又吉直樹のレビュー一覧
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又吉の本は自由律俳句もエッセイも読んできてて、読んできたからこそ前回の「人間」を読んだときに「なんか無理に長くしてない?短編の方が向いてるのでは」とか生意気なことを思ってたんですが、今回の長編、かなりおもしろかったです。勝手な批評してマジすんませんでした。
序盤からかなりおもしろかった。会話劇と空気感で一気に引き込む。
でも序盤でおもしろくても中盤で中だるみしたり夢みたいな訳分からんことに行き着く可能性もあるからな、と疑っててんけど、ラスト100ページとかもう一気読みやった。おもしろすぎ〜〜〜。かなりのブロマンス。かなりのブロマンス!!!!!!!バリ山行好きな人だったら合うのではないかと!! -
Posted by ブクログ
小説を読んでいて笑っちゃうことって基本ないのに、又吉さんの文章を読んでいると普通に笑ってしまう。さすが芸人だなと思う。一方で、シリアスな場面はとことん刺しにくる。思想や欲望を恥ずかしいくらい赤裸々に書かれてしまって、それに身に覚えがあるもんだから「もう勘弁してください」となったりする。
人の記憶は曖昧で、都合の良いふうに解釈したり悪いことを無かったことにしてる。主人公・永山が語る過去や見えている景色が現実のものかどうかは分からず、そのすべてを信用はできない。新約聖書の福音書には4人の語り手が採用されていて、それぞれ印象が違う証言になっている、という話が本編にあったけど、まさにそんな感じ。
た -
Posted by ブクログ
ネタバレ劇場、人間の時と同じくらい読むのが辛かった。でも感想は面白かった。
高校時代から自分の考えをもっていた岡田(上級生だから偉いなどの理不尽な文化に異議を唱えてたり)が、不倫や詐欺など身を滅ぼす事をしたのかが分からなかった。まあ学生時代の中村のこと横井のことが関係しているのか。。。
一方で、理解というか気付かされたこともあった。
不倫などの自傷行為をすることで屑であることを認識する岡田。これはある一定の気持ちよさ、心地よさがあるんかな?って。今まではこのような作品を読んでもなぜ自傷行為をするのかよく分からなかった。
が、自分も同じようなことをやっているのではないかと。自分は世間でいう弱者男性で -
Posted by ブクログ
「自分の日々の生活が苦しいのは自分の努力が足りないからなんやろ。それを乗り越える強さが自分にはないからなんやろ。そんな状況を回避する才能が欠落しているからなんやろ。全部、自分の責任ということになるんやろ。この社会の構造の不備には目を瞑り、そこで生じた個人の痛みは各々で持ち帰り、自分で何なんかしなければならない。おまえらが人に優しくないから、世界はおまえに優しくないんや。強さを持つ者だけが生きる資格があるならば、弱さがあってあたりまえやと思っている自分に生きていく場所なんてないよ・・・」
同書からの抜粋である。
高校時代から中年にかけての主人公と、腐れ縁とも呼んだらいいのか、「友達」との月日を -
Posted by ブクログ
ネタバレめちゃ面白かった
シリアスなシーンの会話部分でところどころ笑わせてくれるのに最後の100ページくらいはずっとしんどいことの続きで、これ、終わりどこに向かうの?って思ったけど終わりがこんなに爽やかになると思わなくて、終わった時はなんかほっとした
主人公がどうしようもない見たこともないどクズではあるのに共感できちゃってることに途中で気づいてしまうからしんどかった
主人公だからなるべく傷つかない方向に向かってほしいと思えるんだけど、実際にそばにいたら早くこいつが痛い目見てくれますようにって思っちゃうんだと思う。でもその人の中にもきっと自分が似てる部分があるからその人が自分の代わりに裁きを受けてくれる