佐々木譲のレビュー一覧

  • 回廊封鎖

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    連続する殺人事件には共通点があった。見せしめのような殺害方法、被害者は破綻した大手消費者金融「紅鶴」の元社員。それに気付いた刑事・久保田は事件を追い始める。紅鶴に人生を破壊された男たちの復讐劇の最後にして最大のターゲットは社長一族の元専務・紅林伸夫。決着の場所は、六本木の巨大ビルで行われる映画祭。その壮絶な結末とはー!?

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    2018年05月28日
  • 警官の掟(新潮文庫)

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    2組の警官がそれぞれの立場から事件を追います。最近未解決事件が話題になることが多いですが、これも過去4件の事件に関連性が見えた時、事態が大きく動きます。同期の松本にしても波多野にしても、やるせない思いが強いです。

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    2018年05月12日
  • 英龍伝

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    ネタバレ

    江戸後期の韮山代官 江川太郎左衛門英龍を描く歴史小説。

    みなもと太郎の「風雲児たち」での、英龍の活躍、鳥居耀蔵の暗躍を思い出し、懐かしみながら読めました。
    激務での過労死の典型のような人なのですが、本当に清廉潔白で非の打ち所がない人だと思います。
    斎藤弥九郎がこれほど絡むとは思いませんでした。
    また、幕末に活躍する人物たちの若き姿も面白かったです。
    残念なのは、「文政」を「文化」とか、「水野」を「永野」とか、ありえない固有名詞での誤字が散見されたことで、出版社のレベルが知れました。

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    2018年04月21日
  • 警官の掟(新潮文庫)

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    佐々木譲『警官の掟』新潮文庫。

    『犬の掟』の改題作。道警シリーズに比べると大分見劣りのする警察小説。

    波に乗れないままに読み終えた。冒頭から矢鱈と込み入ったストーリーで、挙げ句に登場人物の多さが読み辛い作品にしているようだ。

    東京湾岸で発見された射殺死体。単純に見えたはずの事件は過去の事件をも掘り起こし、警察組織の内部にも関わりをみせる…

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    2018年04月02日
  • 英龍伝

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    幕末の伊豆韮山代官・江川太郎左衛門英龍が題材。最初はなかなか物語に入れなかったけど、「何を」作った人物かわかり始めてから一気に面白くなった。竜馬や西郷たちだけが幕末の偉人ではないんだと、つくづく考えてしまう作品。政権末期の江戸幕府は確かになっちゃいなかったけど、先見の明を持ち、それに備えて考え行動し、人材を育成した幕臣もいたんだなと。いい小説です。

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    2018年03月30日
  • 人質

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    ネタバレ

    評価は3。

    内容(BOOKデーターベース)
    「謝ってほしいんです。あのときの県警本部長に。ぼくが要求するのはそれだけです」5月下旬のある日。生活安全課所属の小島百合巡査部長は、以前ストーカー犯罪から守った村瀬香里との約束で、ピアノのミニ・コンサートへ行くことになっていた。香里よりひと足先に、会場である札幌市街地にあるワイン・バーに着いた小島は、そこで人質立てこもり事件に遭遇する。犯人は強姦殺人の冤罪で4年間服役していた男。そのコンサートの主役は、来見田牧子、冤罪が起きた当時の県警本部長の娘だったのだ―。一方、同日の朝に起きた自動車窃盗事件を追っていた佐伯宏一警部補は、香里から連絡を受け、事件

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    2018年03月30日
  • 地層捜査

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    奇しくも、過去の事件を捜査する小説が続いてしまった。
    新宿荒木町で、15年前に起きた殺人事件。
    この迷宮入り事件を、時効が廃止されたことにより担当することになった若き刑事。
    退職刑事と相棒を組み、事件現場周辺を渉猟する。
    荒木町の詳細な叙述は、まるでガイドブックのようで、思わず区分地図の該当ページを取り出し見比べながら、読み進んだ。事件そのものよりも、かつての荒木町の雰囲気が印象に残る読後。

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    2018年02月04日
  • ストックホルムの密使(下)

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    ネタバレ

    何とか密使のミッションはやり遂げたが、同志は死に、情報も時すでに遅し。
    終戦に至る瞬間までは息つく展開だが、その後はあっさりと終わる感あり。

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    2018年01月08日
  • 警官の条件

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    ネタバレ

    評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は自らのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようと奮闘していたが、過程で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かつて、“悪徳警官”として石もて追われたはずの、加賀谷仁が!警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』―白熱と慟哭の、第二章。

