佐々木譲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
警官の条件を先に読んでしまい、なぜ和也が父を意識し過ぎるのかわからなかったが、読み終えて納得。
これは和也の祖父の話から始まる、
壮大な親子三代の物語。
戦後すぐの混沌とした時代に、柔軟で機転がきき、頼られ息子も憧れるような警察官だった祖父の清二。とくに工藤親子との対峙シーンは胸熱だ。
と、突然に、謎を遺したまま亡くなったあとは、その息子の民雄の話が続く。
クールで秀才な民雄に想像は膨らみ、潜入捜査シーンなど、公安、カッケー!で読み進めた自分を恥じる、、、公安とは人をこんなにも変える。
読み終えて今、全体を、清二の遺した謎が包む。
明日下巻読むの楽しみ過ぎます。
久々に一気読みしました。眠 -
Posted by ブクログ
4年前に読んだ『警官の血』の続編。2月に出たのだけれど、今度は上下巻ではなく一冊で結構な厚さだったものだから、少し仕事が落ち着いてからと思って4月に購入したところ1,000円を超しちゃった。恐るべし、消費税8%…。
前作のお話が引き継がれ、今回の主人公は、安城家の三代目・和也と、前作で和也が“売った”上司の加賀谷。
覚せい剤の流通ルートで起きた変化を巡る捜査を語って、目指す謎解きはシンプルながら、和也と加賀谷の因縁、同じ組対の中での組織間の軋轢、刑事一人ひとりの捜査スタイルの違い、エスの存在、変化する暴力団の姿などが重層的に語られ、実際にあった事件を塗しながら進む話に、厚いページにも繰る手は進