あらすじ
出版社で働く派遣社員の倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミス采配」を手にする。原稿は“僕は犯人ではない。本当の黒幕は”という告白の途中で終わっていた。好奇心のあまり調査を始める渚だったが、やがて原稿に張り巡らされた罠に気付く――。一頁目から無数の罠が読者を襲う、怒濤の一気読みミステリ。
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Posted by ブクログ
業界の闇系はよく流れてきてもスルーするタイプだったけど、これはリアルなので(それにしては巧妙すぎるけど)実際に起こっていることのようで、読んでいる間何回も業界のことについて調べてしまった。
登場人物多いけど、全員がしっかり絡んでいるのでラストも満足でした。たまにいるポッと出の黒幕だけは許せないので、
Posted by ブクログ
アダルトビデオ業界の闇……
AV女優をアダルトビデオ業界に斡旋するプロダクションZEGEN
ZEGENの社長鮫川しずかよりAV女優の生態を本にする企画があがりそのライターとして雇われた名賀尻龍彦。彼は五人のAV女優を紹介されインタビューをする。
最初の女優は東城ゆな、名賀尻は嘘で固められた彼女の本性を暴く為に色々な事を聞きやっと本名と職業を聞き出す事に成功する。しかしその名前も職業も嘘だった。
紹介してもらった五人の女優のインタビューが全て終わった。
名賀尻に東城ゆなが殺害されたと連絡が入る。しかも東城ゆなの携帯電話の最後の履歴が自分だった為警察にマークされていると。
冗談じゃない。殺したのは自分じゃない。
しかし名賀尻がインタビューした女優が次々と殺されていく。
とうとう名賀尻本人も行方不明になる。
色々な人物が混じり合い思いもよらない犯人へと結びつく。
真梨幸子さん2冊目です。
450ページ程あったので読み終わるのに結構時間かかるだろうと覚悟していましたが面白くてあっという間に読み終わりました。
アダルトビデオ業界の話です。有名な女優が急に亡くなったという実際の話も聞いたことがあるので100%作り話のようには感じなかった。
ディープな部分は案外真実が入っているんじゃないかな。
特殊な業界ゆえに表に出ない事の方が多いように思います。
登場人物が多く、入り乱れてなかなか犯人を特定できなかったけれど内容が面白くて最後までのめり込みました。
えっ、あなたが黒幕?
最後の含みを持った1行の終わり方も好きです。
Posted by ブクログ
真梨さんの本を目に付くものから読んでいるところ。
AV業界がテーマであり、普段露わにならない部分への怖いもの見たさからどんどん読み進めてしまった。
鮫島さんは恨みを晴らそうとターゲットをAVに出演せざるを得ないようにしていたけれど、もとは詐欺商法をしていたのだから自分が騙されることもありえるだろう。序盤は気の毒に思っていたが、視点が変われば、シャワーをせびってくるような人は煩わしかっただろう。
馬場さんが一番気の毒。
この話だと、AV女優になることは、親族に殺意を抱かせるほど落ちたものと言われているが、男優はそこまでではないように思う。なぜ女優だけ?