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    2017年12月08日
  • 地層捜査

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    謹慎中だった刑事の水戸部に、殺人事件の時効廃止に伴い15年前の事件の再捜査が振り分けられた。
    相棒は当時の捜査本部にも参加していた退職刑事の加納が相談員として当てられた。
    当時は花街として芸者たちもいて賑やかだったというが、その中に埋もれていた事件と秘密。
    突き止めた真実は、長い年月の経過と共に意味を変えていた。

    2017.11.5

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    2017年11月05日
  • 暴雪圏

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    ネタバレ

    評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    三月末、北海道東部を強烈な吹雪が襲った。不倫関係の清算を願う主婦。組長の妻をはずみで殺してしまった強盗犯たち。義父を憎み、家出した女子高生。事務所から大金を持ち逃げした会社員。人びとの運命はやがて、自然の猛威の中で結ばれてゆく。そして、雪に鎖された地域に残された唯一の警察官・川久保篤巡査部長は、大きな決断を迫られることに。名手が描く、警察小説×サスペンス。

    う・・・ん。くどい。

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    2017年11月01日
  • 地層捜査

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    新宿荒木町の変遷と戦後花街の盛衰など、勉強になった(笑)。

    最後、主人公の選んだ選択はどちらだったのか?シリーズものらしいので、続巻でそれとなく示してくれると嬉しいかな。

    ★3つ、7ポイント半。
    2017.10.01.古。

    主人公の過去・・・・人間の屑のようなキャリア警官との経緯が気になるため、続巻も追うことになる予感。

    道警シリーズの新刊も、早く読みたいな。

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    2017年10月02日
  • エトロフ発緊急電

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    まず、凄い長編だった。佐々木さんの本は警察小説しか読んだことがなく、ストーリーの重厚さ故背景の説明が長くなってしまうのは仕方がないのだが…。
    主人公がヒロインと出会うのが遅すぎた感は否めない。勿論、テーマはそこではないのは承知している。日本人の一人として過去の過ちを忘れてはならないという思いを新たにした。

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    2017年09月21日
  • エトロフ発緊急電

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    職場の人に勧められて読んだ。
    戦争がもたらす社会や人の感情や行動が描かれていて、改めて戦争は恐ろしいものだと感じた。
    小説としては、スパイが択捉島に着くまでの追いかけっこのところがおもしろかった。

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    2017年07月31日
  • 鉄騎兵、跳んだ

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    内容(「BOOK」データベースより)
    モトクロスに人生の全てを賭ける貞二は、思うような結果が出せず、また、若い天才の出現に焦りを覚える。やがて、愛する洋子のため引退を決意し、最後の戦いに挑むが…。オール讀物新人賞受賞の表題作をはじめ、逡巡する青春の終わりの日々を瑞々しく描いた、作家・佐々木譲の原点である初期短篇五篇を収録。

    バイクにはとんと関心ありませんが、佐々木譲の原点ということで興味深く読ませて頂きました。後年の作品よりも青さと古さがなかなか郷愁さそいますね。70年代の青年漫画のような雰囲気が有りますです。

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    2017年07月09日
  • 巡査の休日

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    北海道警察シリーズ第4弾
    これまでと変わらず期待通りに最後は一気に読み終わりました。
    途中、いくつもの事件が並行して進むので、ちょっとわからなくなったり、まどろっこしく感じたりもしたけど、この最後に繋がるためだったのだと思えば納得。
    読んでいるうちに、小島百合巡査と一緒に違和感を感じつつ、どこで引っかかってるんだっけ?と考えるのも楽しかったです。

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    2017年06月27日
  • 廃墟に乞う

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     登場する北海道の町々の姿が,その独特の空気感をも感じさせてくれる。地元を舞台にした小説のありがたさ。今現在、その描写は、古くなっていない。

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    2017年06月21日
  • 警官の血(下)(新潮文庫)

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    スチュアート・ウッズ「警察署長」の日本版と言うべきか。

    戦後の貧しさや、学生運動。そして家庭内暴力。後味の良くない事件も多くスッキリしない読後感も残るのだが、戦後史のお勉強もでき一気読みではありました。

    和也は警官人生を全うできるのでしょか?

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    2017年06月11日
  • 警官の条件

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    覚せい剤を車に積むなんてギリギリOUTな事をする警官がいるのかは分からないが、スピード感があり、面白く読めた。ドキドキハラハラの最後がいいね。こんなかっこいい悪徳警官はいないと思うが、記憶に残る一冊。

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    2017年05月24日
  • 代官山コールドケース

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    前作の地層捜査よりは読みごたえがあったけど、なんか淡々としていた。
    代官山の真犯人もちょっと動機が弱すぎだし、もう少しドラマチックな展開があっても良かったかなと。。
    やっぱり佐々木サンは道警シリーズが好きだ。

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    2017年05月12日