佐々木譲のレビュー一覧

  • 地層捜査

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    事件の真相は、半分くらい読んだとろろでもうヨメてしまった。でも、何回かしか行ったことはないけれど四谷荒木町はとても雰囲気のある印象的な町だったので、その町の歴史や住人たちの記憶・人生が絡まりあって展開するストーリーを、最後まで興味を失わずに読めた。花街があったというのはなんとなく知っていたけれど、花街があった時代を自分だけで想像することは難しいので、こんな時代があの町に…と思うと、とても面白かった。
    解説者が「都市小説」という言葉を後書きで使っていて、警察小説というより、その方がしっくりくるなと思った。その町に降り積もった時間の地層を少し掘り起こして見せてもらったよう。また四谷荒木町を訪ねてみ

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    2019年12月29日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    高見沢さんの 純粋な愛情を しっかり受け止めて
    山本さん 幸せになってほしい
    希望はあるが まだまだ 二人に試練は残された
    終わりかた

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    2019年12月11日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    独居老人が殺害された事件で、逮捕された30代の女性。なぜ彼女は偽名を使ったのか、なぜ付き合っていた男性と突然別れることになったのか、なぜ裁判の途中で突然黙秘し始めたのか等々。なぜ?が裁判を通して少しずつ分かってきますが、今の社会の様々な要素の縮図といったところでしょうか。

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    2019年12月08日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    ダイナミックな展開ではなく、裁判と警察の捜査にフォーカスした内容。地味かな?ってのが率直な感想か。
    所轄と本庁、県警と警視庁の対立の構図はお決まりのパターン。山本美紀はパッとしない地味な被疑者。ぜんたとして、読み終わってもスッキリするものではなかった。

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    2019年12月01日
  • 真夏の雷管

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    夏休み。鉄道好きで“スーパーおおぞら”に憧れる僕は、ある日出会った男性に小樽の鉄道博物館へ連れて行ってもらえることに。最高の夏になると信じていたのに、こんな大ごとになるなんて―。生活安全課の小島百合は、老舗店で万引きした男子小学生を補導した。署に連れて行くも少年に逃げられてしまう。一方、刑事課の佐伯宏一は園芸店窃盗犯を追っていた。盗まれたのは爆薬の材料にもなる化学肥料の袋。二つの事件は交錯し、思わぬ方向へ動き出す。北海道警察シリーズ第八弾。

    安心して、読めます。

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    2019年11月17日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    佐々木譲『沈黙法廷』新潮文庫。

    はっきり言ってつまらない。こうした事件の場合、当事者の視点で事件を描いた方が絶体に面白いはずだ。そうした意味では黒川博行の小説『後妻業の女』の方が圧倒的に面白い。

    初老の独居男性が絞殺される。捜査線上に浮上したのは30歳の家事代行業の女性。この女性の周辺では複数の初老男性が不審死を遂げていた……

    本体価格1,050円
    ★★★

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    2019年11月05日
  • 屈折率

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    内容紹介
    仕事と恋に情熱を! 不況に克つ企業小説

    ヤリ手の元商社マン・安積啓二郎(あづみけいじろう)は、経営状態の思わしくない実家のガラス工場の社長となった。工場売却を目論む彼だが、ガラス工芸作家・野見山透子(のみやまとうこ)との恋に落ち、ガラスの世界に魅せられていく。工場再建のために啓二郎が次々と打つ手とは? モノ作りに人生の再起を懸けた男の勇姿を描く長編企業小説

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    2019年11月05日
  • 制服捜査

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    厳密に言うと星3、最後のお話が面白かったので星4、なので3.2ぐらい?笑
    小さな町の話なので事件に派手さはないですが、だんだん事件を通して浮き彫りになっていく田舎特有の集団意識の強さが、いかに闇深いかがわかってくる。
    本当に怖いのは捩れた正義心を持った閉鎖的な集団なんだ!犯人はいわばおまけだよ。そんなお話でした。

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    2019年10月16日
  • 地層捜査

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    事件の本当の姿が明るみになっていく物語は引き込まれながら読んだが、この事件を再捜査しようという動機部分はなんだか弱い感じがした。そこだけはどうしても共感できない部分。

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    2019年10月07日
  • 巡査の休日

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    久しぶりに道警シリーズを読みました。この作品は、ドラマで見たような?違う事件が交錯し、読んでいる頭も混乱してしまいました。

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    2019年09月21日
  • 憂いなき街

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    複数の事件が同時並行して起こり、一気に収束していくのがこのシリーズの醍醐味だけれど、故買商の殺人事件の方に少し尻つぼみ感があったかなと思う。
    札幌シティジャズというイベントは知らなかったけれど、とても良さそう。行ってみたい。

