又吉直樹のレビュー一覧

  • 人間

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    ネタバレ

    美術を志す若者たちの思い出から始まったのに、最終章はまったく別の物語を読んでいるような気分になった。主人公は思ったことを意外とハッキリ言うので時には辛辣でヒヤリとするものがあるし、仲間たちの間で傷付いていく様子にはこちらも痛みを感じて苦しかった。
    長い人生のなかで変化していくものと変わらないもの、どちらもあると思うけれど、あのときの永山と今のミチは違う。成長というのもどこかまた違って、自分自身を痛めつけるのをやめてケアしているように見えた。
    ケアで言うならば、影島との会話もかなりお互いをケアし合っていると思った。このふたりならば訳のわからない会話も成立する。ひとりの人格がふたつに分かれたような登場人物だなと思った。内省する心の声の硬さに比べて、こういった会話文はやわらかくて印象は良かった。
    なんとなく、最後の心穏やかなミチを見せるためにこれまでの孤独な物語があったんだというような気がした。元の生活に戻ればまた始めから繰り返されるだけかもしれないけれど、その繰り返しこそが人生なのだろうし、人間みんながそれぞれの物語を背負って生きているイメージが湧いてきた。

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    2025年11月22日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    チ。の世界観、込められた思いなどを魚豊さんの対談や数々の執筆陣を通してさらに知ることが出来た。そんな風に言語化するのか…と驚き物語への解像度がさらに上がった。これを読んだ後に原作を読むとまた違った味わいがあると思う。

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    2025年11月12日
  • 公式トリビュートブック 『チ。 -地球の運動について-』 第Q集

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    チ。のファンとして読んでおかなくては、と読み始めた。魚豊さんと色んな方との対談がいい。こんなすごいマンガをどんな思考で描いているのだろうと興味深かった。対談の中からそんな魚豊さんの思考が覗けてさらに感服。アニメの主題歌もとてもいいので、サカナクション山口さんとの対談、又吉さんとの対談も読み応えがあった。

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    2025年09月27日
  • 人間

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    又吉が好きで。
    永山、奥(影島)はどちらも又吉だった。
    めぐみは劇場で出てくる女の子と似ている。
    ハウスでの描写は気持ち悪すぎて、ここまで気持ち悪いものが書けることが又吉の凄さ。

    影島の記者会見のところがわたし的にはこの本のピーク。
    時間が経ったらもう一度読んで噛み砕きたい。

    そうだ、人間失格を読んだことないから読まないといけないと思った。
    わたしが尊敬している高校の先生も大好きな太宰治


    良く、渦の百の三を見ているので、後半の人間部分は又吉が良く話していることで聞いたことのあることが書いてあった。

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    2025年09月10日
  • 月と散文

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    自分は又吉さんみたいに普段色々考えて生きていない為、思考の量に感嘆した一方で、少し重たいなと思った。

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    2025年08月16日
  • 月と散文

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    又吉さんの着眼点が面白くて、読むペースが止まらなかった。ふわふわと、どこに着地するのか分からない感じがまた読み手をワクワクさせて来るなと思った。
    また、当人の事を他者が勝手に判断して、記事を作ったり、話したり、することは本人に失礼すぎることであると言うことを再認識させられた。本人のことは本人しか分からないし、他人がどうこう言うことではない。分かっていることだけれども、とても大事なことだと心底思った。
    エッセイっていいなと思って日記をつけ始めて見た。

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    2025年07月18日
  • 人間

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    ネタバレ

    いやはや、文学的感。
    又吉さんの頭の中を見ているようで。

    こういう、ごちゃごちゃした想いは僕の中にもあって、それをこうして文章に表せば、文学作品になるんだなと。

    途中のブログのところなんかは、想いを全て文章にした感じがあり、こうして書きたい気持ちも凄く分かってしまう。
    僕の中での想いは。いつも頭の中でぐちゃぐちゃしていて、それを整理しようと言葉少なにしようと思いがちだけれど、ブログ部分は、それを全て言葉にしている感じ。
    きっと、それを作品としてできるのが凄いんだよな。
    生き方考え方を作品にしてみたい。

