「全人類を救う」という
全く親和性の無さそうな設定が見事に融合している。
主人公たちが、結構なひどい目に遭っていながら、
最後まで飄々と我が道を進む様が痛快(^ ^
ハッピーエンドと言うには強引な(^ ^;
最後の落としどころは...人類の「しぶとさ」が感じられ、
これはこれで不思議に納得できる(^ ^
これ、ちょっとやそっとじゃ紹介しきれない(^ ^;
騙されたと思って、ぜひ読んでみて!!(^ ^;
Posted by ブクログ
家賃が払えなくなり、大学の伝説の富穰寮に引っ越すことになった小磯。そこには池のフナを捕まえ、いつまでも卵を生むニワトリなどと、家庭農園や雑草を食べて自活する、日中ベナンの謎の学生たちと、母子家庭が住んでいた。部屋の中に生えるエメラルドグリーンのキノコと消毒用アルコールの酒を飲んでつぶれた小磯は、夜中に天井に張り付く血まみれの幽霊「依子さん」を見る。依子さんは特に害がないが、寮の関係者にのみ見えるように思えるが…。
この作家好きだわ。作中でも触れられているが、筒井康隆の影響を多大に受け、本作ではネタとして脚注でワルノリするなど、やりたい放題である。依子さん以外の話もメチャクチャなので、一体どこに焦点を当てるんだろうと不安になるが、中盤でテーマが絞られていく。
幽霊という超常現象を、幽霊のままにせず、メカニズムを突き詰めていく(途中はデタラメ)ことで、きちんとストーリーに落とし込んでいる。
終盤は前に読んだ作品でもそうだったような記憶があるが、グチャグチャがグチャグチャのまま描かれていくので、何が何やらになっていくので、そこで☆一個減点。さて、事件は解決するんでしょうか?
Posted by ブクログ
前情報ほぼなしで読み始めたので最初は「あらすじがちょっと変だけど最終的には推理小説になるのかな?」と思っていたが残念ながら推理する部分はあるものの一般的な推理小説にはならなかった。けれども内容はとても面白く普段ミステリばかり読んでいるので目新しく映ったというのもあるだろうが、それを差し引いても普通以上に面白い作品だと思う。全編にわたって散りばめられているギャグもいつもの似鳥さんよりキレッキレでいつも以上に笑わせてもらった。
Posted by ブクログ
貧乏学生が得体のしれない寮に引っ越すところから始まりますが、ホラーと言っていいのか、コメディと言っていいのか、SFと言っていいのか、パニック小説と言っていいのか、なかなかごった煮な小説でした。前半はなんかいろいろ変なものが出る寮の話ですが、ヨリコさんが暴走し始める中盤以降はパニックムービーの様相を呈してきて、加速度的に面白くなりました。
表紙絵のヨリコさんはコメディタッチですが、本編ではかなりリアルなホラーで描かれています。
Posted by ブクログ
2019年77冊目。登場人物も設定も展開もなかなかぶっ飛んでいるけれど、それらを受け入れることができれば不思議と収まりは良いラストまであっという間に読ませる力があります。
Posted by ブクログ
「100億人のヨリコさん」 って どういうこと?
変人の集まる超貧乏学生の寮。うへ~~ としか言いようのない寮生活に呆れてしまう。
起きる現象に素晴らしい?もっともらしい説明がつく。これには へ~~。
怪しげな変人たちが世界を救う うひゃ~~。
小磯君がもうちょっとぶっ飛んでてもいいか、そうすると世界が救われないか……
蛇足を一つ、「機種部分からターミナルビルに激突」って「機首部分から」かな?