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安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが――。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。(解説・吉野仁)
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「警官の血」
2022年10月28日公開 出演:チョ・ジヌン、チェ・ウシク、パク・ヒスン
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
佐々木さん×公安モノ、という好みの掛け算になっていて最高。上下巻だったがほぼ一気読み。 時代背景の考証が素晴らしい。かつ、ストーリーに不自然さが全く無いので、ノンフィクションと勘違いしそうになった。
(上下巻) 「血」とは三代に亘って、地域警護に勤めた警察官の「血脈」を表す物語である。 第一部 清二 戦後の混乱を警戒して、警視庁は警官の大量募集をした。復員して定職のなかった清二は、それに応募して採用された。 研修中に3人の親友ができ、希望通り谷中の派出所の巡査になる。公園には浮浪者が溢れ、孤...続きを読む児も住んでいた。 ここで仲間同士の争いがあり、ミドリというホモが殺される。彼はこの事件の捜査を内偵していたが、捜査員でなく、巡査の身分では思うように進まなかった。 派出所のすぐ裏にある天王寺の五重の塔が不審火で燃える。そのとき、不審な動きをする人物をつけていき、跨線橋から落ちて死ぬ。 第二部 民雄 父を尊敬し、自分も地域を守る警官になりたいと思っていた。成績が良かったが進学をあきらめかけたとき、父の同期で友人だった三人が「血のつながらないおじ」だと言って援助をし彼に高等学校の教育を受けさせる。 無事、警察学校に入り訓練を受けることになったが、成績が優秀だったので、急遽北大に行けと言われる。そこではロシア語をべと命じられたのだが、内実は、北大内部の左翼グループの動きを探る役だった。 この、学生生活と偵察員の二重生活は民雄を蝕み、精神を病む。 やがて学生運動は鎮圧され、開放された彼は、父と同じ駐在所の警官になる。 彼はなぜか殉職扱いされなかった父の死に強い不審を抱いてきた。 だが、人質を取って立てこもった指名手配犯に向かっていき、射殺される。 第三部 和也 和也も大学を出て、地域警官になることを選んでいた。だが卒業間際に捜査官の素行調査を命じられる。 彼が内偵を命じられた警官は、加賀谷と言った。加賀谷は一匹狼の刑事として数々の実績を上げていた、暴力団相手の刑事だった。和也は彼からさまざまな訓練を受ける。 一方、祖父の不審死を父が探っていたことを知り、その遺志を継いで行こうとしていた。 加賀谷は地域暴力団の顔になっている。やはり裏で繋がっているのだろうか。 聞き込みで、父に援助した「三人のおじ」は亡くなったり引退していたりする。彼は当時のことを調べていく。 警官三代の物語が、それぞれの時代背景の中でつながっているのが面白い。戦後の荒廃した街で生きている浮浪者や孤児に暖かいまなざしを向ける民雄。 民雄は裏切りの生活の中で壊れていく。父が殉職扱いにならないという警視庁の判断のために、貧しい暮らしを余儀なくされた。しかし彼は父のような警官になることを目指した、だがあたら優秀な頭脳を認められたために特命を受けて利用される。貧しさ故といえるかもしれない。 恵まれた頭脳が生かしきれない環境というものもあるだろう。 和也もやはり組織の中では自由に生きられなかった、上司をスパイするという運命を受け入れなくてはならなかった。 和也の最終章になって事件は解決するが、長い年月をかけた割にはあっけない。調査方法が進んだこともあるかも知れないが、話としてはいささか簡単すぎるように思った。 祖父を殺したのは誰か、早くに思い当たる部分もある。
あらすじ 安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが-。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯...続きを読むびていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。