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    2025年07月17日
  • 人間

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    又吉さんの作品大好きです。
    だけどこの作品は本当に読みづらかったというか、読み進められなかった、、、、。
    スラスラ読める本がいい本とは限らないんだけど、、、。
    又吉さんだから、読みきれました。

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    2025年05月21日
  • 孤独の俳句 ~「山頭火と放哉」名句110選~(小学館新書)

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    “放浪の俳人”種田山頭火と尾崎放哉の自由律俳句作品の中から金子兜太氏と又吉直樹氏が110句を厳選・解説。本当に"心の声がつい漏れてしまった”みたいな自虐的なような、ユーモラスな、自由な言葉が心を軽くさせてくれた。又吉さんの解説も読み応えがあって良かった。

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    2025年04月29日
  • 人間

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    又吉直樹の「火花」を読んで、その次に買った本。

    ハウスという芸術を志した若者たちが住む共同住宅での事件が綴られる。

    若者が持つ「何者かになりたい」という内面描写これでもかというほど書かれている。
    これが純文学というものか。

    1章目のハウスで起こる事件は、恋人に関する物語であるが中々読み進めるのが億劫だった。
    ハウスに出てくる登場人物のクセが強すぎて、一歩引いてしまうかもしれない。

    最終章は家族愛について考えさせられた。
    自分が何者かになる必要ってないのかもしれない。

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    2024年12月25日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    又吉さんの『火花』の書評を武田さんが書いたことをきっかけに交流が始まったけれど
    そこまで急速に仲が良くなったわけでもない距離感の二人が
    相手の文章から想像したり、思い出したり、ときに質問したりと
    あまりがっつり組まずに往復したエッセイ。
    分量もさほどないのに、いろいろ考えがめぐるような内容で、
    二人の淡々とした文体が丁度よく、気持ちよく読んだ。
    又吉さんが武田さんにメールを送ったのが、
    ちゃんと書評されていたからという理由なのに驚く。
    読まずに批判されることが多いらしく、それほど空しいことってない。

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    2024年12月05日
  • 東京百景

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    友人にに勧められて読んだ。共感できるもの、意味がわからないものがあった。一番好きな話は七十六の池尻大橋の小さな部屋だ。このエッセイで一番長い話だ。些細な出会いが大きな愛や支えになるが、自分が調子よくなると彼女は弱っていき一緒にいることができなくなる話だ。親と子みたいなエピソードだと思った。与えられたものを返せるようになった時にはすでに遅いことが多い。この話はできる時に自分の大切な人に与えられたものを返した方が良いと教えてくれていると思う。
    全体的の話や最後の代田富士見橋の夕焼けを読むとチャレンジすることの大切さを教えてくれている。環境が変えることはリスクがあることだが、必ず成長させてくれる。チャレンジする時はビビりながらも少しずつ必ず進むこと、失敗した場合は笑い話にするのは素敵だと思った。死ぬまではビビりながらも進んで笑い話を作っていこうと思った。

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    2024年11月26日
  • 人間

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    掴みどころのないまま読み終わってしまった。永山の虚言癖なのか、現実と夢が混濁しているのかわからないけどおばあちゃんが頭洗ってると思ったらいつの間にかカスミになってたり、めぐみと再開したと思ったらかすみになってたり。結局永山は何に悩んでたんだ、

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    2024年11月21日
  • 孤独の俳句 ~「山頭火と放哉」名句110選~(小学館新書)

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    種田山頭火名句五十五選 金子兜太
     分け入っても分け入っても青い山
     うしろ姿のしぐれてゆくか
     けふもいちにち風をあるいてきた
     鴉鳴いてわたしも一人
     枯草しいて月をまうえに

    尾崎放哉名句五十五選 又吉直樹
     つくづく淋しい我が影よ動かして見る
     こんなよい月を一人で見て寝る
     一本のからかさを貸してしまった
     花火があがる空の方が町だよ
     咳をしても一人

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    2024年10月08日
  • 人間

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    「人間」というより「又吉直樹という人間」
    というタイトルの方がしっくりくる作品。
    ここまで丸裸の自分を文字によって曝け出せるのは
    やはり才能なのだろう。

