又吉直樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
大好きな又吉さんの頭の中を少し覗けたような。
「家で飼えない孤独を公園に通い、少しずつ育てた」
とても惹かれる文章だ。繊細な感性を持ってる人だなぁ。
又吉イズムに触れると、ぷっ!と吹き出してしまうような、くだらなくてゆるい感覚、白黒はっきりさせなくていいよね、ゆっくりでいいよね、控えめでいいよね、という、なんとも言えない穏やかで優しい気持ちになる。
太陽ではなく月、昼ではなく夜、晴れではなく薄曇り。
完璧なペヤングを作って食べて、ベランダで月でも眺めながらビールを呑む
という時間を至福だ!と言える仲間のような気がしてる。これからも作品を楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
最後に、自分は人間が拙い、と表現してるのが心に残りました。未熟とか幼いとか弱いとか、そんな言葉で片付けるのとは違っていて、不器用で下手くそでもいいから感じたままにいていいと優しく包み込む言葉のような気がしました。そもそもこの拙さは、社会生活における様々な経験を経て形成されたものだと思うし、単純な人間の青さとは違うように思う。すなわち今もってる漠然とした不安や悩み、矛盾を消化できないモヤモヤ、たびたび邪魔をしてくる自己意識など、それらはおそらく、ある生きづらさの中でも自分が大事にしたいと信じてた価値観や関係性で生まれたものだと思うからこそ、みんな抱えたまま生きていい。これまで否定したかった自分を
-
Posted by ブクログ
本当に素晴らしかった。間違いなく今年1番の本です。
又吉先生の作品は火花以来の2つ目で、読んで冒頭は火花のような展開と内容になると思いましたが全く違いました。今作は極めてストーリー性があり、展開もしっかり有る内容でした。
主人公を通して、様々な瞬間への感情を言葉にする力が本当に素晴らしいです。
自分に経験があった感情や、それに近い感情がスルスルと言語化されているようで、過去の自身の形の掴めない感情が、形を帯びた様な感覚になりました。
もちろん自分が経験したことの無い事すら、自分にあったかの様に思う程でした。
作品は大阪が舞台ですが、今作も火花同様にどこか又吉先生の人生を少し変えて、経