あらすじ
出版社で働く派遣社員の倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミス采配」を手にする。原稿は“僕は犯人ではない。本当の黒幕は”という告白の途中で終わっていた。好奇心のあまり調査を始める渚だったが、やがて原稿に張り巡らされた罠に気付く――。一頁目から無数の罠が読者を襲う、怒濤の一気読みミステリ。
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Posted by ブクログ
真梨さんの本を目に付くものから読んでいるところ。
AV業界がテーマであり、普段露わにならない部分への怖いもの見たさからどんどん読み進めてしまった。
鮫島さんは恨みを晴らそうとターゲットをAVに出演せざるを得ないようにしていたけれど、もとは詐欺商法をしていたのだから自分が騙されることもありえるだろう。序盤は気の毒に思っていたが、視点が変われば、シャワーをせびってくるような人は煩わしかっただろう。
馬場さんが一番気の毒。
この話だと、AV女優になることは、親族に殺意を抱かせるほど落ちたものと言われているが、男優はそこまでではないように思う。なぜ女優だけ?
Posted by ブクログ
AV業界をテーマにしたミステリー。
普段関わることのない業界が題材だったので興味深かった。
やっぱりした側にとっては些細なことでも、された側はずっと恨んでいるもの。
原稿のおかしなところの3つめ、結局わからなかったので再読したい。
Posted by ブクログ
ずっと心に残っていた復讐心が怖い。
でもそれほどに壊れてしまったんだろうと思う。
本人でなく、親戚や娘に復讐するなんてそれは酷く残酷で本当に闇だ。まさに復讐。
でも、保険金と金儲けのために、目をつけられて落とされた女性達は、悲惨。復讐とは関係なく、最初的には自殺だったにしろ、罠に嵌められてしまったのはリアルを感じてとても怖い。
最後は一気に読んでしまった。
渚の結末は、、
男性ライターが逃げれたのは意外だった。
Posted by ブクログ
AV業界の闇。女の闘い。
憎悪、復讐の連鎖。光と影。
優越感・強迫観念・自尊心・自己顕示欲・自己嫌悪・承認欲求・自己肯定感・渇望・本能・自己防衛・誘惑・墜落等々、ありとあらゆる感情を一度に目にするような一冊。
感情の渦は止められない。
Posted by ブクログ
ポルノ好きにはたまらない一冊で、あ、これ知ってるとか、お、これはあの話か、なんてぐいぐい読み進められます。
作者様のいつもの芸風には少々お腹いっぱいにはなりますが。
でもでも、これ読んだ人で、全部の謎解きできた人っているんでしょうか。男性ライターの名前にヒントあるんですか?
わかったよって人いたら是非是非教えてください!
僕はあと一つの謎もわかんなかったし、冒頭のシーンも半分くらいしかわかりませんでした…
Posted by ブクログ
ゴーストライターの名賀尻はAV業界をテーマとした原稿の依頼を受け、複数のAV女優へのインタビューを行う。
だが、取材した女優たちが次々と謎の死を遂げ、彼は罠にはめられ警察に追われることになってしまう。
事件の裏にはアルテーミスの采配というウェブサイトがあった…。
前半は名賀尻が取材したAV業界に身を投じた女性たちの転落人生が詳細に語られ、後半は名賀尻の失踪後、彼の原稿を読んだ女性が謎を探っていくという流れになっています。
AV業界の仕組みと実態、そしてブラック体質が赤裸々に語られるのでかなりエグい読み心地でした。
女性を女優に堕とすためのえげつない手口、低賃金かつ肉体労働の過酷さ、グレーゾーンの業界体質ゆえ救済措置は皆無という容赦の無さ…
小説ですが、著者は取材もしているので多少真実も反映しているんでしょうね~。
男性の性的欲望を満たすためだけに存在する業界のおぞましさには、吐き気をおぼえました。
また、視点がどんどん変わり、誰の視点で語られているのかわからないモノローグが重なり合って物語が進んでいくため、読み手は混乱させられます。
事件の全貌が把握できないまま最後までストーリーが疾走していくのでゾクゾクするやら目まぐるしいやら、何が何だかわからない 笑。
最終的にはうまくまとまるけど、破綻もあるし、大したトリックも無い気がするし、尻すぼみ感が半端ない。
刺激的な題材を扱ってるだけで、ご都合主義感満載の物語には面白みを感じなかったです。
もっと作者の悪だくみに翻弄されるような、凝ったイヤミスが読みたい!!