又吉直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界で一番リスペクトしている職業と言っても
過言ではない。芸人。ただ笑って欲しい。
幸せな瞬間を生み出す職業は、
芸人と老舗飲食店の店主くらいしか
出会えていない。
自分の面白いことを信じてやり続けるが、
世間の評価が邪魔をする。
世間を知らないと純粋が時に敵を作る。
間違っていることを伝えることは、
自分は恐ろしいことのように感じる。
突き進む人は、大好きだけど
どこかで幸せになって欲しいと思える。
憧れは、時に正解の姿をしていないが、
確かにそこにある。それだけでいいと思える。
神谷さんは、自分とよく似ている。
だけど、自分は突き進んだ先の怖さや孤独を
知っているし、予測できる。
まだ心は -
Posted by ブクログ
青春、夢、恋愛、挫折…そんな淡い儚い言葉が満載の小説でした。
大阪から上京し劇団を旗揚げした永田が大学生の沙希と出会い、やがて2人は暮らし始める。しかし永田の書く芝居の公演は酷評の嵐で劇団員にも見放され、大きな挫折に見舞われるが、沙希に『あなたには才能がある』と言われ、永田は変わることができない。そのまま沙希に甘え続け、いわゆる『ヒモ』状態が続き、些細なことで諍いになり、沙希は次第に心身をすり減らして、やがて二人には溝が生まれる…誰もが若い頃に経験しただろう夢と挫折、将来像を二人は描けなくなってしまう…若さというものが残酷で、切なさだけが残る。
この『劇場』は、コロナ禍の2020年に映画化 -
Posted by ブクログ
生きとるわ読み終えた。
序盤はリズムが良くて終始ニヤニヤしながら読んでいた、火花以来又吉さんの作品を読んでいなかったので印象が変わった。
人が持ってる価値観てバランス取ろうと心掛けていないと知らないうちに傾いてて、自分でも気付かないうちに振り切ってたり、他人を勝手にイメージでラベリングしてるけど、当たり前に他人には見えない局面がある、自分が思っているような人じゃ無いと批判したりするけど、それはただの思い込みや驕りだ。横井が岡田から金騙し取ったのは絶対いけないことだけど、横井の考えもわからなくはなかった。他人に手を差し伸べることは素晴らしい事だけどそこに自分過度な期待や十字架を代わりに背負わ -
Posted by ブクログ
演劇と沙希を核に持つ永田と恋人沙希の不器用な恋の物語。
正直に言って恋愛小説とは思えないが、どこか恋愛小説のような気配を感じる本。永田のクズさに途中苛立ちを覚えたが、読み進めていくとクズであることに変わりなくとも、永田本人も自覚しきれていない変化を読み取れる。
中盤あたりの永田は本当に嫌気がさすが、根気よく読み続けてほしい。沙希という「神様」のおかげで少しずつ永田の中の傲慢さが溶けていく。最後は完全なハッピーエンドとは言えないにしても、なにかスッキリとした爽快感が残る。終盤の短い部分でこの小説の色が変わる。どうか最後まで読んでほしい作品だ。
最後にこんな感想を読んでくれたあなたに -
Posted by ブクログ
ネタバレ緊迫した会話の中で又吉さんの淡々としたツッコミが効いている箇所が何度もあり思わず笑ってしまった。
これが緊張と緩和だなと思った。
信じていたのに狂わされてしまう岡田や大倉。
それを一度も悪びれずのうのうと生きる横井。
いい人のように思うのに(善人って名前だし)次から次へと悪い方向に転がってしまう岡田に読者としてはもどかしさがあった。
それでいて横井は自分が楽しく生きれればそれで良くて無邪気に生きてて、とてもムカついた。
一度失った信用は簡単には取り戻せない。
それを横井は簡単に覆してしまうがそんなクズにはなりたくない。
お金があれば解決できるのか?
誠実なだけでは生きていけない。狡猾さも必要 -
Posted by ブクログ
「あとで嘘が発覚するってわかるはずやねんけどな、なんであんな嘘ついてまうんやろな?」
「そうやんな。なんか裏切られたような気分やわ」
ほんまやろか。歯が浮くような言葉を吐いた瞬間、自分はこの状況を楽しんでいるのではないかと恐ろしくなった。自分が泣いている顔を鏡で確認して、さらに勢いを増して泣くような白々しさ。自分達が悲惨な事態に巻き込まれたこと、その理由が横井にあると誰かに語ることに快楽を覚えていないか。むしろ、横井は裏切ったのではなく、期待に応えただけやないのか。
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「教師やなくて、ただのおっさんの意見やで。自分の見てきたことだけで言うと、人間の本質は変わらへんのちゃうか -
Posted by ブクログ
泥臭い世界の片隅に眠っているとある芸人の人生の一部を覗いた気分。
現実味があってどこか怖かった。
自分の好きな事を好きだけでは、自分のこだわりだけでは続けられない現実と恐怖。
神谷のような芯を曲げない自分の軸が確立していて、でも段々それが分からなくなって、いろんな面で余裕が無くなって徳永を真似してみたりわけのわからない行動をしてみたり、、でもそんな彼を見て憧れ失望し、そして最後にはまだ続くと、まだ途中だと言う徳永との関係。師弟関係よりも深い依存のようなものを感じる。
どんな形でもいいから報われて欲しいとただただ思った
きっと神谷は死ぬまでどんな事があろうと芸人で居続けるんだろうな -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白いっていう感想は適切ではないかもだけど。
一気に読んだ。
つまり面白かった、ということかと。
しかしもう何度も横井に踏んだり蹴ったりされて、今度こそ!と向かうもまた…岡田はどんだけ人が好いのか?
「めっちゃ阿保やん」を奥さんが繰り返すシーン。
笑っていいよのね?
深刻なんだけど笑ってしまう、又吉ワールド。
豹変する山下さんとか。
心ではめちゃくちゃ毒付いているのに、表面では冷静を装う岡田。
いつ爆発するのかと、最後までわからず。
横井を殺すのか、それとも電車に飛び込んでしまうのか、とか。
借金が増えていく怖さにゾワゾワしながら読んだ。