佐々木譲のレビュー一覧

  • 雪に撃つ

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    北海道警シリーズ第9弾。


    さっぽろ雪まつり前日に起こった車両の盗難事件を追う盗犯係の佐伯と新宮、カーチェイスからの発砲事件を追う機捜津久井、釧路の家出少女の保護に奔走する生安の小島、大通署のいつものメンバーそれぞれの追う事件が次第に一つに集約していく。

    断片情報がパズルのピースのようにはまって、事件の概要が明らかになっていく快感。そして、舞台は大通公園の雪像前。逃げる犯人、追う警察。
    相変わらずいつものメンバーの活躍だけで解決するようなご都合主義は否めないが、シリーズのファントしては満足。

    ただ、札幌周辺や市内の地名の記載が詳しすぎて現地に詳しくない者には臨場感もなければ、スピード感も失われるのは難点。
    そして、お約束のブラックバードでの佐伯、新宮、小島のお約束のやりとりが今回はないのが残念。
    それぞれが違うステージに進む気配にちょっと寂しさも‥‥。

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    2021年03月23日
  • 砂の街路図

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    いまいち
    街が主人公の物語
    そう考えるべき

    ストーリとしては、
    父親の死の真相を知るために、北海道の運河町に旅立った岩崎。
    20年前に父親が家族を残し、その町の運河で溺死体といて発見。
    父親はなぜ、その町に行ったのか?

    なかなか話をしない当時の人たち。
    ようやくたどり着いた人物から、法科大学の漕艇部の女性の葬儀に参加するために訪れたことを知ります。
    なぜ、葬儀に参加しに来たのか?
    そして、なぜ、死んでしまったのか?
    父親の大学時代に起きた漕艇部の事件。
    その真相は?
    といった展開です。

    これでもかというぐらい、街の詳細な描写が続きます。
    ななめ読みして読み飛ばしてしまった(笑)
    しかし、その街の独特の雰囲気がこの物語の骨格を作っているだと思います。

    最後に明らかになる父親の苦悩と真実。
    一部は想定内、一部は意外...
    淡々と物語が進み、最後はあっという間に真実が語られました。
    とくに盛り上がるわけでもなく、終わっちゃいました(笑)

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    2021年03月06日
  • 雪に撃つ

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    久しぶりの道警シリーズで楽しみにして読んだのがいけなかったのか。いつものメンバで紆余曲折も知っていて読んだ割にはすごく物足りない出来。
    consaさんのレビューに100%同意します。転載させていただきます。
    「複数視点で事件を追って最後に収斂というストーリーなのだが読み手は全ての情報を知ってしまうのでもどかしさを感じる。全員が万遍なく活躍したが逆に物足りないのが率直な感想。」

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    2021年03月04日
  • 雪に撃つ

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    02月-25。
    道警シリーズ。雪まつりの前日、自動車盗難、外国人の置き引き被害、女子高生の家出と、事件が相次ぐ。
    対応する佐伯・小島たち。。

    うまく繋がっていく様はさすがの筆力。
    主人公達の関係、立場も少し変化の兆しが。

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    2021年02月26日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    何冊か読んでいる作家さんで面白いものが多かったので読書再開のリハビリをかねて。緻密な描写はリアル感があってさすがというところ。

    ノンフィクションでも読んでいるかのような錯覚。ただその分、ネットで事件記事を読んでるように淡々としていてドラマ感は薄いかも。

    警官の血とかに比べると熱さ低し。

    とはいえ捜査から逮捕、裁判までをこのボリュームで一気に読ませる筆致は凄いの一言。

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    2021年02月24日
  • 雪に撃つ

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    自動車窃盗と発砲事件、技能実習生脱走、少女の家出、置き引きがつながって…。佐伯、新宮、津久井、長正寺等おなじみの面々が懐かしい。道警シリーズも9作目だが、本作品は正直少々マンネリ気味で盛り上がりもほどほどかな。

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    2021年02月18日
  • 暴雪圏

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    ネタバレ

     『制服捜査』の駐在警官が再び登場。『制服捜査』が複数の短編から成るのに対し、此方は一本の長編。


     猛吹雪に見舞われ、機能を停止した町で、訳有り人物達の群像劇が繰り広げられる。
     ばらばらに点在していた人物達が、軈て吹雪に絡め取られ、点から線に繋がって、一つの結末に収斂していくといった具合。




     タイトルからの予想の域を超えるものではなかったものの、以前読んだ『制服捜査』よりは面白かった。

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    2021年02月02日
  • 雪に撃つ

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    複数視点で事件を追って最後に収斂というストーリーなのだが読み手は全ての情報を知ってしまうのでもどかしさを感じる。全員が万遍なく活躍したが逆に物足りないのが率直な感想。

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    2021年01月28日
  • 雪に撃つ

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    倒叙的に犯人が示されて、事件が進行。何人かの捜査員が別々に事件を追ううちに最後に同じところに辿り着くフィナーレ。すいすい読めた。最後のところが少し切なくて気になる。二人はどうなるのだろう。

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    2020年12月26日
  • ユニット

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    さまざまな問題を抱えた人々が
    どのようにつながっていくのかを
    最後まで楽しめた。

    ただ、最後の最後は尻すぼみな
    きれいすぎる感じがしたので、
    少し残念だと思う。

    とはいえ、
    社会的問題として取り上げられる「DV」と
    賛否両論ある「少年法」を
    うまく融合させてある作品である。

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    2020年12月10日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    北海道警察のシリーズしか読んだことがなかったので、この作者はてっきり北海道絡みが売り かと思っていたらそうじゃないのね。良い意味でのっけから裏切られた。最後まで北海道のほの字もなく舞台は東京。東京でもきっとマイナーであろうと思われる北区の赤羽や十条、板橋。十条界隈って、中町信や折原一の小説でも舞台になっている(折原一は昔、東十条に暮らしていたそうです)。十条っていうところは、ミステリー小説と縁があるのかしら。