Posted by ブクログ
過去読んだ著書の中で一番不快な気分になった。先が気になってページを捲る手は止まらなかったけど、面白さというよりも早く読み切ってしまいたいって気持ちのほうが強かった気がする。親が憎ければ子も憎い、最悪な復讐劇に次ぐ復讐劇。母親が母親としての立場で酷い目に遭ったりするシチュが本当に苦手だなと思った。女として読むのもしんどかったけど、女が読んだ方が楽しめる話ではあるんだろうな。
Posted by ブクログ
AV業界をテーマにしたミステリー。
普段関わることのない業界が題材だったので興味深かった。
やっぱりした側にとっては些細なことでも、された側はずっと恨んでいるもの。
原稿のおかしなところの3つめ、結局わからなかったので再読したい。
Posted by ブクログ
AV業界の闇…みたいな、都市伝説的な話は実際にも聞いたことがある。若くして不可解な死を遂げる女優がたまにいるとか、そういう類のこと。
これは小説だからもちろんフィクションなのだけど、そういう意味でとてもリアリティを感じる。
かつて、ライターの名賀尻が取材をしたAV女優が次々亡くなり、そして名賀尻自身も行方不明になるという事件が起きた。
出版社で働く倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミスの采配」を手にする。原稿は『僕は犯人ではない。本当の黒幕は』という告白の途中で終わっていた。
好奇心のあまり調査を始めた渚だったが、やがて原稿に張り巡らされた罠に気づく。
イヤミスで有名な真梨さんの作品なので、スカッと心地よいミステリではない。それが、どことなく闇を感じる業界が舞台だからこそ妙にしっくり来る。
登場人物が多いから読み進める上で若干の厄介さを感じたものの、それを抜きにしても面白かった。意外な落とし所だったけれど、たまにある納得のいかない大どんでん返しのような結末ではなく、そうだったのか、という(ミステリなので詳しくは書けないけれど)。
一般的な女優だって仕事以外の部分でも「演じる」「装う」ことは多々あるだろうけど、さらにハイレベルに「演じる」「装う」を感じさせるAV女優たちの姿がリアル。業界に入ったきっかけも、単に性行為が好きだから望んで入った者もいれば、金銭的な理由で望まず入った者もいるというのも、きっと現実に近いのだろうと感じた。
かつてAV女優から人気タレントに見事な転身を遂げたアイコンのような存在がいたけれど、その人がモデルになってるのかしらと思わせる人物も出てくる。
ストーリーや謎解きの部分ももちろん面白かったけれど、人物描写やバックグラウンド、人の業の深さを感じる雰囲気が個人的にはとても興味深かった。
Posted by ブクログ
ずっと心に残っていた復讐心が怖い。
でもそれほどに壊れてしまったんだろうと思う。
本人でなく、親戚や娘に復讐するなんてそれは酷く残酷で本当に闇だ。まさに復讐。
でも、保険金と金儲けのために、目をつけられて落とされた女性達は、悲惨。復讐とは関係なく、最初的には自殺だったにしろ、罠に嵌められてしまったのはリアルを感じてとても怖い。
最後は一気に読んでしまった。
渚の結末は、、
男性ライターが逃げれたのは意外だった。
Posted by ブクログ
AV業界の闇。女の闘い。
憎悪、復讐の連鎖。光と影。
優越感・強迫観念・自尊心・自己顕示欲・自己嫌悪・承認欲求・自己肯定感・渇望・本能・自己防衛・誘惑・墜落等々、ありとあらゆる感情を一度に目にするような一冊。
感情の渦は止められない。
Posted by ブクログ
黒幕と思っていた人をさらに操っている黒幕。
さらに黒幕。
黒幕…
黒幕。
うーーん。
いや~~~みす~~。
ダラダラと長い期間かけて読んだ割にはしっかり内容が入ってきました。
さすが幸子先生!!
Posted by ブクログ
物語的にはリアリティに欠ける部分も多かったのですが…
それよりもAV業界の裏面のリアリティに、鉛を飲み込んだ様な気持になりました。
商品としての格付け、賞味期限、発達障害。
これはもちろんフィクションなんだけど、
取材等で構築されたノンフィクションな部分にダメージが大きい一冊でした。
Posted by ブクログ
難しい!