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    2019年09月17日
  • 真夏の雷管

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    道警シリーズの8作目。
    ずっと音沙汰なくてどうなっているかと思っていたが、文庫本としては約4年振りの登場に新古本屋で購入。

    万引きで補導しながら事情聴取中に逃げられた少年を探す小島に、園芸店の窃盗犯を追う佐伯と新宮。
    いつもながらに小事件を扱う3人だが、それぞれの事案が結びついて大きな事件になっていくという、いつもの流れ。
    まあ、ネタは分かりやすく想像がつくが、そんなことより、作者の熟練の捌きで進む物語のテンポやお馴染みの人間関係を楽しむのが、このシリーズの一番の興趣ということか。

    硝安がなくなっても焦りもしない警察の上のほうやら、退職者の個人情報ダダ漏らしのJR北海道など、ボンクラなとこ

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    2019年12月01日
  • 警官の掟(新潮文庫)

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    『制服捜査』がすごく好きだったので期待して読んだが、それほどでもなかった。二組の刑事がそれぞれ同じ事件を追うが、なんか二組ともステレオタイプに「ザ・刑事」て感じで特色なくて、どっちがどっちか分かりづらいし、犯人は比較的すぐ分かってしまうし、何より犯人に思い当たる切っ掛けが、薄過ぎる。薄過ぎる!突然思い付く、みたいな。

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    2019年08月09日
  • 真夏の雷管

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    面白さ安定の道警シリーズ。JR北海道の改竄など時事ネタあり、最後は西村京太郎ばりの時刻表とにらめっこの展開(笑)面白かったです!

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    2019年08月05日
  • エトロフ発緊急電

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     太平洋戦争開戦前の日本、アメリカ、択捉島を舞台に繰り広げられるスパイ小説。真珠湾攻撃に関する諜報活動を取り扱っている。実際の歴史の結末の制限がある中で、ドキドキとするようなスパイものを描いている。最初は登場人物も舞台もあちこちに飛ぶことにちょっと戸惑ったが、だんだんと話の筋が見えてくる。登場人物も様々な背景を抱え、さらにまさに戦争が始まろうとする時代には民族の国籍の違いによる差別や弾圧も受けながら、それぞれに生きていこうとする姿が描かれている。映画に知れたらいいのにと思ったが、調べてみるとNHKでドラマ化はされたらしい。

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    2019年07月16日
  • ベルリン飛行指令

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    ネタバレ

    読後、こんな歴史があったのかと調べたくらいドキュメンタリータッチのフィクション小説です。
    この人の文章力はやはりおそるべし。

    国ぐるみの愚行に歯向かった軍人は、優秀であるがゆえに上から疎んじられる。
    こうした有能な人材を生かしきれないのが、日本に綿々と続く官僚制度の弊害だということに、いい加減気付くべきだ。
    やはり、国をしょって立つべき人物は超の付く優秀さと大局観が無ければ、国民が泣かされることになるのが歴史の必然。
    7月の参議院選挙は、心して投票しましょう。

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    2019年06月26日
  • 代官山コールドケース

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    311はちょっとこじつけ感。見方がステレオタイプだし。いろいろな人が捜査に参加して解決していくのは面白かったけど、その分複雑で冗長な感じもした。

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    2019年06月09日
  • ユニット

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    佐々木譲さんの本を読むのは初めてだったが、良かった。スリリングな展開、そしてところどころある暖かいシーン。ファンになりました。

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    2019年03月09日
  • 憂いなき街

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    バラバラとシリーズモノとしては読んでいるので、登場人物がなんでこういう関係というのがややこしいところもあったが、単体のミステリーとしても良かった

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    2019年03月03日
  • 砂の街路図

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    ネタバレ

    北海道にある架空の町で起こった20年前の出来事を調べる一人の男の話。

    私はあまり北海道に詳しくはないのですが、小樽のような風情のある街をイメージさせる描写が、とても架空とは思えない繊細な描写でした。佐々木さんの描く美しい北海道の街なのでしょう。何よりもそれが印象的です。

    事件を掘り起こす描写は佐々木さんらしいジワジワと核心に迫るような展開です。ただ、その事件自体があまりに悲しい事件であり、主人公の男が結局、この架空の街に移り住みそう(?)になる点、何か蟻地獄にはまっていくようであり、何か全てが解明された後に重たいものが残る感じがあまり私の好みではありませんでした。

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    2019年02月28日