又吉直樹のレビュー一覧
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むっちゃ面白い。情景や心の機微が細かく書かれ、人間の醜さや美徳、裏切り、まさに人生の極致を見せられている。
自分と主人公を重ね、もう終わってくれ。そう感じさせられ、読み進めるのが辛くなる時もあるが、軽快な大阪弁のツッコミや極端な思想が、思考のオンオフが切り替わるみたいに繰り返され、山あり谷ありのジェットコースター感がある。嘘やごまかしがどんどん悪い方向に進む中、他人への自分に対する都合のいい期待が、冷静になるとそりゃそうなると現実はそう甘くないと思わされる瞬間があり痛快でもある。
金の貸し借りで崩壊する人間関係。横井という人物のクズっぷり、怒りが収まらないポジションは最後まで一貫しているが、
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Posted by ブクログ
本の始めの1文や、最後の文、インパクトのある文はなぜだかずっと覚えているもの。記録しておかないとなんの本だったっけ?確かあんな表紙だったかも…と忘れてしまう。そんな思い出せない本を思い出させてくれるって素敵。どんな本でも1度触れたことがあれば私たちの身体の中に入っているもの。想くんのお父さんとのお話が好き。物語の途中で、自分で想像させ、登場人物たちを好きなところに行かせたり、買わせたりする。自分が物語の主導権を握っているようで楽しいかもしれないし、想像することで現実が少し明るくなると思うのだ。2人は物語を探していたのではなく、作っていた。作り話だとしても、本の世界は現実逃避できるようで現実を突
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ネタバレ大阪のスナックのママとお客さんの、
ママお釣りはまだ?
飲み代払ってからお釣りやで
ほんまか?
嘘つくかいなっ
こんなやり取りから物語は始まり一気に引き込まれた
絵に描いたようなどうしようもない友人に巻き込まれて人生転落していく、同じくらいにどうしようもない主人公岡田(職業はちゃんとしていて会計士)
どうしようもない奴だらけなのに読後感がこんなに優しいのは、どんな修羅場でも(修羅場だからこそ?)そこにウケ狙いではない、日常に溶け込んだ笑いがあるからだと思う
笑い"飛ばせる"状況では全く無いんだけど、そんな終わってる状況に心のなかでツッコミ入れたりボケたりして、阿呆かと -
Posted by ブクログ
ネタバレ岡田がどんどん間違った方向へ進むのを見ていると、自分自身にも何かやましいことがあるように感じてきてしまって読み進めるのが本当に苦しくなる。
横井の父へ訪問した後、岡田の思考が過激になる場面が印象深い。彼の残酷さとか凶暴な部分が現れる。岡田の思考が恐ろしいけれど引き込まれた。文章がうまいのだろう。
関西弁で書かれるのもいい。岡田の素の部分をストレートに感じられる気がする。
最終的に横井はまた逃げおおせる。本当に憎いように思える。
全てを失った後、岡田は清々しく感じているように書かれていると感じた。全ての不安に対してよくない結果ではあるけれど、結論が出たからだろうと思った。
結局、龍先輩は大したこ