【感想・ネタバレ】さよならの次にくる〈新学期編〉のレビュー

あらすじ

名探偵の伊神さんは卒業、葉山君は2年に進級、そして迎えた新学期。曲がり角で衝突したことがきっかけで、可愛い一年女子の佐藤さんと知り合った。入学以来、怪しい男につけられているという佐藤さんのために、葉山君は柳瀬さん以下演劇部有志の力を借りてストーカー撃退に奔走することになる……。第5話「ハムスターの騎士」ほか、職員室から鍵を盗み出す役目を押しつけられる羽目になった葉山君の悪戦苦闘を描く「ミッションS」などを収録。山あり谷ありの学園探偵ライフを満喫(?)する葉山君は、やがてある意外な真実を知ることに……爽快なフィナーレまで一気呵成に突き進む、コミカル学園ミステリ、後編。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

連作短編が最後にひとつにまとまり別の顔を見せる。お馴染みの手法ですが、無理なく短編自体も面白く長編としても完成度が高いのは稀有なんですよね。そんな稀有な傑作です。
甘く苦く爽やかな青春ミステリ。こういうの大好きです。

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2025年03月06日

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ネタバレ

 あまり詳しく感想を書くとネタバレになりかねないが、前作そのものが伏線になっていてそれを全部回収していくのに驚いた。前作を「別れ」を強調した学園ミステリーとするならば本作は「新たな出会い」を強調した学園ミステリーという様で面白かった。

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2024年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作の続きとして完結。探偵役の彼が卒業した後、どのような展開になるのかと思っていたが、基本的には探偵は出てくるんだな。もともと達観したキャラだったが、磨きがかかった。

それにしても伏線回収しまくった。前巻で感じたむずむずが今回もなくはなかったが、卒業式での物悲しさとは違ってちょっと春らしい雰囲気のせいか、ちょっと元気がでる。そしてそれ以上に伏線を回収していくさまに感動を覚えた。これぞ連作短編の良さ。

無理な設定もあるにはあるが、それが吹っ飛ぶくらいの読み応え。個人的にはここ数年で一番かもしれない。ちょっと過大評価だろうか。でも2巻にわけて、雰囲気を少し変えるなどもおそらく狙いだろうし、年末にいい作品を読めた。幸せ。

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2023年12月17日

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個人的に、大傑作です。これはシリーズを読み通そう、と思った。
ここまでの作品の描写で読み逃していたのかもしれませんが、私は伊神さんのビジュアルを美青年だとの認識がなかったので、途中でイメージがややバグってしまいましたが。

この後編で、謎解きのパターンが生まれたようで、学校などで事件が発生→葉山くんや柳瀬さんが捜査→伊神さんに相談→現場に探偵登場!これがとても楽しい。

で、オチもとても良い。最終巻かよ。

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2023年09月24日

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ネタバレ

後編にして新しいキャラクターが登場するので、これでちゃんと解決するのか?と心配になるが、全てがパタパタと収まるところに収まる最終盤は読んでいて気持ちよかった。
難を云うと、シリーズ後半はすっかり伊神さんが主人公になってしまったが、最初はそんな感じの登場でもなかったので、脳内でのビジュアルがかなりもっさり系男子高校生で設定されてしまっていて補正が大変だった。可憐な美少女?という感じで想像していた渡会千尋ちゃんはストーカー化しちゃうし。
このシリーズはこの先も続くのかー、どうしようかなあ、読むならかって読む?と迷う程度には面白かった。買うかな。

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2023年01月30日

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ネタバレ

葉山くんと佐藤さんがうまくいっちゃったら柳瀬さんのポジションが微妙になっちゃうからねえ。『卒業式編』でいったん収束したかに見えた伊神さんの話が『新学期編』の出来事とうまく絡んで二度美味しい。

