又吉直樹のレビュー一覧

  • 人間

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    又吉のはにかむようなニヤケ方や、無口になっている時に頭の中では何やら企んでいる様子がくすりと可笑しい。その胸の内を知りたくて又吉の本を読む。芸術に対してコジれるような語り合いも、小説を書くに至っての苦悩も。「何者かである必要はないと言う無自覚なつよさ」…これかぁ。

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    2025年01月07日
  • 東京百景

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    クスッと笑える日常からほろ苦い別れのお話まで沢山詰まったエッセイ集。
    エッセイなんだけど、純文学的な雰囲気を感じる文章がそこかしこにあって、夢と現実の間で起きたことのように感じるものも複数。面白かったです。

    情熱も感傷も喜びも怒りも嘘のない文章で綴られていて、でも所々で笑わせてくれるのがさすが。

    「池尻大橋の小さな部屋」
    が切なくて涙。愛情と後悔と感謝が短い文章に詰まってた。
    1番好きなお話です。


    関西から東京に出てきた身としては東京という街に対して感じることに共感できるところもたくさんあったけど、行動範囲が違いすぎて風景までは見えてこなかったのが残念。
    この本きっかけで行ってみたい街

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    2025年01月03日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    原作を読んで、わからなかったことが少し整理できたか。
    まだわからないことも多いが、単なる地動説の異端審判物ではないことを理解する。

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    2025年01月02日
  • 月と散文

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    わーこういうこと考えててサクサク面白いこと言える人と仲良くなりたい
    って思っちゃったわ
    同年代、地元が近くて、淀川を自転車で走って海目指したよ私も笑
    地元あるあるなのかな

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    2024年12月30日
  • 劇場(新潮文庫)

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    読むのが苦しい。

    難しくて読みづらいとかそういうことではなくて、読み進めるほどに心が締めつけられるような、息がしづらくなるような。


    評価されない、評価されないどころか、攻撃される。精神的にも肉体的にも。

    永田は自分のほぼ全てである演劇において、沙希はほぼ全てである恋愛において。

    最初は二人で同じ方向を向いて歩いていたのになぁ。永田の行動はまるでストーカーのごとく怪しかったけど。
    沙希の部屋に異物である永田が持ってきたブロックが増える度に二人の歩く角度が少しずつ開いて行ったかのよう。沙希の心に何かが染みを作るように。

    沙希の純粋さに耐えきれなくなった永田が何かを持ってきて部屋を乱した

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    2024年12月30日
  • 劇場(新潮文庫)

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    火花、人間をこれまで読んできて、又吉作品の3冊目となりました

    又吉さんの人間の本性を捉える文章力に魅了され、気づいたら又吉作品を立て続けに読んでました。

    今回の作品では、一番大切な人が側にいてくれるのを当たり前だと思わずに、日々を大切に過ごしていこうと思わされました。

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    2024年12月17日
  • 月と散文

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    どうしようもないことを好きなように書く__前作「東京百景」から10年ぶりのエッセイ。羞恥と繊細を散りばめた心地良い空気感は変わらずで文章からじわっと伝わってくる(37℃のお風呂みたい)毎日少しずつ読むのが楽しみだったので今とても寂しい。

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    2024年11月23日
  • 人間

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    これは自伝なのでしょうか?
    シェアハウスでの人間関係やそれぞれ個性的な登場人物たちを、芸人らしいユーモアを交えて描かれている。
    永山も影島も奥もナカノタイチも、全てに又吉直樹が潜んでいる気がした。

    「人間」を「にんげん」と読めば、一人の生き様、
    「じんかん」と読めば、人間関係、
    両方を考えさせられるタイトル。

    沖縄でのラストシーンは、小説の中では異質で、
    主人公=著者のルーツを垣間見たような、
    温かい気持ちにさせられた。

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    2024年11月20日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    漫画を一気に大人買いして一夜漬けで読んでから、完全にファンなので、こちらも手を出してみました。漫画を他角度から掘り下げる企画は面白いし、改めて作者さんの構想の凄さが滲み出ていました。

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    2024年11月13日
  • 人間

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    いよいよ又吉さんの中身を全部ぶちまけてきたな。みたいな感じでした!
    影島とバーで話す場面が好き。
    カスミはなんなのかよくわからなかった。
    めぐみが嫌いだった。自分と同じ名前だから読むのがキツかったー!こんな不快な情事の場面初めて読んだかもしれん。あと、前作の沙希ちゃんでも思ったけど又吉さん作品に出てくる女ってなんかちょっと抜けてて馬鹿っぽいのはなんででしょう?
    長文が多いので、ところどころ簡単に読み飛ばしてしまいました。作者への冒涜になるのでもう一度細かく復習しようと思います。

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    2024年11月07日
  • 東京百景

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    一切格好つけない書き振りと一つ一つの語彙の豊かさに惹きつけられた。読み進めていくと、沢山苦労をした分又吉さんの人としての温かさを感じられて、心地よかった。
    何より、たったの5.6行(1エピソード)で人を笑わせることできるんだから芸人さんってすごい。