    それはさておき、結構な長編だったけどグイグイと引き込まれて読み続けることが出来た。

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    2020年12月12日
  • 屈折率

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    ネタバレ

    経済小説?恋愛小説?まあ、カテゴリーなんてのはどうでもいいのだけれど。
    男性作家の描く恋愛や女性の気持ちはどうしても男のロマンになってしまう。女性作家の描く女性の気持ちほどのリアリティはなかなかなくて、だから読んで苦しくなることはない。これもまたどっちがいいということではなくて。
    で、この作品の恋愛観や恋愛模様は男としたらうらやましいの一言。
    小笠原が忠告した、離婚にはパワーがいる、ってのはちょっとグッときたかな。愛なんぞなくてもつなぎとめておいたほうがよいこともある、と。

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    2020年10月12日
  • 警官の血(下)(新潮文庫)

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    過去の「このミス」で一位だったこともあり、ずっと読みたいとは思いつつなかなか手を出せずにいたのだけれど、背中を押してくれた方がいたのでこの度チャレンジした。
    3代に渡り警官となった清二(祖父)、民雄(父)、和也(子)。清二の死の真相を3代目がようやくつきとめたのは良かったけど、汚名をはらせた訳では無いので残念だった。それはそれで自分の生き残りのためのやり方なのだけど。
    重かったけど、読んだなって感じの読後感。
    きっかけをありがとうございました。

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    2020年09月06日
  • 警官の血(上)(新潮文庫)

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    過酷な仕事で同情はするけど、それと家族に手を上げることは全く別の話。

    自分の生活圏が舞台となるのは(あまり良くないシュチュエーションだとしても)読者意欲がますものですね。

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    2020年08月31日
  • ユニット

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    面白かった
    少年犯罪と復讐劇とあったので、少年法に対する被害者尾復讐劇と思っていたら、ちょっと違ってました。
    しかし、これはこれで楽しめました。

    ストーリとしては
    17歳の少年に妻子を殺され、自堕落な生活を送っていた真壁。
    DVの警察官の夫から逃げてきた裕子。
    そんな二人を職場で受け入れた工務店の社長の波多野。
    無期懲役だった少年乃武夫が7年ほどで出所。それを知った真壁は復讐を決意します。
    一方、DV警察官の門脇は警察官の職権を利用して裕子の行方を追いかけます。

    乃武夫のくずっぷり、門脇の悪役っぷりがすごい(笑)
    さらに門脇の執拗な追跡が狂気(笑)

    真壁の復讐派は結果的に乃武夫の殺害には至りませんでしたが、襲撃された乃武夫は逆に真壁を殺害しようと行方を追います。

    乃武夫と門脇の追跡から真壁と裕子は逃れることができるのか?
    といった展開です。

    んで、結末は意外にあっけなくあっさり終わっちゃいました(笑)
    ちょっと残念

    ま、想定通りと言えばそうですが

    もうちょっと考えさせられる物語かと思いましたが、どちらかというと追跡サスペンス系でした。

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    2020年08月29日
  • ベルリン飛行指令

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    「蛮行ならば迷うことなく愚考を選ぶ」といったことばにあらわされるような安藤大尉の男気がとにかくかっこいい。ストーリー的には前半は少し長い感じでしたが、後半は一気読み。まるで実話なの?というリアリティーも感じました。

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    2020年05月12日
  • 暴雪圏

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     前作「制服捜査」で登場した川久保篤巡査部長が再び活躍する。前作は連作短編という形だったが、本作は長編。シリーズものではあるが、本作単体でも十分に楽しめる。
     全く何の脈絡もない登場人物が、爆弾低気圧という自然の猛威の影響で徐々に一か所に集約されていく、登場人物それぞれの動き(登場人物それぞれの視点から描かれている)が何かに導かれるように焦点を結ぶ様は、読んでいてついのめり込んでしまう。
     ただ、登場人物それぞれの視点からの内容が多いので、川久保篤巡査部長シリーズではあるが、必然的に川久保巡査部長の登場部分は少ない。そこが少し物足りない気もするが、余韻を残した終わり方をしているところが気になる。

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    2020年03月09日
  • 代官山コールドケース

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    昨年末、約15年振り?に代官山に行ったところなので、なんとなく親近感を持ちつつ読めた。地名がたくさん出てくるけれど、位置関係などすぐに思い浮かべられるほど代官山に詳しくないので、前作の文庫版と同様、地図を入れてくれたら良かったのに、と思った。

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    2020年01月20日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    今の高齢化社会の縮図が描かれている作品。1人の女性の生き方と、今風の六十代男性の生き方が本編を通して描かれている。一方で、脇を固める登場人物が記憶に残らないような断片的な感じが残念でした。

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    2020年01月06日
  • 地層捜査

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    事件の真相は、半分くらい読んだとろろでもうヨメてしまった。でも、何回かしか行ったことはないけれど四谷荒木町はとても雰囲気のある印象的な町だったので、その町の歴史や住人たちの記憶・人生が絡まりあって展開するストーリーを、最後まで興味を失わずに読めた。花街があったというのはなんとなく知っていたけれど、花街があった時代を自分だけで想像することは難しいので、こんな時代があの町に…と思うと、とても面白かった。
    解説者が「都市小説」という言葉を後書きで使っていて、警察小説というより、その方がしっくりくるなと思った。その町に降り積もった時間の地層を少し掘り起こして見せてもらったよう。また四谷荒木町を訪ねてみたくなった。

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    2019年12月29日