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2020年03月15日

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いや、これはまた色々と盛りだくさんな(^o^

正直、前半までは「ミステリ要素が薄いな。
むしろ学園もののラブコメ(死語?)じゃん」
と思いながら読んでおりました。

が。

この作者が、そんなハンパな状態で終わる訳がない(^ ^;

伊神さんの、え、いやまさかそうだったの!?
という意外な展開というか、キャラ設定というかが
明かされた後にやってくる「さらなるウェーブ」(^ ^;

尻上がりに「情けなさレベル」の上がる葉山くんにも
きちんと見せ場が用意されているし、
柳瀬演劇部部長は八面六臂の大活躍(^ ^

ギャップ萌えあり、濃いい新キャラ登場あり、
静かで熱い伏線の見事な改修あり...で、
本当に「これでもか」と言うほど内容が濃い(^ ^

そして、高校生が主役で、ほぼ学校が舞台なのに、
きちんと「おっさんが読んでも面白いエンタメ」に
昇華されているのが見事(^ ^

いや〜、堪能いたしました(^o^

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2019年04月19日

Posted by ブクログ

なかなかに重たい話になってきたと思った。その中で、ミッションSはくだらない動機やら、手順のポップさ、みたいなのがとても好き。演劇部のノリの良さが凄くいい。

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2019年03月05日

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短編に見せかけた長編。最初から通して読むことで、全ての作品(断章さえも!)に意味があったのだ!となる。
読み進め、読み終えた時のスッキリ感がとても心地いい。
ラストはついふふっと笑ってしまうやり取りで面白かった。

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2019年02月19日

Posted by ブクログ

2018年6冊目。前作からの仕掛けが一気に爆発する後半の怒涛の展開に圧倒されまくり。最後までフォローもしっかりしていて、素敵な読後感。

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2018年01月13日

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名探偵伊神さんは凄い。葉山君はほっこりする。チョッピリ重くて大体は軽い、演劇部の人ってそこまでする??
続編をを読みたくなりました♪

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2016年05月27日

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曲がり角でごつんで可愛い一年生と出逢ってしまった葉山くん。
柳瀬さん大変!とわたしが慌てるにも関わらずやっぱり余裕な柳瀬さん。さすがですな、本妻は格が違います。

伊神さんその人の謎が明かされる本巻。
ああ断章はこう繋がってたのか。
青春の苦々しさと、でもこの幸福感はどうだ。

この余韻のあとに、あのあとがきである。

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2015年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

後編。

卒業しても伊神さんは伊神さんですね!!!
デビュー作からめきめき面白くなってる気がする。
今回も連作と見せかけて(いや連作だけど)長編。すごかった。

なんちゅう中学生だ。

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2021年04月15日

Posted by ブクログ

後編。いやー、全部納まるところに納まってよかった!前編では意味がわからなかった断章にもきちんと説明がついてすっきりと読み終えれた。しかし葉山君はちょっと不憫というか苦労性というか大変な役回りだったなぁ。

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2019年10月12日

Posted by ブクログ

そのうち読もうと思っていた市立高校シリーズ。第一作「理由あって冬に出る」は、まあこんなもんかなという感じだったのだけど、続く本作は、断然良かった。この作者の味わい、好きだなあ。

正直に言うと、前作同様「トリック」にはあんまり感心しない。そんなことだったの…という肩すかし感があるし、何でまたそこまで大げさなことをせにゃならん?という違和感もある。でも、それを補ってあまりあるのが、登場人物の魅力だ。

主人公の葉山君はじめ、みな実に個性的。結構突飛なキャラもあるけど、基本的にほほえましくて、うーん、高校生っていいよなあとオバサンはうらやましくなるのだった。主要な人物がみなモテるタイプっていうのがちょっとアレだが、ま、その自覚のない葉山君に免じてOKということにしよう。

似鳥鶏さんって、いつもあとがきではふざけちらしてて、真面目な話とかしないんだけど、作品から伝わってくるのは人への柔らかなまなざしだ。少し前から読むようになって、そう感じていたのだけど、これはデビュー時から変わらないんだなとわかった。