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    2024年11月03日
  • 劇場(新潮文庫)

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    「沙希の声はラジオのなかから聞こえてくるようだった」主人公と沙希がもう届かないところにいるということが感じ取れてしまってグッとくる表現だった。

    主人公と沙希の出会いから別れの訪れまでを結構リアルに表現していて、2人の不思議で特殊な出会いと対比されているように感じた。気のせいかもしれないけど。終わりが切ない。和解はしたけどもう戻せない関係という感じがして、胸がきゅっーっとなる。

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    2024年10月19日
  • 劇場(新潮文庫)

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    永くんが面倒臭い人間すぎてとてもイライラしました!!!!沙希ちゃん壊れちゃったじゃん。
    この2人はなんだかかわいいね。
    この小説に出てくる人間たちは又吉さんの創作物だけど、世の中には本当に永田みたいに思考の海で泳いでる人もいるのでしょうかね。生きるの苦しそうだな。
    火花に比べると、読むのにかなり時間がかかりました。又吉さんが他にどんな文章を書くのか知りたいので、明日また次の本をゲットしてこようと思います。

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    2024年10月15日
  • 人間

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    又吉の小説をはじめて読んだ。影山という芸人のブログを主人公が読むあたりからだんだんと又吉の思索を登場人物を通して読んでいるようで、面白かった。カスミも影山も、主人公あるいは又吉の思考を反映する鏡なのだろうと思いながら読み進めていると、最終章で主人公が沖縄に帰省するくだりで突然リアルな手触りになる。地域の伝統や人との関わり、血の繋がりを実感することで、地に足が着いたのかもしれない。その実感は沖縄から出ればまた失われてしまうかもしれないが、さて。

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    2024年10月10日
  • 劇場(新潮文庫)

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    ネタバレ

    永田がどうしようもなくクズで沙希ちゃん
    早く逃げてって!思いながら読んでたけど実際離れそうになるとすごく切ない気持ちになってしまった なんなんだろうこの感情は‥
    最後は復縁してほしかった 切ない

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    2024年10月09日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    『チ。 -地球の運動について-』公式トリビュートブック!!
    漫画家、音楽家、小説家、詩人、芸人、声優、学芸員、哲学者、宇宙飛行士まで、各界を代表する執筆陣が『チ。』への思いを記す。

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    2024年10月08日
  • 東京百景

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    凄く愛おしい!最近エッセイの良さに気づく…(遅すぎ)
    やっぱり他人のものの見方というか考え方というか、本当に違って楽しいなー。

    でも似てるとこもあって、例えばエレキギターの話のとこで慣れてます感出すところとか!めーっちゃわかる!笑 自分も誰も見てないのに慣れてますよ感とか分かってますよ感とか出したがるんよね。結局、他人にそう見られたいとかじゃなくて自分の為だけにやっとるの笑

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    2024年10月05日
  • 東京百景

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    又吉直樹は芸人であると同時にどうしようもなく落窪んだ人間である。しかし、その窪みの深さが人間らしさを醸し出す。
    以前、『火花』を読んだ、凄く読んでいて悔しさが滲むような小説だった。
    火花を書いた人間だから見える東京百景。それぞれの人間にそれぞれの百景がある。
    僕ももうすこしで東京に行く。その時にみえる100景はどんなものになるのか、今のうちから少しずつ書き溜めていっても面白いかもしれない。
    以下、僕のおすすめの編。
    十八 吉祥寺の古い木造アパート
    二十二 一九九九年、立川駅東口の風景
    二十五 ゴミ箱とゴミ箱のあいだ
    六十八 恵比寿駅前の人々
    七十六 池尻大橋の小さな部屋

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    2024年09月28日
  • 劇場(新潮文庫)

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    永田の人とは違う特別でありたいって想い強すぎ。
    沙希の永田が言うことは何でも受け入れるのが理解出来なかった。
    上京して何となく都会に馴染んできてる自分に違和感を覚えて、そんなとき永田ってゆー異質な者に出会ったことで彼の特異さに惹かれたのかな、、
    永田が沙希を笑わせようするくだりは漫才を見てる感じで面白かった!

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    2024年09月24日
  • 劇場(新潮文庫)

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    芥川賞受賞作『火花』に続く又吉直樹の小説。売れない劇作家の男・永田と、女優を志し上京してきた女・紗希が恋に落ちる話。映画が面白かったのですぐに原作も買って読んだ。

    又吉の作品は『火花』しか読んだことがなかったのだけど、今回は特に又吉節が効いている気がした。感情に従順な人間を恐怖の対象として見ていた主人公こそが、最も自分の感情に従順だったという落語のようなオチで、これぞお笑い芸人の作品だなぁ〜と涙腺をグリグリされながらも笑みがこぼれおちた。

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    2024年09月19日