又吉直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
せきしろさんと又吉さんの共著。
自由律俳句の合間に2ページの短い随筆が、そしてどこかで見たことありそうな普遍的な写真が挟まる。
随筆は日常にある些細ながらも人生のうち3回くらいしか起こらなそうな出来事を拾い上げているのがとてもいい。
わたしは小さいが「あるな」という事象をきちんと言語化できる人への憧れがある。
せきしろさんの「町の変わったおじさんを認知しているつもりが自分もおじさんから認知されていた」という話、何気ないんだけど何気なく考え方を変えられそうだ…。
第三者視点の観察者だと思ってたのにいきなり一対一の関係に持ち込まれる恥ずかしさ、あるよね。
最後にあとがきの類がないのが良かった -
購入済み
びっくり
警察ものの小説ばかり読み漁っており、気分転換にと本書を購入。当初は期待していなかったが、良い意味で裏切られた。
主人公の心情、描写、構成も優れていると思う。 -
購入済み
話題になった作品
火花は芸人のピースというコンビの又吉さんが書いた小説で芥川賞も受賞し一昨年話題となった作品。主人公は芸人であり、尊敬する先輩との物語となっている。人間の感情をかなり細かく表現していて、読みながら自分が持っている普段は人に恥ずかしくて言えない感情と重ね合わせられとても面白かった。あー、こういうの分かるという感じ。繊細な心の人に是非読んでほしい作品。きっと共感できることや、こうゆう風に考えてしまうのは自分だけではないのかと安心できると思う。本読むスピードが遅い自分も夢中になってしまいあっという間に読み終えてしまった。また又吉さんの書く作品を読んでみたい。
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Posted by ブクログ
かわいいイラストになった又吉直樹さんとヨシタケシンスケさん。本人のようでもあり、創作のキャラクターでもある二人が「その本は、」と語り始め、交互に繰り出す劇中劇ならぬ、本中本の数々。着想とストーリーテリング、独特のリズム感が愉しい!
やわらかい言葉遣いとゆるくカワイイ絵。笑いと不思議と涙と溜息はどれも身近で、日常のすぐ隣にあるみたい。なのになぜか、枠組みはしっかりとした「物語的な伝統」に則っている。そのせいで佇まいが謎に重厚で、その謎感がまたおもしろい。
王の命令による宝探しの旅、そして帰還なんて、まるで古式ゆかしい英雄譚じゃないですか。王の枕元で夜ごとに物語を語る仕立ては「アラビアン・ナイ -
Posted by ブクログ
「その本は」のシリーズ本で、
読める日を楽しみにしていました。
これは、通勤電車で読んではいけない。
とにかく本が重い。。。手が攣る、ですよ。
あとは、クスッと笑えるので、人前で読めません。
だから、週末に一気読みしました。
又吉さんの復元した話も、ヨシタケさんの復元した話も、どちらもお二人の特徴が出まくっていて、とても楽しめました。
想像力も相当に豊かな二人のコラボレーションが、また読めますように。
余談ですが、ヨシタケシンスケさんのイラストが大好きで、お二人の様子が描かれているページは、ココロ和む、、、。本当にそうやって小説、イラストを書いているのではないか、と、想像してしまう。