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2019年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

つながってるんだろうな、と思いながら読んでいた短編が、やっぱり全部つながっていて、伏線が回収されて。
全編通して伊神さんのはなしだった。

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2019年04月12日

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シリーズ第3弾。(第2弾の下巻でもある)
名探偵の先輩伊神君の卒業後の葉山君の周りがなにやら騒がしくなってきた。
もててるようでそうでもないような・・・勘違いしてあたふたする様子の葉山君など高校生らしい様子がグっと増えた学園ミステリー。
謎のおおい先輩伊神君のいろいろな部分が解決するので良かった。
第2弾からの伏線の回収が多くて読み返す必要あり。

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2019年01月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

卒業式編・新学期編を合わせての評価・感想。

未読の方へ 一見、連作短編集に思えるかもしれませんが、卒業式編・新学期編の2冊を合わせて1つの話。あいだをおかず、一気に読むことをお奨め。

こんな構成とは思わず、ゆっくり読んで、私は失敗。連作「短編」であればものたりないと感じたところも、全体を通すとしっかりと意味がある。心地よい驚きを感じた。

「曲がり角でごつん」「そんな 特殊なもの/マニアックなところ ではなく」 最高!

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2016年05月28日

Posted by ブクログ

にわか高校生探偵団シリーズ第2弾後編です。
コミカル学園ミステリです。
本作は卒業編(上巻)新学期編(下巻)の続き物です。

このシリーズもの、どんどん良くなっていくのを実感します。読みやすく引き込まれます。
「曲がり角でごつん!」なんとベタな(笑)
断章の話、なるほどこう繋がるのか。
伊神さんが良い味出してます。

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2015年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なるほど、こういう仕掛けな。

学園小説、ラノベ、日常ミステリーとしては良い出来じゃないかなぁ。複数の謎解きがラストに向かって収束していく様は読んでいて「片付けすっきり収納術」な気持ち良さがある。リアル世代(高校生・大学生)なら日常に期待を寄せる事もできる淡くて甘酸っぱい恋物語もほどよく風味を利かせているし、ちょっとした冒険心もコチョコチョと刺激されるし。

問題は前半1冊を読み終わってもやってこない物語に引き込まれる引力がやってこない冗長さが難点か?飽きっぽい人なら「こりゃアカン」と放り出すかも知れない。いっそ分冊止めた方が良いのかも

ってことで、☆4はこの巻のみの評価、卒業式篇と併せての評価は☆3.5かな

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2014年06月01日

Posted by ブクログ

 なるほど、こう話が繋がるわけか~。卒業式編で消化不良だった伏線も回収してくれてスッキリ! 伊神さんと柳瀬さんのタッグというか芝居というかが息ぴったりで好きです(笑)

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2014年02月22日

Posted by 読むコレ

ついに後編。前編で散りばめた断片がこの後編で
グーッと集約されてミステリ的なカタルシスも充分。伊神さんに纏わる
ストーリーの真相はかなり迫るものがありますねー。
かなり面白かったです。こういう風に散らばった幾つかのピースが
嵌っていくさまは美しく爽快です。見事ー!

途中のキュンな展開は往年のあだち充を思わすようなベタな
ラブコメ展開もありで非常に読者のツボを心地良く押してくれます。
演劇部部長との微妙な関係に割って入る新入生。しかもその
出会い方のベタさったら!!!

