【感想・ネタバレ】砂の街路図のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

北海道の架空の町を舞台に、幼い頃にそこで事故死した父の行動の背景を調べていく青年の話。
ミステリーに分類することには疑問がありますが、運河や煉瓦造りの倉庫、ロシア人街など、北海道ならではの魅力がある町を地図を見ながら主人公の足跡を辿っていくのはとても面白い。作品全体の雰囲気や登場する地元の人々の言動はどこか日本離れしていて、まるでヨーロッパの小説を読んでいるようでした。
道警シリーズのような内容を期待する佐々木ファンは別として、純粋に小説として評価がこんなに低いのが不思議です。

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2023年01月20日

Posted by ブクログ

いまいち
街が主人公の物語
そう考えるべき

ストーリとしては、
父親の死の真相を知るために、北海道の運河町に旅立った岩崎。
20年前に父親が家族を残し、その町の運河で溺死体といて発見。
父親はなぜ、その町に行ったのか?

なかなか話をしない当時の人たち。
ようやくたどり着いた人物から、法科大学の漕艇部の女性の葬儀に参加するために訪れたことを知ります。
なぜ、葬儀に参加しに来たのか?
そして、なぜ、死んでしまったのか?
父親の大学時代に起きた漕艇部の事件。
その真相は?
といった展開です。

これでもかというぐらい、街の詳細な描写が続きます。
ななめ読みして読み飛ばしてしまった(笑)
しかし、その街の独特の雰囲気がこの物語の骨格を作っているだと思います。

最後に明らかになる父親の苦悩と真実。
一部は想定内、一部は意外...
淡々と物語が進み、最後はあっという間に真実が語られました。
とくに盛り上がるわけでもなく、終わっちゃいました(笑)

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2021年03月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北海道にある架空の町で起こった20年前の出来事を調べる一人の男の話。

私はあまり北海道に詳しくはないのですが、小樽のような風情のある街をイメージさせる描写が、とても架空とは思えない繊細な描写でした。佐々木さんの描く美しい北海道の街なのでしょう。何よりもそれが印象的です。

事件を掘り起こす描写は佐々木さんらしいジワジワと核心に迫るような展開です。ただ、その事件自体があまりに悲しい事件であり、主人公の男が結局、この架空の街に移り住みそう(?)になる点、何か蟻地獄にはまっていくようであり、何か全てが解明された後に重たいものが残る感じがあまり私の好みではありませんでした。

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2019年02月28日

Posted by ブクログ

長い人生の中で疾しさと無縁の人間はいない。人は傷を負いながらも生きていかねばならないのだと思う。壮大な物語ではないがひとりの男の苦悩が胸を打つ。
あらすじ(背表紙より)
なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。二十年前、父が溺死する直前まで飲んでいた酒場の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった女性の密葬に参加するために滞在していたらしい。さらに、昭和四十四年に漕艇部で起きたある事件を機に、快活だった父の人柄が激変したことを知る。父は事件に関係していたのか?家族にさえ隠し続けていた苦悩と死の真相とは!?会心の野心作にして、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生!!

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2019年01月10日

Posted by ブクログ

場所が、自分に縁のあるところならもう少し感情移入できたかもしれないが、どうにも想像力を喚起させる気力が湧かない体質になってしまったのか、なかなか物語に入り込んでいけなかった。過剰なまでの状況描写は自分にとっては裏目になってしまったようだ。

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2018年12月26日

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