佐々木譲のレビュー一覧

  • 冒険者カストロ

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    キューバ革命のリーダーであるフィデル・カストロの半生が書かれています。キューバ危機についてもわりと詳しく書かれています。

    今年でキューバのトップの座を降りたカストロ。子どもの頃に感じたカストロのイメージは、冷血な独裁者というものだったが、完全な偏見だったと感じた。勇気ある熱血な指導者だったのは間違いない。

    世界の常識となりつつある資本主義と真正面から戦い続けた国の今後が非常に気になる。

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    2009年10月04日
  • 駿女

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    義経自害後の奥州合戦を描く。義経の落胤を巡って頼朝を描く佐々木史観が興味深い。一族を滅亡させた頼朝に果敢に挑む蝦夷との混血少女由衣の活躍が物語をひっぱる構成がすばらしく、飽きさせない。

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    2013年10月26日
  • ベルリン飛行指令

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    太平洋戦争開戦前、海軍航空隊の凄腕パイロット2名が、新鋭機「零式艦上戦闘機」を対英戦まっただ中のベルリンへ、敵勢力圏を突破し空輸するという物語。警察モノで昨今有名な著者ですが、このあたりのジャンルも巧いですね(警察モノ読んだこと無いけど・・・)。ストーリーもリアリティ抜群で、スケールも大きく、おもしろかったです。ただ、終わり方がちょっと寂しいというか、もう少し爽快感みたいなものがほしかったなぁ、と。

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    2011年09月25日
  • ユニット

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    冒頭のシーンはかなりグロイ。一気に主人公に感情移入するほどに加害者を憎悪させる描写だ。少々厚みのある本だけど一気に読ませてしまう。悪を徹底的に悪にしきっている所が、小気味いい。これなら「何が善で何が悪か」なんて考えないで、ストレートに入っていける。でも、一気に読ませるだけのエンタメ小説で終わらない、何かが残る作品。

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    2011年09月04日
  • 夜にその名を呼べば

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    ネタバレ

    2008/5/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2021/4/17〜4/21

    1992年の作品。1986年、ソ連崩壊前のベルリンで、ココム違反の貿易を行ったとして、日系企業の社員である神崎哲夫は追い詰められる。さらには、殺人犯としても陥れられ、起死回生の一策として東ベルリンに亡命する。20年後、日本に居た関係者たちに神崎からと思われる手紙が届く。小樽港に集められた関係者たちが次々殺されていく。果たして・・・。ちょっと古い感じもするが、久しぶりにこういうタイプの小説を読んだ。90年代初頭は志水辰夫さんなど、こういう作品がたくさんあったなぁ。やっぱりこういうの好きだ。

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    2021年04月21日
  • 夜にその名を呼べば

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    16年ぶりの再読。初めて読んだときは、結末にやや拍子抜けした覚えがあるのですが、今回は一部ハード、反面ロマンティックな描写もある物語をじっくり味わうことができました。気になったことを一つ。登場人物の一人に海外からの郵便物が送られてくるのですが、管轄の郵便局名が実際とは(おそらく)違っているように思います。小さいことですが。

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    2012年07月08日
  • 横浜共同租界

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    抵抗都市とかとつながる作風かな。
    でも、現代のパラレルワールドという感じなのだけど、抵抗都市以上に入り込めなかったのも事実。
    シリーズになりそうな書き方だけど、次作はどうしようか迷うかな。

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    2026年09月29日
  • 暴雪圏

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    川久保篤巡査部長シリーズ第ニ弾。3月末、北海道東部を爆弾低気圧・彼岸荒れが襲う。この大雪の描写は佐々木氏ならでは。猛烈な吹雪で道路は通行不能となり、ペンション『グリーンルーフ』には行き場を失った人々が逃げ込んできた。強盗殺人犯人、不倫関係の二人、義父の性被害から逃げる女子高生と彼女を乗せたトラックドライバー、事務所の金を盗んだ会社員、旅行中の夫婦。強盗殺人犯はそこでさらに犯罪を犯す。川久保巡査はいかに対応するのか、、、なんかラストは尻切れトンボ。えーこれで終わりなの。

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    2026年09月03日
  • 秋葉断層

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    シリーズ3作の中で唯一行ったことがある場所だったので、風景をイメージしやすかった
    事件自体はモヤモヤとした終わり方、第1作が1番好きだったな

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    2026年08月31日
  • ベルリン飛行指令

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    ネタバレ

    太平洋戦争開戦前夜、ヒトラーの無茶振りもとい要請で日本海軍は零戦2機をベルリンまで飛ばすことになる。インドやイラクの反英勢力と交渉してルートを確保し、曰く付きのパイロット2人が超長距離飛行に挑む。

    3章で2人はやっと飛び立つが早々に敵陣営への情報漏洩が発覚する。が、どこから漏れたかは最後までわからない。登場人物の1人が謎の呼び出しを食らうが誰が何の目的で呼び出したかは最後までわからない。ミステリーだと思って読んでたのできっとこれらの真相が明らかになるんだろうなぁと期待したら(私の読解力不足かもしれないが)肩透かしを食らった。

    冒険小説なら☆5だけどミステリーとしては☆2くらい

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    2026年08月24日
  • 戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー

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    アンソロジー作品『戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー』を読みました。
    警察小説ばかりを収録したアンソロジー作品です。

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    今を時めく警察小説の書き手が紡ぐ、傑作短篇集第2弾!