この方のあとがきも一つの楽しみになっており、前編、後編の
意地悪(?)な作りもこれなら納得の快作でしたー。

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2013年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前編となる卒業式編での違和感や、思わせぶりな断章が一つの線となり繋がっていく、その過程が面白かったです。

このシリーズの特徴である軽快な雰囲気と、真相の重さとの対比も鮮やかで、甘さと苦さ、そして爽やかさを内包した物語に引き込まれました。

次作以降も楽しみにしています。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

〔!〕「葉山先輩……もしかして便利屋か何かなんですか?」 違う。はずだ。(p.103)/どうしてこう、君のまわりにだけ面白いことが起こるの(p.133)
〔内容〕新入生の佐藤希ちゃんにストーカー騒動/職員室のとある教師のカードキーを偽物とすり替えよというミッション/怪談立ち女/別口で葉山くんへの不審なメッセージ/希vs柳瀬/渡会vs伊神/希vs伊神/希vs立ち女/希vs葉山などなど。いずれにせよ希ちゃんがキー。
〔感想〕謎解きのもう一段階後にさらに謎が残っていたというパターンがおもろい(という書き方もネタバレかしら?)/度会と渡会という表記が混じってるシーンがあるけどミスにしては量が多いし、何か意味があるかとおもったけどどう見ても同じ人物のことなんでやっぱりミスかなあ。新しい版で調べてみようか…

■市立高校についての簡単な単語集(学年は葉山基準で)

【愛甲】ミス研(推理小説研究同好会)会長。葉山の一年先輩。
【秋野麻衣/あきの・まい】吹奏楽部。
【東雅彦/あずま・まさひこ】吹奏楽部員。秋野の彼氏。185センチの長身。チャラい格好だがなぜかさわやかに見える。家は金持ち。
【アツシ】柳瀬さんちの犬。足と首のまわりだけ黒であとは象牙色というカラーリング。とてもひとなつっこそうだ。アイヌ語の命令しか聞かない。
【伊神悦子】恒の母。
【伊神恒/いがみ・こう】文芸部部長。二年先輩。物識り。探偵役。遠慮を知らない。
【伊神進】恒の父。
【磯貝健人/いそがい・まさと】パソコン研究同好会会長。
【石井あゆみ】愛心学園吹奏楽部。同学年。なんとなく猫っぽいが本人は猫アレルギー。
【浦和虎彦】とある中学生。
【江澤】演劇部。一年先輩。
【壁男】芸術棟に出るらしい幽霊。首を斬られ壁に埋められている。顔がないので手当たり次第に襲い壁の中に連れ込もうとするが人間を連れ込むことは難しくつぶれてしまう。
【唐沢アグネス直美】とある女性。
【keynote】愛心学園裏門すぐのとこにある喫茶店。名称からして同校吹奏楽部がターゲットではと思われる。
【木場】葉山の西の谷小学校時代の仲間。クラスで一番小さかったのに今では大男になっている。
【桐山萌実/きりやま・もえみ】演劇部。通称モエ。
【草加】国語教諭。国語になぜそれが必要なのかわからないが気を読む達人で戦闘力が高い。
【芸術棟】古く芸術性などカケラもなく愛想のない建物に文科系の部を全部放り込んで芸術棟と称している余り物の建物。音楽系の部のせいで常にやかましく全体の半分はガラクタが詰まっている。
【幻城影彦/げんじょう・かげひこ】伊神先輩が置いていった蔵書にたくさん揃っている。愛心学園シリーズが有名。
【佐藤希/さとう・のぞみ】葉山の一年後輩。メガネ女子。メガネを外すとものすごい美少女。ってそういう人はメガネをかけててもものすごい美少女でしょ? 帰宅時に誰かにつけられてるような気がする。葉山には「希」と呼んでもらいたいようだ。また、葉山の「裏の仕事」に憧れている?
【シランクス】立花の幽霊がフルートで吹いているらしい曲。
【杉本大介】パソコン研究同好会顧問。四角四面の堅物。
【高島ひかる】吹奏楽部部長。「吹奏楽部のがんばりママ」と呼ばれる。
【立ち女】学校怪談? 校門のところでじっと何時間も立っている三十代くらいの女。誰かを待っているのか?
【立花久美子】吹奏楽部。フルート。美人。行方不明。後に中退し百目鬼姓となる。
【田村】生物科教諭。芸術棟地下の実験室で改造人間を作っている。
【椿美都/つばき・みと】愛心学園吹奏楽部。同学年。パーカッション。
【天童翠/てんどう・すい】愛心学園中等部生徒。父はミステリ作家の幻城影彦、本名天童雄彦(てんどう・たけひこ)。作中の千堂愛のモデルが翠。
【百目鬼悟】美術部顧問。仕事のためではなく創作のために学校に来ているフシがある。自分のアトリエ欲しさに芸術棟にアトリエを作り美術部とした。
【豊中浩一】自殺したと思われる男。
【豊中正子】浩一の妻。
【梨本】体育科教諭。田村教諭の作った改造人間で冷蔵庫型でしゃべらず無表情。
【波木/なみき】愛心学園吹奏楽部部長。
【ネモっち】根本晶(ねもと・あきら)。葉山の西の谷小学校時代のクラスメートの悪ガキ。他者をどこかに閉じ込めることに義務感を感じていた。
【葉山】主人公の「僕」。美術部員。基本ヘタレだが巻き込まれ体質でお節介でもある。
【葉山亜理紗/はやま・ありさ】葉山の妹。
【美術部】芸術棟三階にある。葉山を含め部員五人、うち幽霊部員四人。
【真垣】演劇部員。一年後輩。あだ名は「ゴリさん」。希ちゃんに対する新たなストーカーになる可能性もなきにしもあらず。
【マヤ】邦楽部員。
【三野小次郎/みの・こじろう】通称「ミノ」。演劇部員。他人の内緒話に出くわす男。葉山とは中学時代から親しい。
【八重樫日名子/やえがし・ひなこ】愛心学園吹奏楽部。同学年。
【康永/やすなが】愛心学園吹奏楽部。演出。
【柳瀬沙織/やなせ・さおり】演劇部長。一年先輩。黙っていたらグラビアアイドル、口をひらいたらお笑い芸人。葉山に気があるらしいフシがある。が、おもしろがっているだけの可能性はある。必殺技「声年齢チェンジ」を持っている。
【渡会千尋/わたらい・ちひろ】葉山が小学生の頃好きだった女子。初恋。今は愛心学園吹奏楽部でオーボエの首席奏者。
【ワッキー】葉山の西の谷小学校時代のクラスメートの悪ガキ。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