上巻に続き、下巻も素晴らしー。 重厚感あふれる物語は、圧倒的な面白さ。 これぞ小説の横綱本って感じ。 グダグタ言わないので、黙って上下読みなさい とお勧めしときます。
⚫︎とんでもなく面白く、朝4時になるまで読破した。 ⚫︎アウトローな先輩に引きずり回されるのは見たことがある展開で、イケてる彼女を紹介した時点で喰われるのは目に見えていた。中々会わないし、会っても拒絶する描写が、非常に上手い。これはもう和也が可哀想で可哀想で、最後に2人で捕まったときに、ざまあみやが...続きを読むれってなっちゃったもんなあ… ⚫︎やっぱりオス度が高くて魅力ある人間はモテるんやなとか絶望してしまった苦笑 ⚫︎肝心の話はまさかの父の友人が犯人でしかも性行為の隠蔽とか…問い詰めたら、穴があったら入れたい苦しみについて逆ギレされる始末で、とんでもないジジイだなと苦笑 ⚫︎お前の父ちゃんも女孕ませて見殺しにしたとか告発されたら、そりゃ頭もおかしくなるよなあ… ⚫︎3代目の和也は頭がよく、上手く祖父の遺産を使っている感じだね。むしろこれで警視庁をのしがっていく次作が欲しい…
清二、民雄、和也の3世代に渡る警察官の物語。 初代清二の、自殺とも殺人とも取れる不可解な死の謎を、残りの2世代で解き明かしていく話。 2代目民雄が、父清二の死の真相を掴んだかと思われた矢先に、殉職する。 3代目和也の奮闘ぶりが、ここまでのもやもやを見事に晴らして、爽快な気分にさせてくれた。 ...続きを読む読み終えた感想を一言で表現すると、「死神に取り憑かれた家族!」だ。 清二、民雄の死に、共通の人物が関わっていた。 直接と間接を使い分けていたところが、強者だった。
警官の親子三代にわたる大河小説。文庫本で上下900ページ超。 初代は駐在所巡査として不審の死を遂げ、二代目は警官となり父親の死の真相を追うが殉職。三代目も、初代と二代目の死の真相を追う。 戦後すぐに駐在さんになる初代、学生運動が盛んなころに警官になる二代目。それぞれの時代の空気と、初代と二代目が務め...続きを読むる駐在所となる東京下町の谷中の人々の暮らしが読んでいると感じられる正に大河小説。
警官としての『矜持』とは? 清二、民雄、和也と3代続く警官としての生き様。 それぞれが警官として、さまざまな葛藤を受けながら、任務にあたり、警官としての『使命』を全うする。 清二は、戦後の治安維持のために大量採用された駐在警察官。身近に起こった2つの殺人事件を調べる中で、謎の死を遂げる。 父の死...続きを読むの真相を知るために警察官になった民雄。赤軍派の潜入捜査を命じられた結果、精神を病むことに。その後、清二と同じ駐在所勤務となったものの、女児を人質にとった暴力団に射殺され、殉職。 民雄の息子・和也もまた警察官に。暴力団を担当する捜査四課に配属され、上司の不正を暴くスパイを命じられながら、警官として生きていくことに… 祖父・清二の死の真相が明らかに… やっぱり… が、この男の生き様には⁇ 清二、民雄、和也とは対照的な生き様に、警官としての『矜持』はないのかと… 和也が上司・加賀谷と自分を裏切った恋人・由香を追い詰めたシーンは痛快。由香はもっとしっかりした女性というイメージだっただけに… 和也には警察を生き抜いて欲しい。
復員した清二は家族を食べさせるため警察官になる。民雄の父であり民雄の長男和也の祖父である。戦後の混乱期で左翼労働組合の過激な運動があったり上野に浮浪者がたくさんいた時代の清二の話しは、人気ないようだが当時の雰囲気が伝わるものだし、後に続く二代、三代の警官に重要な事柄です。清二が死んだ原因、民雄が死ん...続きを読むだ原因は孫の和也にて明らかになる。幼児の頃、祖父に連れられて上野動物園に行ったとき義足でアコーディオンを弾く人たちがいたのを思い出した。和也の時代で携帯電話が出てくるのが時の流れを感じました。
呉服屋が3代続いてても、ふーん、ぼっちゃんか、ってなもんだけども、警察官が3代続けばどんだけおかたい家系なんだって感じに思うわけで。 でも水戸黄門じゃないんだから、警察だからって常に清廉潔白とはいかず、まぁそんな展開は今どき珍しくもないんだけども、3代も追っかけると大河ドラマのようにすっかりこの世界...続きを読むにはまっていて、これが割と良い。 3代目みたいな警察官もナイスで、頑張ってーって言いたくなる。 そして最後のお姉ちゃんが結局のところ、スゲーあばずれで救いようもないって流れもなんか意外と良かった。モブキャラの鑑だわ。
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