佐々木譲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先日の読書会でお借りした1冊。
佐々木譲さんの本はたしか警官の血以来かな。
箱館戦争降伏の伝令中に失踪、5年後、共和国奇兵隊を名乗る盗賊の頭領として再び姿を現した兵頭。
元幕臣で5年前には新政府軍に対して共に兵頭と戦った矢島従太郎は、その兵頭率いる共和国奇兵隊の討伐隊に送り込まれる。
開拓が進む北海道で、かつては同じ理想を共にしたた2人の壮絶な戦いが描かれる本作。
白兵戦、銃撃戦、戦いのかけひき、そのどれもが臨場感ある見事な筆致で、アクションものを小説で読み慣れていないわたしでもぐいぐい引き込まれる。
史実とファンタジーの間をいく物語だと思うのだけど、ここらへんの歴史的教養があれば絶対もっと -
Posted by ブクログ
久し振りの道警シリーズ、9作目。
いつも北海道のイベントを絡ませながら描かれる話だが「さっぽろ雪まつり」はまだだったのね。
いつものように佐伯+新宮と小島と津久井がそれぞれ関わる事案(自動車窃盗事件、少女の家出、発砲事件)がひとつに収斂していく作り。
それぞれのじっくりした捜査・行動が雪まつり開催前日の短い時間の中に詰め込まれていて、札幌市内の通りや長万部、伊達などちゃんと場所を知らないところを地図で確認しながら読む。
今回も3つの話のつながりは分かり易いものの、それでも全てが大通り七丁目広場になだれ込んでいくところはなかなかのサスペンス。
前作の感想に『作者の熟練の捌きで進む物語のテンポ -
Posted by ブクログ
佐々木譲『雪に撃つ』ハルキ文庫。
道警シリーズの第9弾。
幾つかの事件が絡み合いながら、ストーリーは展開していくが、面白さには欠ける。展開が予想通りというか、仕掛けらしい仕掛けが見当たらないのだ。ちょっと残念。
過酷な労働を強いる職場から逃亡し、追われる2人のベトナム人技能実習生。義父による性的暴力から逃れるために家出した17歳の少女。さっぽろ雪まつり開幕の前日に白昼に発生した自動車窃盗事件。カーチェイスしながらの車の発砲事件。
外国人技能実習生と非正規雇用という安価な労働力に頼ることで日本の企業は本来の競争を失い、日本という国はどんどんダメになって行くように思う。
本体価格700円 -
Posted by ブクログ
ネタバレ★3.5
「もし、あの時こうなっていたら・・・」という設定での小説は、歴史改変歴史小説と言われますが、この作品もその一つ。日露戦争で日本が負けてしまった後の世界を描いています。
不思議な感じですね。一応、日本の統治機構は生きていて、その上にロシアの統監部がいるという、第二次大戦後の占領期と同じような形態で統治されているという設定。ただし、名目的には、日露同盟という事になっていて、日本軍も縮小されたけど存在しているという事になっています。
いやぁ、複雑複雑。反ロシア派、ロシア派が、軍や警察の中に入り乱れていて、それが事件に複雑に絡んでくるんですよね。捜査を行うのは、現場の警察官なので、そう -
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ネタバレ『火刑都市』みたいなのを読みたいなーと思っていて。
いつだったか、これのドラマを見て意外によかったのを思い出したのがきっかけ。
読み終わってみると、これはドラマの方がよかったかもなーと。
ドラマを見たのはずいぶん前だから、うろ覚えのところもあるんだけど、原作よりも小鈴や国枝、そして鈴佳の人となりが描かれていたように思う。
また、原作には出てこない鈴佳の妹も出てきて、登場人物たちの愛憎や淡い夢、哀しさに味があった。
一方、原作は場所の匂いこそ濃厚なものの、そこにあった小鈴をめぐる事件がうまくからんでないって言ったらいいのかなー。
それが過去のことだけに、欲や愛憎のどろどろさが妙にさらっとしすぎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ私の好きではない短編集と知らずにbookoffで購入。
正直、ぼちぼちでした。
そもそも、短編集が好きではない理由は内容が浅いから。
起承転結で言えば、それが1サイクルで終わるものが多いし、
承から転の間が短いので浅く感じてしまいます。
この方の長編は何冊も読んでいて、重たい空気で起承転承転承転と
繰り返しながら、捜査が進んでいくのですが、
やはり短編なので起承転結の1サイクルで事件解決している。
それを除けば、面白かったとは言えると思います。
備忘録として内容を少し書いておくと、
メンタルを患ってしまった刑事仙道の休職中の話。
休職中という曖昧な立場なので、各方面から相談がきて、
そ