登場人物が多く、中には名前すら明かしてくれない人もいて、最初のうちは行ったり来たりしながら読んでいました。
ただ好奇心をくすぐる展開、くらーいいやーな感じは真梨さんらしさの真骨頂。
最後まで一気読みでした。
ただ一回じゃ理解できない。軽く読み返しただけで、いろんな新しい気づきがあります。
あと3回ぐらい読まないと見落としていた伏線がありそう。
Posted by ブクログ
2018年、24冊目は再読月明け、安定度高い、真梨幸子。
フリーライター、名賀尻龍彦はAV女優のインタビュー本のゴーストライターの依頼を受ける。しかし、インタビューを行ったAV嬢は次々と不審な死をとげる。そして、容疑者となった名賀尻も失踪。そして、『アルテーミスの采配』と題された名賀尻の草稿が、出版社の派遣社員、倉本渚の元へ届く。
独特な違和感に覆われたプロローグ。そして、第一部の終盤から、物語は不穏なドライブを始め、第二部突入。もぅ止められない。
展開の中での、違和感、引っ掛かりは、ほぼ伏線回収され、大きな金の流れの裏側にある、大きな別の目標達成へ向けた一大プロジェクトの全貌が明かされると言った造り。ソコにあるのは、ドロドロの女達の情念を軸に、ある男を含めた復讐劇。多少の疑問点は残らないでもないが、真梨幸子のお得意とする処で勝負した印象。大オチの後はストレートなのか❔ひっくり返されるのか❔その辺も上手いよなぁ。
扱った題材が、性風俗的なモノなので、読者を選ぶとは思うが、個人的に大好物。文句なしに、★★★★☆評価。
Posted by ブクログ
この作家さんの独特なドロドロ感は好きだ。
あまり表に出したくない人の歪んだ心情を書くのが上手い。
最後の方まで話しの展開の構図がなかなか分からなかった。
いい意味でそこに引き込まれていく。
その一方で犯人は途中で分かってくる。最後にどう収束するのかが気になっり読むペースが速くなる。
多少、ストーリー展開が大胆なので細かい点に突っ込み所はあるがそこを差し引いても面白い。
AV業界ってそんなものかと思ってはいたが、文章で纏められると良く理解が出来る。
Posted by ブクログ
AV女優へのインタビューをまとめた書籍の企画が進行中、インタビューを受けた女優たちが殺されていく。
テンポがよくページが進む。女優たちが自分を偽ろうとする姿は目が離せなかった。前半部分はそういうフェイクの読み物としても面白い。
後半は、真相が徐々に明らかになっていくのだが、そこまで計画できる?って強引さも少し感じた。この作者は意外な結末!よりも、展開や心情を描くことに比重を置いたミステリーの方がいいのに。
Posted by ブクログ
AV女優たちが、次々に殺されていく。
彼女たちに取材をしていたライターが犯人扱いされる。
でも、殺っていない。
本当の犯人は一体誰なのか?
AV女優の世界が細かく説明されており、
厳しい世界なのだと改めて思ったし、世間の評価は
やっぱり低いのだということも感じた。
AV女優だけでなく風俗業界もだろうけど、
その世界だけでしか生きられない人がいること。
それを悪いとは思えませんでした。
でも、違法はいかんけどー( ゚ε゚;)
この話を読んでてフィクションって、分かってるけど、
なんだか現実に本当に起きてそうに思えて、
ちょっと混乱しちゃったよー。
登場人物がたくさんいて、真梨幸子さんらしく
複雑に絡み合ってたー笑
そして、女の復讐は怖いと思ったー( ゚ε゚;)
Posted by ブクログ
今回はAV女優の皮肉オンパレード作品。
なかなかの問題作な気が、、、、。
女性だからなせる技だが、男性側の意見描写も上手い。
元から登場人物が多い中、名前が2つ出てくる人もいるから名前整理が大変。笑
最初はAV女優を蔑んでるだけの本かと思ったが違う。
世の中での地位や権力を守りたいだけに生きている人々への作品。
最後らへんは犯人わかってしまったが、やはり女性の醜さとか汚さとか、美しさとか描くのが上手くて、真梨幸子さんは好き。
Posted by ブクログ
ポルノ好きにはたまらない一冊で、あ、これ知ってるとか、お、これはあの話か、なんてぐいぐい読み進められます。
作者様のいつもの芸風には少々お腹いっぱいにはなりますが。
でもでも、これ読んだ人で、全部の謎解きできた人っているんでしょうか。男性ライターの名前にヒントあるんですか?
わかったよって人いたら是非是非教えてください!
