又吉直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレすっごくよかった。いただいた本だからというのもあるけど、すごく気に入った。
みきちゃんが言っていたように、又吉の文章は寂しさと面白さっていう同時に存在しなさそうなことが存在しちゃうのがすごいと思った。
みきちゃんに聞いてから読んだ「池尻大橋の小さな部屋」がほんとうによかった。苦しくなったし泣きそうになったけど、こんなに尊くて愛おしくて悲しい記憶を共有してくれてありがとうって勝手に感謝する。劇場、映画でしか観てないから読んでみたい。いつか読もう。
「1999年、立川駅北口の景色」もすっごく好きだった。おもしろい。元気ない時にこれ読んで笑えるだろうなこれから。
あと、あとがき?の、ポエジーについてのところもすき。「詩情をバカにしようとする自分だけを恥じることにしよう。過剰なセンチメンタルを笑う奴は、ナイーブな心をバカにする奴は、センチメンタルが生み出す攻撃力を、ナイーブがもたらす激情を知らない。」 -
Posted by ブクログ
クスッと笑える日常からほろ苦い別れのお話まで沢山詰まったエッセイ集。
エッセイなんだけど、純文学的な雰囲気を感じる文章がそこかしこにあって、夢と現実の間で起きたことのように感じるものも複数。面白かったです。
情熱も感傷も喜びも怒りも嘘のない文章で綴られていて、でも所々で笑わせてくれるのがさすが。
「池尻大橋の小さな部屋」
が切なくて涙。愛情と後悔と感謝が短い文章に詰まってた。
1番好きなお話です。
関西から東京に出てきた身としては東京という街に対して感じることに共感できるところもたくさんあったけど、行動範囲が違いすぎて風景までは見えてこなかったのが残念。
この本きっかけで行ってみたい街が増えたという意味ではよかった。
綾部の影がめちゃくちゃ薄いことについても最後でしっかり言及されていてすっきり。笑 -
Posted by ブクログ
又吉直樹は芸人であると同時にどうしようもなく落窪んだ人間である。しかし、その窪みの深さが人間らしさを醸し出す。
以前、『火花』を読んだ、凄く読んでいて悔しさが滲むような小説だった。
火花を書いた人間だから見える東京百景。それぞれの人間にそれぞれの百景がある。
僕ももうすこしで東京に行く。その時にみえる100景はどんなものになるのか、今のうちから少しずつ書き溜めていっても面白いかもしれない。
以下、僕のおすすめの編。
十八 吉祥寺の古い木造アパート
二十二 一九九九年、立川駅東口の風景
二十五 ゴミ箱とゴミ箱のあいだ
六十八 恵比寿駅前の人々
七十六 池尻大橋の小さな部屋 -
Posted by ブクログ
各書簡、必ず見開き2ページ(36字✕28行)に収まっているので読んでいて心地よい。なぜかと思ったら元は新聞連載なんですね。この濃度のやり取りを2週間に1回続けていたのか、という事実にも驚く。
ぱっと無作為にページを開いて読むと、砂鉄さんが書いたのか又吉さんが書いたのかわからない。それくらい文体も思考の流れも似ているおふたり。でも面識はなかったそうだし、往復書簡を交わすことで《友達になるとか、そういうことにもならなさそうだ。:武田》らしい。そんなふたりだからこそ、ぬるま湯に浸かって交わす会話のような、そのお湯から出てなんとなく始めるピンポンのような馴れ合いではなくて、もっと火傷しそうなやり取りもしてほしかったな。砂鉄さんの『劇場』に性描写を一切入れなかったのはなぜかとの問いに、又吉さんが少しムキになって(と私には思えた)返答し、その返答を読んで砂鉄さんが反省する(と私には読めた)という流れには痺れました。こういうやり取りって、お友だち同士の往復書簡では発生しないと思うので。