葉山&伊神シリーズ第2弾の後編。伊神さん卒業しちゃってどうなるのかと思ったけど、普通に出てきてた。葉山くん、そんなにダメなこじゃないのに、完全に当て馬みたいな役割でちょっとかわいそう。あ、でも今回はけっこう活躍したかー。謎解きも満足で、この巻はとても面白かった。

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2021年05月25日

Posted by ブクログ

<卒業式編>からの続き。連作短編の体裁をとった長編のようなテイスト。個々の事件の伏線がラストで収束する様には舌を巻きました。じつははじめて読んだとき,<新学期編>最初のエピソード(5章)がどうにも受け付けず,そのまま積読になっていました。今から思うと,もったいないことをしていました。当初,ここで登場する新キャラがなじめなかったことも一因か。気になる方は6章から読んでみてもいいかもしれません。それにしても,少し読んでから寝ようとして,徹夜してしまったのはここだけの話。

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2017年09月11日

Posted by ブクログ

短編連作に見せかけた長編ものな下巻。結構意外性のある展開でさいごのほうはおお!となりました。
葉山くんにも春が来そうな来なさそうな…。

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2016年09月03日

Posted by ブクログ

【収録作品】ハムスターの騎士/断章/ミッションS/断章/春の日の不審な彼女/And I'd give the world/よろしく 

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2016年08月31日

Posted by ブクログ

後編。なんかあれよあれよという間にそんな伊神さんオチに!伊神さんち皆が幸せならよいのです…。途中までのストーカー話しは正直ちょっと長かった…

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2016年06月18日

Posted by ブクログ

〈卒業式編〉に続く後篇の〈新学期編〉。

可愛い一年女子のためにストーカー撃退に奔走する「ハムスターの騎士」、職員室のカードキーのすりかえにあたふたする「ミッションS」 、朝起きたら横でマネキンが寝ていた…という密室事件を描く「春の日の不審な彼女」の3編と、その後の後日談が収録されています。

