又吉直樹のレビュー一覧

  • 火花

    Posted by ブクログ

    先輩という存在は、どういうわけか崇高な人に見える時がある。それはお笑いという領域だけではない。部活、サークル、会社、恋愛。傍から見れば野蛮で救いようのない阿呆な先輩でも、先輩が右と言えば右、先輩が美味いと言えば美味い、先輩が面白いと言えば面白い。それほどまでに後輩は先輩を過剰に崇拝する。
    主人公の徳永は、先輩である神谷を異常に尊敬していました。話の途中で何度も言われていたように、神谷はどうしようもなくあほんだらです。借金はする、他人の家を転々と住み着く、年中飲んだくれして生活する。誰がどう見てもあほんだらです。それでも徳永は神谷が大好きでした。徳永にとって神谷は「面白い」から。この師弟関係は、

    0
    2026年05月04日
  • 人間

    Posted by ブクログ

    1章読んでもよく分からなくて、2章を読んだときに、1章で言ってたことってそう言うことかとわかることが多くあったし、作品のテーマ「自意識」や、「記憶」、「時間」についても1章と2章の繋がりで理解ができるようになった。読み進めれば読み進めるほど面白くなっていった。
    影島とナカノの論戦は、影島のメールはすらすら読めたのに、ナカノのメールは内容入ってこなくて読み飛ばしてしまった。つまらないぞナカノ。

    0
    2026年05月03日
  • 劇場(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     初めは永田は又吉さんの脳内に近いのかと思っていたが、そうではないのかもしれない。『火花』の主人公の方が又吉さんに近くて、永田は又吉さんの考える劇作家、つまり又吉さんの一歩その先や又吉さんの脳内の芸術家的な要素の部分を取り出した存在なのかもしれない。  あとがきで触れられるまで忘れていたが「まぶたは薄い皮膚でしかないはずなのに、風景が透けて見えたことはまだない。」という書き出しがいかにも永田らしい。永田はこういう語り出しがないと自分のことなど語ることはできないだろう。  前半は永田の変人的な部分が描写されていて、だんだんそれがクズさにつながっていき、沙希との別れの雰囲気が出た後は、なんとか沙希

    0
    2026年04月25日
  • その本は

    Posted by ブクログ

    "その本は"から始まる物語
    このひと言で、物語がどんどん発展されていく
    クスッとなる話もあれば、あっと驚かされる話もある
    読めば読むほど2人の世界に惹き込まれる
    言葉の奥ゆかしさが顕著に見られた
    次はどんな"本"と出会えるか楽しみだ

    0
    2026年04月24日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かったし、又吉先生こんな終わり方もするんですね〜って感じの終わり方でした。

    この物語で一貫している価値観が二つあるなと、自分では思っています。
    一つは「借金をちゃんと返せる人は借金をしない人だけ」という、超簡単に言えば、借金するやつは借金返せへんという考え。
    二つめは「金の貸し借りはしたらあかん、関係性を壊す」という超ありきたりやけど大切にしたい考え。

    この価値観(物語的には設定?)を元に読み進めると、この主人公らはこの物語中には少なからずいいことにはならんやろうなと勘付きます。最初に少し触れましたが、又吉先生にしては珍しく、ほぼバッドエンド。この価値観は覆せないのです。

    この本で痛

    0
    2026年04月19日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    岡田さんが1番まともだと思いながら読み進めるけど、実はとても弱いところがあって。横田に引きずられるなよーそっちいくなよーって何度も思うけど、毎回横田に憎らしさと温もりを感じてしまうところに人間味を感じた。あと有希さんとてもいい、又吉さんのタイプの人かな?って思った。

    0
    2026年04月18日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    読んでいて胸糞悪い場面が多く、その勢いで評価をしてしまうと星1つけたくなる。
    「たのむ……やめてくれ」と心で呟きながら読んでいた。胸糞悪いとか言いつつ、展開が気になり読み進めてしまう。
    イライラしながらも時折フフッと笑えてしまうようなツッコミがあったりと、こちらの感情も狂わせられました。。
    疲れたけれど手に取ってみて良かった。

    0
    2026年04月16日
  • 本でした

    Posted by ブクログ

    なかなか楽しい本でした
    ヨシタケさんの断片的?ないつもの本の感じかな?と思ったけれど…ちゃんとオチもあり、物語になっていました。
    絵も多用してあり、3時間ほどで読み終わります。
    最初どうかな?と思ったけれど、読んでよかったです。
    楽しかった。

    0
    2026年04月15日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    最高傑作では?
    何に価値を置き、何を信じ、どう生きるかは、それぞれの勝手なのだろうか。
    他人はそう簡単に変わらない。
    自分を正当化することの滑稽さ。
    それでも必死にもがいて生きていく人間たちの愛おしさが垣間見れる。

    0
    2026年04月11日
  • 火花

    Posted by ブクログ

    まずは会話のテンポと面白さで惹き込まれる。
    そして神谷という芸人の虜に。
    神谷の言いそうなこと・やりそうなことを予想しながら読み進めていくが、良い感じに裏切られる。
    最後の最後まで爽快に裏切られる。
    そんな人間だからほっとけない。

    夢追い人には読んでほしい。
    世間からの評価、やりたいことを続けていく難しさ、直向きになることの強さと弱さ。
    共感する部分が多くあるのでは。

    0
    2026年04月11日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    言葉ではうまく表せないが題名と同じように生きるということ、そして人生について深く考えさせられる話だった。とても面白かった。

