又吉直樹のレビュー一覧
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お笑い芸人(とはもう言えないか)の又吉直樹さんの新刊『生きとるわ』を読んだ。
簡単なあらすじ…
公認会計士として働いている主人公の岡田。しかし、高校時代の仲間だった横井に500万円を貸したことから、その人生は狂い始める。阪神タイガースの優勝が決まった夜、大阪・道頓堀で偶然その横井と再会するが、貸した金を取り戻そうとする岡田は、逆にさらなるドツボにはまり客の金に手をつけていく…
いや、感想としてはひと言かなあ。『お金の貸し借りは怖い』ということ。特に友達同士の貸し借りは人間関係を台無しにする。
クズな友人:横井にたかられ、自分も負の連鎖でクズに落ちぶれていく主人公に同情しながらも軽蔑する自分 -
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読んでいて苦しいのに、おかしみを感じる作品でした。主人公の岡田は、高校からの友人・横井に五百万を貸したことから人生が狂い始め、貸したお金を取り戻そうとすることから更なるドツボにはまっていくというお話し。岡田の人生を狂わせたのは、シンプルに横井に裏切られたという寂しさからくるもので、不器用な岡田だからこそ、うまく立ち回れなくなっていく様が生々しく感じられました。
特に響いたのは、岡田が妻に全てを告白するシーンで、「最低な自分を確認するために自分を汚したくなった」という岡田に、「そうやって、すぐに弱さに責任を押し付けるよな」という妻の言葉。岡田と同じように、何かと自分の弱さを理由にしてしまっている -
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ネタバレ一つ一つのお話が短くて読みやすい。短いけれど言いたいことは簡潔に書かれてて面白い。他人の考えをこんなにも簡単に知ることができていいものか、とエッセイを読んで思った。今度は誰か別のエッセイを買ってみようかな?又吉直樹の別作品を買ってもいい。
「火花」はよくわからなかったけど、純文学ってあんまりオチのないものだ、って誰かが言っていた気がする。わからなくて当然なのかも。中学生だった自分には早かったのかもしれない。今読んだら少し印象が変わるかもしれない。再読することで見えるものはあるよ、と「字が上手くなりたい」でも又吉直樹が書いてるし。
過去に送信したメールの末尾ではなく、それを読み返した文章の末尾に -
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ネタバレ主人公のその先輩「神谷さん」の物語。
主人公はお笑い芸人の神田さんに憧れ、認められ、先輩に笑ってもらえるためにお笑いをしていた。
居酒屋で飲み、酔っぱらいながハシゴして、先輩の愛人(?)の家に帰る。日中はバイトをしてライブハウスで漫才をする。そんな日々。
そんな日々の中で、「自分の面白いことをやって人を笑わせたい」という先輩譲りの思いがあり、向き合っていくが、それを世間が認めてくれるわけではない。
時に世間の常識を外れすぎて罵倒されることもある。
それでも自分の道を進む、間違ってることにも気づきながら。そんな不器用で 真っ直ぐで 自分を押し通す2人のお話。
SNSの誹謗中傷を聞いた神田さんは -
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ネタバレ大多数の人の人生とはこういうものだよな、と思いました。
学生時代、大人達からはよく、夢を持ちなさいとか、努力は裏切らないとか、嫌というほど聞かされたけど、現実は夢を叶えられなかった人の方が多いし、努力は平気で私を裏切りました。
でも、何かに失敗したからって人生が終わるわけでもありませんでした。
夢を持たなかったからって、努力をしなかったからといって死ぬわけでもない。
大輪の花火を打ち上げられた人というのは、総人口の何パーセントなんだろう。
どれだけの人達が花火を打ち上げたくて躍起になっているんだろう。
でも私は、大輪の花火だけに価値があるわけじゃないと思う。最後の方に出てくるしょぼい花火なんて -
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又吉直樹&ヨシタケシンスケの共著、第二弾。
このどっしりとした装丁も含め、本が好きな人たちが集まってつくられた本って感じがする。本への愛がしかと伝わってくるので本当にありがとうという感じ。
タイトル、書き出し、最後の一文、「こんな本でした」というものすごくざっくりした要素からスタートし、想像力を膨らませることで広がっていく物語の力を受け止められる。
とりわけ最後の【その本は、〈主人公〉が、〈本が好き〉でした。これってどんな本でした?】という復元依頼に応えた又吉さんの短編が、とっっっっても良かった。
この本が、一人でも多くの子どもの手に届き、一人でも多くの子どもを本好きにしてくれますように。 -
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ネタバレ又吉と大悟を題材にした作品なのかなと思いました。
読み始めた時は、タイトルの火花について、漫才をしてる時の観客の爆笑を表現したタイトルだと思っていましたが、読み終わってみて、燻りながらもお笑いに真剣な自分達の闘志を表しているのかなと思いました。
自分のお笑いにどこまでも真っ直ぐな先輩とそれに憧れと少しの妬みを持つ主人公の燻りながらも幸せな日々に羨ましいと感じてしまいました。
作品としては、スパークスの最後の漫才にグッとくるものがありました。また漫才師は何をしてても漫才師っていうのは確かにと感じました。人を笑わせられる人は何をしてても周りに笑顔が絶えないし、そんな人に自分もなりたいと感じました。