「名探偵」の伊神さんが卒業してからもいろんな事件に巻き込まれっぱなしの葉山君。

第一作では、正直、葉山君の頼りなさ・地味さがキャラクターとして薄いなあと感じていたのですが、この作品では、未熟ながらも自分で考えて行動したり、他人のために能動的に動いたりしていて、印象が変わりました。
勿論、未熟さゆえに自分の気持ちをうまく伝えることができなかったり、あるいは自分を大きく見せようと恰好つけたりするのですが、そうした面も飾らずに素直に綴られているので何だかほほえましく、応援したくなります。

また、ミステリとしても、前篇から散りばめられた謎がパズルのように綺麗に回収され、大きな物語に収束していくのがお見事。
差し挟まれたいくつかの断章の意味もわかって、納得の読後感でした。

わたしのお気に入りは、主人公の葉山君よりキャラの立った柳瀬さん。
高校生らしからぬ芸達者ぶりが魅力的で、葉山君との今後の関係が気になります!

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2014年07月15日

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“角を曲がったところで突然人が現れ、避けようとした僕は脇の電柱に肩をぶつけ、ついでに相手の傘が額に刺さった。僕の顎の下で短い悲鳴をあげた相手は余程慌てたのか、残像を残しかねない速度で一、二歩後方に下がった。「すいませんっ」
「いや、こちらこそ」
傘がよけられ、相手の顔が明らかになる。眼鏡の女の子だ。僕より小さい。「すいません。あの、大丈夫でしたか?」
「大丈夫です」
「傘、刺さりませんでした?」
「大丈夫です」
「電柱にぶつかりませんでした?」
「大丈夫です」ずいぶん詳細に言うな。”

わー。
すごかった。
ちゃんと、卒業式編とつながっている。
最初は、ストーカー事件は自演自作かと思ってた。まぁ、間違ってはいないけど。
最後に明かされる、すべての事件に関する真相には正直びっくり。
きれいにまとまっている。
ことごとく外れる葉山君の推理も楽しい。
というか、鈍感な葉山君の性格が面白い。
希ちゃんの目的、伊神さんの過去は明かされたけど、これからのことも気になる。
葉山君の美術部に来年、希ちゃんは入ってくるのか?とか。
葉山君の恋人になるのは誰?とか。
続編に、期待。

“「なんか葉山君、聞いてたのとイメージ違うね」磯貝君が言った。「『昼の顔は美術部の真面目な優等生、夜の貌は凄腕のプロフェッショナル』って聞いたんだけど」
「えっ」
「『柔和に見えて元スパイ。KGB時代に同僚を射殺して、以後闇の住人となった』って聞いたんだけど」
「そんな馬鹿な」
「知りませんでした」
いきなり背後から声がした。振り返ると、至近距離に希ちゃんがいた。足音もたてずにいつの間に接近したのだ。僕は鳥肌が立つのを覚えた。
「お嬢さん」ミノが言った。「……すまねえが、どこから聞いてた?返答次第じゃあ」
「依頼人を紹介する、というところからです」
最初からじゃないか。磯貝君が顔を覆ってのけぞった。
「葉山先輩、裏の貌があったんですね」希ちゃんが興味深そうな顔で僕を見る。「もしかして私を助けてくれたのも、どこかからの依頼ですか?」
「……あのう、これだけは言っておくけど、僕は美術部だから」
僕がそう言うと、希ちゃんは微笑した。「はい。昼はそうなんですね」”

20130923 再読

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2013年09月25日

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