    0
    2026年04月10日
  • 火花

    Posted by ブクログ

    お話は特段穏やかなわけではないのに、又吉さんの文章はなぜかとても静かで優しい雰囲気が漂う。そんな中でも、確固たるお笑い魂、お笑い論を節々から感じて、心の芯から静かに熱く燃えてくる感覚があった。
    実際にお笑い芸人としても活動している又吉さんだからこそ書けるリアリティもあるんだろうな。

    なんとなく、暑くてどこか寂しさのある夏の夕暮れ時を想像してしまった。

    誰かの燃え盛る手持ち花火を見て、私も燃えたい、燃やしたい、そんな勇気をつけられるお話しでした。

    #2026 #17

    0
    2026年04月09日
  • 本でした

    Posted by ブクログ

    自分だったらどーするかなー?と考えてながら読み進めると、予想外の展開過ぎて、さすがプロは違うなぁと実感した。自分には想像力がないなぁと自分のことがちょっとだけ嫌いになると同時に作家にならなくて良かったとも思ってしまった一冊です。

    0
    2026年04月05日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     主人公の洞察力や観察力がすごくて、ちょっとしたしぐさややり取りで内面を見通す。そうした洞察力はうそつきの友達に散々な目に合わされて鍛えられたものであると思っていたら、後半友達の策略にあっさり騙されて300万円も払ってしまう。しかも、それが読者から見てどう考えてもしょぼい内容だ。

     浮気の証拠を握られてそれをもみ消すためにお金が必要だと言われるのだけど、300万円払ったからと言って済むとは思えない。お金を払っても無駄なので、奥さんにひたすら謝るしか手がないはずだ。

     どんなに頭がいい人でも錯乱状態に陥れば、そうなることもある。しかしあんまり錯乱している様子もないので人が変わってしまったよう

    0
    2026年04月04日
  • 劇場(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いろんな感情を引き出してくれる一冊だった。

    読み進める中で人の心の中は結局わからないものだと改めて感じた。

    綺麗な感情だけではなく、リアルでしんどい部分まで描かれていて読んでいて何度も心が揺さぶられた。

    「変化への抵抗と現状への違和感。私は変わっていくのに」

    どうして人は、失ってからその大切さに気づくのだろう。一度壊れてしまったものは戻らないのにという切なさも強く感じた。

    最後まで現実と想いのズレが胸に残る作品だった。

    0
    2026年04月02日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    どうしようもない。救いがない。そんな一言に尽きる。読み終えた瞬間はそう思えた。
    しかし、少し時間が経って考えが改まる。
    人は元来からクズはクズとして性格が決まっているのか、社会に交わることで少しずつ形成されるのか。犯罪を元々から犯すような人格なのか、犯罪といかなくとも、社会において害悪な人格が生まれるべくして生まれるのか。
    横井という人間は、はなから救いがないのか。そんな人間へと善意の人間が無自覚にも形成させてしまったのか。
    ニュースで犯罪者や迷惑行為をする人間を見て、「元から攻撃的な人間だ」「はた迷惑な存在だ」と自分とは無縁な人間として勝手にカテゴライズしていたが、そんな人間を生んだのは、そ

    0
    2026年03月29日
  • 月と散文

    Posted by ブクログ

    又吉さんの頭の中は宇宙だった。書くってこんなにも自由に自己表現できる場所なんやって思った。世界が豊かにみえた。大好き。

    0
    2026年03月29日
  • 人間

    Posted by ブクログ

    未完成?

    主人公は、いつも自己演出し、そんな自分を自分であざとい人間だと考えている。実際は凡人なのだと自覚してみるが、才能に憧れ、素の自分を見失っている。本書は、そんな自分から脱皮しようと足掻く男の青春小説であり、『花火』『劇場』に続く三部作の締めか、と始めのうちは想像しながら読んでいた。でも読み進めるうちに、これが後の作品の出発点になってほしいと感じた。読後感想を率直に言ってしまうね。これは未完成作品? 何か骨組みだけの建物を見た感じがした。スカスカのところがいっぱいあって、それぞれの物語の間がもっと埋まっていないといけないのでは、と。つまり主人公が抱える自己演出問題は、昔の恋人、旧友、父

    0
    2026年03月29日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    好きということも大いにあると思うが一行目から引き込まれ、読み飛ばすことを許さない筆力、象徴的な幾つものシーン、舞台が大阪ということもあり、しっかり風景が浮かぶ。自分が思う、まごうことなき純文学の要素を踏襲。PTAやヨルゴスランティモス、アリアスターなど映画業界で最近流行りの陰謀論者が実は唯一まともだったオチにいくのかと思いきや、クズはクズの道理で生きている。生き道、とかツッコむ要素を残しつつ、完全に最高だった。

    0
    2026年03月28日
  • 生きとるわ

    Posted by ブクログ

    覚悟を持って読んで下さい。
    又吉純文学ですから、人の心の醜さ正直さ弱さを、美しい文章に乗せて読ませてきます。
    そして、正直に真面目に生きてきた人には大変共感しづらい内容です。
    この作品の登場人物にまともな感性を持った人は多分一、二人くらいしか出てきません。注意してください。胸糞悪い展開がずっと続きます。
    又吉さんは実体験でこの話を書いたのでしょうか?伝聞だとしてもよく頭で整理して綺麗に文章に起こせるなぁって感心してしまいました。
    世の中にここまで人の心が無い人がいるとしたら、本当に信じられません。

    最後何もかも失った岡田が一人でブランコ立ちこぎして、「でも生きとるわ」とか言って終わるのかなっ

    0
    2026年03月27日