    入れ墨の男とのトラブルが呼ぶ悲劇、若き警官が追う連続窃盗犯、動機のつかめない放火魔、30年前に解決したはずの事件に自首してきた男、突然駐在所勤務を希望した警官の真意、若き警視が挑む滅多刺し死体遺棄事件、スパイ容疑のかかったロシア人武官の追跡。人気作家7名が、それぞれに趣向を凝らした珠玉の警察ミステリー。
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    2024年(令和6年)に刊行された作品です。

     ■弁解すれば 佐々木譲
     ■青い背広で 乃南アサ
     ■刑事ヤギノメ 松嶋智左
     ■三十年目の自首 大山誠一郎
     ■噛みついた沼 長岡弘樹
     ■ルームシェア警視の事件簿 櫛木理宇
     ■ケースオフィサー 今野敏

    作家7名がそれぞれに趣向を凝らした珠玉の警察小説短編のアンソロジーです……人気シリーズのスピンオフから、最新書下ろし新作まで、警察小説の面白さがギュギュっと1冊に詰まっております、、、

    療養明けの刑事、新人警官、公安警察……それぞれの警察官たちが、戸惑いながらも事件解決へと奔走していく姿は必見です。

    バリエーション豊かな警察小説が収録されており飽きずに読めました……そんな中で特に印象的だったのは、

    急性膵炎で長期入院していた巡査部長・弓木瞳が凶悪犯担当の刑事課一係に復職……一見弱々しい風貌の瞳だが、実は優れた観察眼から「ヤギノメ」という異名をもって市民の生活を脅かす連続放火を解決に導く松嶋智左の刑事ヤギノメ・シリーズの『刑事ヤギノメ』、

    既に時効となっている30年前の殺人事件の犯人が自首……しかし、彼には当時鉄壁のアリバイがあった! 犯人が自首しようとした理由の意外性が愉しめる大山誠一郎の赤い博物館シリーズの『三十年目の自首』、

    留置場管理課の巡査長である夫・雄吾が、山間部の滝場駐在所へ異動……夫は閑静な土地での生活にすぐ馴染み、休日は沼でボートに乗り釣りをして過ごしていたが、ある日、ボートから沼に落ちて溺死しそうになる! ベテラン交番相談員・百目鬼巴(どうめき ともえ)が関わる、異色の設定とカミツキガメの活躍?が印象的な長岡弘樹の百目鬼シリーズの『噛みついた沼』、

    の3篇ですね……大山誠一郎の赤い博物館シリーズ以外は未読なので、他のシリーズ作品を読んでみたいですね。

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    2026年08月08日
  • 佐伯警部の推理

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    北海道警シリーズの第2シーズン。
    佐伯が札幌ではなく函館で事件を追う。
    お馴染みのメンバーとジャズといったイメージが強かったので、まだ登場人物が把握できず面白みは半分かなあ?

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    2026年07月30日
  • 横浜共同租界

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    歴史改変小説は、もういいかなと言いながら手にして後悔。今回も、どんな大変なことやらかして逃亡、昌馬とドキドキしたが、オチと解決に向かうドタバタあまり納得できない。ただ、歴史改変ではなく、未来予測小説と読めるのが怖い。「スパイ防止法の制定で社会全体が刑務所化し、都市インフラも再開発も遅れている共同租界は魅力ある都市ではないが逃げ込んで来る人が増えている」

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    2026年07月18日
  • 秋葉断層

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    佐々木譲にしてはやけに薄い本やなと思ったら、中盤以降の展開が急すぎて最後も何やら中途半端で終わったな。水戸部刑事の執念の捜査が見所かな。

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    2026年07月15日
  • 北海道警察10 樹林の罠

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    北海道警察シリーズ。それぞれ関係ない事案が一つの事件につながっていく。遊軍の刑事が解決して逮捕する。
    それぞれの事案の人物が途中ごちゃごちゃになることもあったが、なんとか大丈夫だった。あまり間を空けずに読むと良いかもしれない。

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    2026年07月12日
  • 北海道警察 11 警官の酒場

