又吉直樹のレビュー一覧
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ネタバレ序盤は流し読みしていたら全く意味が入ってこなくて何度も戻って読み返してしまったけど、終盤が最高だった。スパークスの解散前のライブで、言いたいことと逆のことを言ったら伝わりやすくなるみたいな理屈で暴言吐いていくところが本当に感動で目がうるうるした。相方やお客さんに感謝してるけど改まって口にするのが照れくさいからこそ、よく分からない理屈を唱えて伝えたその不器用さが泣かせにきてた。あと、結果が出るか分からないことに時間を費やすことの恐怖、みたいな語りのところ刺さった本当にその通り過ぎて。スパークスは芸人の頂点に立った訳ではなくほんの一瞬だけテレビとか出演したわけだからまさに火花というタイトルが相応し
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ネタバレまずはコンセプトがいいですよね?ちょっとした手がかりさえあれば元の本の形に復元出来る!本好きにはたまらないと思うのですが( ˊᵕˋ )
とゆうか、タイトルとか書き出しの一文、最後の一文からこんなにたくさんの物語を考えられるお2人の才能にビックリしました。そうゆうことか!ってなったり、うまいなぁとただ感心したり、1冊の本なのに様々なタイプの話しが読めて楽しかったです。そこは前回と同じですね。
ただ、前回より私好みの、最後にソワッとする感じの話しがあったのが印象的でした。最後の一文が「手をつないでいてよかった」と「この集合写真の全員が笑顔だったのは、そんな物語があったからだ」が好きでしたね。
あと -
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空き家に住みついた二人の男は、
「どんな本でも本にもどします」という看板を掲げる。
村人たちが「本の復元依頼シート」に記入して投函すれば、
きちんと製本された本になって戻るのだが・・・。
・プロローグ
整理番号1~27、未復元タイトル、書き出し、
最後の一文、その他
・エピローグ
バラバラになった本でも元に戻るだけでなく、
タイトルなど、ちょっとした手がかりがあれば、
元の形に復元できるという。
例えば『かわいそうなゴリラ』『大好きだ。迷惑だ』
頭の中がぐるぐる回る『人間失格』
「手をつないでいてよかった」「以下の理由から僕は恐竜です」
などなど。それは二人の想像力と創作力の物語。
ファンタ -
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なぜ秋は憂鬱な気配を孕んでいるのかと言うことについて、己の見解を熱心に聞かせてくれた。昔は人間も動物と同様に冬を超えるのは命がけだった。多くの生物が冬の間に死んだ。その名残で冬の入り口に対する恐怖があるのだと言う事だった。その説明は理に叶うのかもしれないが、1年を通して慢性的に憂鬱な状態である。僕は話の導入部分からうまく入っていくことができなかった。
路上で漫然と無表情で謎の楽器を演奏するお兄さん
「ちゃんとやれや!」
「お前に言うとんねん!」
「お前がやってんのは表現やろ。家で誰にも見られへんようにやってるんやったらそれでええねん。でも外でやろうと思ったんやろ?俺はそんな楽器初めて見た。め -
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ネタバレこの本は…
又吉さんとヨシタケさんが、ある村で暮らすことになり、そこでわずかな手がかりを元に失われた物語を「復元」する仕事を始める。というストーリー
手がかりは…タイトルであったり、書き出しであったり、締めの言葉であったりと様々で
二人の独特の感性で思いも寄らない物語が「復元」されていきます。
(欲を言えば、この様式なら同じお題で二人の違う物語…なんかも見たいと思いました)
その後、二人の「復元」が人気になり希望者が増え、ついには追いつかなくなります。その後色々あって村人達は自分達で「復元」を始め、村からたくさんの作家が生まれました。…と締められます。
以前、小説の書き方だったか物語の -
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【どんなものでも 本に もどします】
1ページでも、1行だけでも
タイトルだけでも、
ちょっとした手がかりさえあれば、元の本の形に復元できる。
「本の復元依頼シート」をポストに入れると…?
とってもワクワクしますね!
自由に想像を膨らませ、好き勝手な本にしちゃう。
自由過ぎて笑っちゃうし、読者である私も想像するのが楽しくって、子供の頃に戻ったみたい!
最後の依頼だけはちょっと特別
【その本は、主人公が、本が好きでした。
これって、どんな本でした?】
本への愛情に溢れた、少し長めのお話。
優しくて温かい気持ちになれますよ( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
さぁ、私たちも物語を想像しよう! -
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ネタバレその本は…
又吉さんとヨシタケさんの2人があらゆる「本」に関する物語を交互に語るという「本の話」の短編集で、奇想天外なものからしっとりとした話まで様々な物語が綴られている。
導入の、本が好きだから本に関する物語を集めろ。というのは、「物語を綴じてあるもの」が本なのに、
聞くだけだと「物語」は楽しめるが、大好きな「本」を感じることができないから
「面白い物語」ではなく、珍しい「本に関する話」を探してこい。ではそれこそ本末転倒で、喜劇と言うより皮肉めいていて面白い。
始めは短いアイデア勝負の大喜利みたいな話が続くが
段々ストーリー性のある物語になっていく。
オチを知っていると、回数を重ね -
Posted by ブクログ
『劇場』で又吉にくらいすぎて、そのまま本作
450ページくらいだけど、気持ち700ページくらいだった
重いのよ
思考がどんどん深く深くで、気ぃ抜いたら置いてかれる感じだった
あと作中で相容れない2種類の人間がケンカみたいなんしてるけど、片方はまあ自分の投影だからokとして、逆サイドの人格をあんなに立体的に作れるのすごすぎて意味不明やった
物語自体も楽しく読ませてもらったけど、やっぱ又吉という存在に興味が止まらない
俯瞰してる自分を俯瞰してみてる自分をさらに俯瞰してみてる。世界のレイヤーどうなってんねん
このまま東京百景とか読みたいけど最近又吉一色で影響されてキャラトレースしがちだから一旦離