佐々木譲のレビュー一覧
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ネタバレ佐々木譲の第二次大戦末期を舞台にした『諜報3部作』完結編の下巻。パリでナチに拘束された森四郎は流れついたストックホルムで大和田市郎大佐から極秘情報を託され、亡命ポーランド人のコワルスキとロシア経由で日本を目指す。捕縛の危機をなん度も脱しながら、モスクワで合流した小川芳子と国境地帯で満州軍に捕えられ、航空機で本国に送り届けられることになるのだが、その途上、運命の時間を迎えてしまう・・・。佐々木譲は「戻るべき処」を持たない者を書かせたら右に出るものがいないのではないか。組織に馴染めない、孤高の、意志を持ち合わせた、逆境に立つ人物を創造し、抵抗感を覚えながらも「やるべきこと」をやらせようとする。『ベ
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z2が出た頃cb750に乗る主人公はそのバイクに出会い、公道でレースをする。
主人公は勝負に負け、自分が率いていたバイクチームもバラバラになっていく。そこで主人公はまたz2に勝負を仕掛ける。
z2とcb750のみの観客のいないレースは主人公の勝利で幕を閉じる。
以前に負けたときにいた仲間はどうしたと問われた主人公は、あいつは死んでしまったよ。警察の取り締まりから逃れようとしてと答える。
もうチームは解散していた。
勝利ではあったが自分は何の為に戦ったのだろうと自問する主人公のみが残る。
というように全編レースを主題にした作品。
佐々木譲の処女作。
レーサー特有の焦燥感が非常に繊細に描写され -
Posted by ブクログ
圧倒的な空軍力を持ちながら、BATTLE of BRITAIN を征しえなかったドイツ。
ヒットラーの鶴の一声で、航続距離の長い零戦の評価試験を行うことになり、
日本から長躯、2機の零戦がドイツを目指す。
長距離飛行試験のくだりは『大空のサムライ』を、
日本からドイツへの飛行経路は神風の欧州訪問飛行を参考にされたのだろう。
零戦の空輸飛行の描写自体はあっけないが、それ以前の、
太平洋戦争突入前夜の日本の世相描写が興味深かった。
ラスト・シーンの描写が鮮やかで、
残った燃料の霧を撒き散らしながら砂漠目指して蒼穹を舞い落ちる
僚機の増槽が目に見えるようだった。
本作品の前日譚『鷲と虎』もお奨