僕はあと一つの謎もわかんなかったし、冒頭のシーンも半分くらいしかわかりませんでした…
Posted by ブクログ
AV業界っておそろしい所だ。。。
あんな感じでAV業界に入るよう罠がしかけてあるとは!そういうこと普通にありそうだから怖い。
後半は登場人物がどんどん増えてって、整理しないとわからなくなってきた。
Posted by ブクログ
友人を知り合いを罠にハメてAV女優に堕とす。
今が輝いていればいるほど、堕ちた時の価値が高いから、有名になった時点ですでにAV業界に狙われているとか……考えただけでもゾッとする話だ。ある程度リアルなんだろうか?
それを実行して女を食い物にする男が悪いんじゃないの?と思いつつ、すべての恨みが女性に向くってどう言う事なんだ?そしてまた恨みの連鎖が始まりそう……
とにかく女の怨念のドロドロな話だった。この方の作風は分かったが怖いもの見たさでまた読んでしまいそう(^◇^;)
Posted by ブクログ
3月-10。3.0点。
AV女優のプロダクションが舞台。あるインタビューを受けた女優達が、次々と行方不明に。背後にあるのは。。
AV業界へ堕ちるパターンが結構分かって興味深い。
背後にあるもの、動機は真梨幸子らしい感じ。
Posted by ブクログ
av女優?そりゃ闇だろう。闇しか感じないでしょ。
なのでドロドロしてんだろうなーと構えて読んだのでさほどと思ってしまった(;・∀・)
真梨幸子さん大好きなんだけど、今回はいつもよりのめり込むことができなかった。
Posted by ブクログ
ゴーストライターの名賀尻はAV業界をテーマとした原稿の依頼を受け、複数のAV女優へのインタビューを行う。
だが、取材した女優たちが次々と謎の死を遂げ、彼は罠にはめられ警察に追われることになってしまう。
事件の裏にはアルテーミスの采配というウェブサイトがあった…。
前半は名賀尻が取材したAV業界に身を投じた女性たちの転落人生が詳細に語られ、後半は名賀尻の失踪後、彼の原稿を読んだ女性が謎を探っていくという流れになっています。
AV業界の仕組みと実態、そしてブラック体質が赤裸々に語られるのでかなりエグい読み心地でした。
女性を女優に堕とすためのえげつない手口、低賃金かつ肉体労働の過酷さ、グレーゾーンの業界体質ゆえ救済措置は皆無という容赦の無さ…
小説ですが、著者は取材もしているので多少真実も反映しているんでしょうね~。
男性の性的欲望を満たすためだけに存在する業界のおぞましさには、吐き気をおぼえました。
また、視点がどんどん変わり、誰の視点で語られているのかわからないモノローグが重なり合って物語が進んでいくため、読み手は混乱させられます。
事件の全貌が把握できないまま最後までストーリーが疾走していくのでゾクゾクするやら目まぐるしいやら、何が何だかわからない 笑。
最終的にはうまくまとまるけど、破綻もあるし、大したトリックも無い気がするし、尻すぼみ感が半端ない。
刺激的な題材を扱ってるだけで、ご都合主義感満載の物語には面白みを感じなかったです。
もっと作者の悪だくみに翻弄されるような、凝ったイヤミスが読みたい!!
Posted by ブクログ
闇を掘り下げたテーマもストーリーも良かったのに、読みづらくて何度も戻って読み返してしまった。ふいに差し込まれた空行に「これは叙述トリックで目線が変わってるやつだな。不自然に名前を出さなくなったし」と深読みさせといて、結果なんでもなかったってパターン多すぎ。
Posted by ブクログ
AV業界という業界そのものが興味深く、すらすら読めた。
誰が黒幕なのか?というところに関しては全くわからず
女の恨みって本当怖いなぁ…という感想。
わりと人物関係が複雑。
仕掛けももちろんですが、AV女優という仕事についている
女性たちの心情や背景がすごく細かく描かれていて
その部分が興味深かった。