佐々木譲のレビュー一覧
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面白かった
道警シリーズ第七弾!
前作に引き続き、エンターテイメント作品として楽しめました。
今回のメインは津久井卓巡査部長。
事件解決に加え、今回は佐伯と百合の仲が一歩進みます。そして津久井の純情物語
ストーリとしては
宝石強盗事件を捜査している津久井はブラックバードでジャズピアニストの安西奈津美と出会います。
ジャズで盛り上がる二人は一夜の仲になりますが、明らかになる奈津美の過去..
奈津美はサッポロシティジャズに出演し再起をかけようとしていますが、殺人事件の容疑がかかります。
アリバイがあいまいな奈津美
任意でも引っ張られてしまえばステージには間に合わず、ピアニストとしての再起もかな -
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ネタバレ私の好きではない短編集と知らずにbookoffで購入。
正直、ぼちぼちでした。
そもそも、短編集が好きではない理由は内容が浅いから。
起承転結で言えば、それが1サイクルで終わるものが多いし、
承から転の間が短いので浅く感じてしまいます。
この方の長編は何冊も読んでいて、重たい空気で起承転承転承転と
繰り返しながら、捜査が進んでいくのですが、
やはり短編なので起承転結の1サイクルで事件解決している。
それを除けば、面白かったとは言えると思います。
備忘録として内容を少し書いておくと、
メンタルを患ってしまった刑事仙道の休職中の話。
休職中という曖昧な立場なので、各方面から相談がきて、
そ -
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『道警大通署』シリーズ6作目。再読。
* * * * *
今回も政治家の腐敗や高級官僚の不遜さ、さらに権力組織の醜悪さと、巨悪を扱った点で読み応えがありました。
残念だったことは2点ありました。
1つ目は、物語が心理戦の様相で展開するため、ダイナミックさには乏しかったことです。
2つ目は、佐伯の推理と百合の洞察が事件解決の原動力となるのに、2人の登場頻度が高いとは言えず、全体的に低調なままクライマックスを迎えてしまったことでした。
その理由はいずれも、人質事件をメインにした作りであることから来ていて、主要人物の動きを制約する設定で物語を作ることの難しさを感じま -
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1 本書は佐々木讓氏の作品です。佐々木氏は、北海道シリーズや「警察の血」等の警察小説を得意にする作家です。本書は、主人公の仙道刑事が活躍します。6編からなる短編連作の警察小説で、直木賞を受賞してます。
2 この「廃墟に乞う」の犯人である古川は、極貧の中で育ちました。母親は、体を売って金を稼ぎ、2人の子供を育てるという生活でした。そうした中で、主人公は、“母親が食うに困って、幼い妹をダムに投げ込んで殺そうとする異常な光景”を目撃する。さらには、子供を残したまま、失踪した母親を許せず、同じように体を売って生活している、風俗嬢を殺してしまう。最後は、犯人がダムに投身自殺して、物語は終わります。
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第142回直木賞受賞作品
でも、ちょっと物足りない
短編連作の警察小説です
ストーリとしては、PTSDとなった刑事の仙道が休職中にプライベートとして携わる6件の事件の物語
ドンパチはありませんが、一つ一つの事件の裏側にある人間臭さ、どろっとしたところ、ほわほわした仙道が明らかにしていきます。
■オージー好みの村
ニセコで起きた殺人事件。その容疑者としてあるオーストラリア人があげられます。その容疑者の容疑を晴らしてほしいという女性の願い。
殺人事件の真相と、このオーストラリア人が守ろうとしていたものとは?
そして依頼人の想いとは?
■廃墟に乞う
13年前の事件と同様の手口でデリヘル嬢が殺害 -
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え…!これで終わり?と言う唐突な最期、勿論不消化感。
読む「ドキュメント12時間」という展開。最近かなり有名になった「爆弾低気圧~ホワイトアウト」の凄まじい描写が作品全体を覆っている。筆者モノを愛する理由⇒ページターナー炸裂だ。白い雪に赤いダウンジャケットの色彩、金庫強盗と反社会組織、精神的に不安定な女性とセックス・金をモチベーションにし世の中を斜めに泳ぎ切ろうとする安っぽい男の点景がフォーカスされて行く。警察モノというものの、川久保巡査のフォルムはどうかすると流れに呑まれ、物足りなかった。でも「制服警官」の作風は好きなので引き続き、読んで行こう。 -
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北海道警シリーズ第9弾。
さっぽろ雪まつり前日に起こった車両の盗難事件を追う盗犯係の佐伯と新宮、カーチェイスからの発砲事件を追う機捜津久井、釧路の家出少女の保護に奔走する生安の小島、大通署のいつものメンバーそれぞれの追う事件が次第に一つに集約していく。
断片情報がパズルのピースのようにはまって、事件の概要が明らかになっていく快感。そして、舞台は大通公園の雪像前。逃げる犯人、追う警察。
相変わらずいつものメンバーの活躍だけで解決するようなご都合主義は否めないが、シリーズのファントしては満足。
ただ、札幌周辺や市内の地名の記載が詳しすぎて現地に詳しくない者には臨場感もなければ、スピード感も -
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いまいち
街が主人公の物語
そう考えるべき
ストーリとしては、
父親の死の真相を知るために、北海道の運河町に旅立った岩崎。
20年前に父親が家族を残し、その町の運河で溺死体といて発見。
父親はなぜ、その町に行ったのか?
なかなか話をしない当時の人たち。
ようやくたどり着いた人物から、法科大学の漕艇部の女性の葬儀に参加するために訪れたことを知ります。
なぜ、葬儀に参加しに来たのか?
そして、なぜ、死んでしまったのか?
父親の大学時代に起きた漕艇部の事件。
その真相は?
といった展開です。
これでもかというぐらい、街の詳細な描写が続きます。
ななめ読みして読み飛ばしてしまった(笑)
しかし、