真梨幸子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最後が個人的には残念。。
狂った人間の起こすミステリ短編集。
短編集だけれどそれぞれの話が微妙に繋がっていて、前回のスピンオフ的な話が続く感じ。
そして狂った人間の起こす物語はミステリというより、もはやホラー。
内容は本当に狂気だしグロテスクな感じもあるのだけれど、口調や書きっぷりのおかげで何故かポップに感じられて、さくさく読めました。
最終章までは、ある事件の全容が明らかになったりですごく面白くて。
これは最終章で、この物語の全てが明らかになる感じね!と勢いよく読んだので、正直終わり方にはちょっとがっかり。
結局……?って感じで、はっきりしないからこそ恐怖が胸に残って読後気持ち悪いって -
Posted by ブクログ
結婚詐欺 連続殺人犯「サタケジュンコ」を軸にした5人の「ジュンコ」達が悪意の渦に巻き込まれていくサスペンス長編。....かと思いきや、真梨幸子仕掛け大大醍醐味の伏線回収は機能せず、ただただ女の醜さ、愚かさを詰め込んだ見た目以上に重量感のある作品だった。良くも悪くも。
ストーリーがわかりにくい。点と点が線で繋がる部分は勿論あるのだが、ひたすら「負」を目の当たりにするだけでハウやフーは有耶無耶な印象。
そもそも明確な「犯人探し」をする様なミステリー小説ではなかった。「想像と違った」と落胆されそうな、なんだか勿体ない印象を受けた。ドラマの方が見応えがありそうだなぁ。
現代の女性達の闇を巧みに表現 -
Posted by ブクログ
ミステリーというよりもホラーの方がしっくりきます。中年のおばさんたちってところがまた静かに怖いですね。
しょっぱなから美緒のキャラクターがきつすぎて、何回も途中まで読んではやめ、また最初から読み始めるを繰り返してました。みんなじっとり湿った気持ち悪いキャラクターばかりですが美緒が一番ダメでした。なのでようやく彼女が退場したあたりから面白くなってきて一気に最後まで読めました。
“失敗談を集めた本”を作るというアイデアはわりと良いかもしれないと思います。まさに他人の不幸は蜜の味というやつです。世の中には“成功するには~”みたいな本はたくさんありますが、その逆ってあんまり聞かないですしね。聞かないっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ*余命、半年―。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきっかけで癌が見つかった。延命治療を受けないと決意した亜希子は“有終の美”を飾るべく“終活”に勤しむが、夫を略奪した妹との決着や“汚部屋”の処分など数々の課題に直面することに。彼女は“無事に臨終”を迎えられるのか!? *
真梨作品にしては登場人物が少なく、ややこしさも騙しも少ないので、サクサク読めます。
それにしても、この方は本当に女性の醜い感情を浮き彫りにする巧い。立場が変わるとこんなにも見方が変わるのか!と驚かせてくれるのも楽しい。気楽に、たっぷ