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    ネタバレ

    道警シリーズ。
    これで第1シーズンが終わるとのことなので、覚悟して読む。
    トクリュウによる犯罪がメインで今の時代の犯罪といった感じ。いつものように冷静な語り口で話は進んで、思っていたシーズンクライマックス!!みたいな盛り上がりはなく落ち着いた終わり方だった。
    津久井さんの怪我はかなり痛そうだったな。。

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    2026年07月10日
  • 北海道警察10 樹林の罠

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    道警シリーズ。
    すっかりお馴染みのメンバーが今回もいいチームワークを見せる。
    ススキノはいかにも歓楽街といった感じだけど、ぼったくりはどのくらいあるんだろう?
    歌舞伎町ほどはないだろうけど。。
    今回から佐伯が父親と同居していて、そんなプライベートな葛藤もちらちら見せてくれるからおもしろい。

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    2026年07月09日
  • 横浜共同租界

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    横浜が多国の共同租界になっていたら… 刑事を辞めた私立探偵のもとに人探しの依頼が来て―― 綿密で解像度の高い歴史改編SF小説

    ■あらすじ
    第二次大戦後の横浜、講和条約として5カ国によって共同統治されることになった共同租界が舞台。元租界警察で、今は無免許の私立探偵を営んでいる長堂のもとに、ある女性から人探しの依頼が来る。

    彼女の弟であり、IT企業に勤めているらしいのだが、無理やり拉致されてしまった可能性もある。果たして彼を見つけ出すことはできるのか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    本作は時代設定は現代でありながらも、もし歴史が変わってたらという歴史改編SF。横浜がアメリカや中国など複数の国に共同租界されているパラレルワールドを描ています。

    ただお話の主軸自体はシンプルな人探しであり、ハードボイルドな王道の私立探偵小説として一級品の仕上がりになっています。

    まず舞台が「横浜」というのが最高にニクいですよね。少しばかり過去の外交交渉や政治の歯車が狂っていたら、本当にあり得たかもしれないと思わせてくれる。この緻密に構築されたパラレルワールドを、もっと隅々まで覗いてみたくなりますね。

    実際の横浜の地理や歴史をすえながら、もしここが多国籍な租界地だったら、どんな街や社会が形成されていたか… ベテラン作家である佐々木譲先生の圧倒的な作り込みと想像力の手腕には驚きしかありませんね。

    そしてリアリティへの追求が半端ないんすよ。複数の大国が同じ街にひしめき合っている以上、そこには当然、独自のルールや激しい駆け引きが存在する。

    行政自治権や治外法権、それぞれの国が抱く策略、変動するパワーバランス、さらにはそこに絡んでくる日本政府の政治的思惑もあって… これらが綿密できめ細やかな設定で配置されており、解像度の高さには驚かされましたね。

    探偵小説としての調査フェーズも、実にクールでシニカル。特に主人公である探偵長堂の、プロフェッショナルとしての仕事へのこだわりっぷりが、男臭くて最高にカッコイイんすよね。

    クライアントの依頼を完遂するために、泥臭く粘り強く、知略を巡らせ、野生的な勘で危険を察知しながら、ギリギリの交渉で情報を獲得していく。このハードボイルドっぷりは、男子ならだれでも憧れちゃいますよね。

    そうして地道な調査を続けるうち、背後に横たわる巨大できな臭い陰謀がジワジワと見え隠れしてくる。終盤にかけては、まさに古き良き極上の探偵小説を読んでいる贅沢感をたっぷりと味わえました。

    ■ぜっさん推しポイント
    本作と出会えたことで、異国の権力が介入する租界という場所がいかに暮らしにくく、そこに生きる人々が不条理で大変な思いをしているかを擬似体験させられました。

    この横浜が共同租界になっているという設定は、突飛なフィクションに思えるかもしれない。しかし現実でも沖縄には米軍基地が存在してるんすよね。

    治外法権の壁に阻まれるもどかしさだったり、たびたび発生する基地絡みの事件だったりする構図は、現実のそれと変わりません。他人事ではない生々しさを感じざるを得ませんでした。

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    2026年07月05日
  • 真夏の雷管

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    ネタバレ

    道警シリーズ8作目。
    前作のような恋愛話はさほどなく、今回は爆弾にまつわる事件なので緊迫感があった。
    最後は思ったよりあっさりしていたけど、それも良しかな。いつものバーに集まる仲間たちがいるっていいね。

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    2026年06月29日
  • 横浜共同租界

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    もし日本が日露戦争に負けていたらの世界を描いた3部作は、なかなか面白かったのでそれの二番煎じの印象。戦後に横浜が上海のような租界になったり、日本がファシズムに暴走したりはちょっと荒唐無稽すぎるのと、事件自体が底が浅くあまり興趣を引かれない。それなら現実にありえたような北海道の分割統治下での冷戦のサイドストーリみたいな小説の方が面白いと思うが。北海道はお得意だろうし。。

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    2026年06月26日