    特にメールのやり取りは
    又吉さんの積年の恨みを感じる。
    一を百で返しまくってる。

    グルグルグルグル
    考えすぎて動けなくなって
    いざ動いたら敵ばっかり作って。
    暗くて辛くてどうもうまくいかない、
    これこそ本当の青春小説だなと
    大分大人になってしまった私は苦笑いしてしまった。

    最後の章で自分のルーツに還るくだりは
    気が抜けて良かった。
    文字や考え(頭)以外で生きている人や場所に
    触れることはとても重要なことに思える。
    永山にも又吉さんにも、
    これからの作品に期待したくなった。

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    2026年06月22日
  • 東京百景

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    ふらっと読みたい作品。これ読みながら出てきた場面に行ってみたいな~と思った。又吉の魅力がより分かった。

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    2024年08月18日
  • 劇場(新潮文庫)

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    夢を追い、そして壁にぶつかった経験がある人にとって、この本は劇薬です。才能への嫉妬、動けない自分への言い訳、そして最も愛すべき人への八つ当たり。永田の醜態は、かつての、あるいは今の自分を見ているようで、読み進めるのが苦痛になるほど感情移入してしまいました。あまりにリアルで、あまりに切ない。自分の「黒い部分」を突きつけられ、読後に深い溜息が漏れる一冊です。

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    2026年03月26日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    期待に反してあまり響かず
    一便が短すぎるためやり取りが深まらず、往復書簡の良さを活かせていないと感じた

    2016-2018に交わされた書簡
    本になるのが時間かかったのも、さもありなん

    もちろんさすがはこの2人で、輝く一文があったりはするのだが。

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    2024年07月01日
  • 人間

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    二十年前、美術系学生が集う共同住宅ハウスにて
    ある騒動が起こり打ち砕かれた過去を持つ永山は
    一通のメールにて再びその記憶を呼び起こされる。
    何者かになろうとあがいた過去、もがき続ける今、
    それでも生きていく「人間」とは?
    ************************************************

    又吉の本は随分前に火花を読んだきりだったけど、
    こんなにも難解な文章を書くんだったけ?と動揺。
    ずっと自意識を拗らせた持論、討論が続き、
    難しい言葉で難しいことを語るもんだから、
    読んでいて本当に疲れたし、嫌にもなった。
    太宰の人間失格てこんなに疲れたっけ?笑
    時系列はあやふやで、現実と妄想の狭間で。
    著者の人となりを考えると納得も出来たが、
    読み始めてから暫くは馴染めなかった、が、

    私は本を読みながら共感した部分には
    その都度付箋を貼っていくのだけれど、
    この本はその箇所が圧倒的に多かった。
    人間をするのが拙く、うまくやれない、
    自意識過剰人間代表である私は(私調べ)、
    影島が話す裏をかくような見解には、
    目から鱗だったり、妙に納得したり。
    救いにもなったし、諦めにもなった。

    最後の沖縄での家族とのエピソードが長過ぎた。
    言いたいこと、伝えたいことは分かるんだけど、
    両親の細かいことは気にしない堂々たる生き様で
    一旦解放されるなんて今までは何だったのだ?と。
    まあそれこそ、人間なんてそんなもん、
    なのかもだけど。なんか狡い。沖縄狡い。笑

    まあでもまたすぐに苦悩が生まれるんだろう。
    ずっと表現することに捉われてきた人間が、
    簡単にそれを手放せるわけないもの…て、
    又吉を投影するなら難しくはないのかもだけど。
    私にはまだ無理。まだまだ自意識の渦の中だ。苦笑

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    物語というより随筆に近い気がして質量重過ぎた。
    エッセイにしてくれたら聖書になったかもだけど。
    つっっっかれた〜〜〜笑

    でも文庫本には影島エピソードが12000文字も
    加筆されてるらしく、それだけは読みたい…!
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    2024年05月06日
  • 人間

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    ネタバレ

    芸人が書いた本という先入観みたいなのがあって避けていたが面白い本だった。
    主人公視点では何か行き詰まった時に、過去を振り返りその事を思い出して感傷に浸っている。そして自分自身を傷つけて過去の傷と一体化しようとしているのではないかと思った。しかし耐えきれずに傷から逃げるように他者に癒しや傷のなすりつけをしている。
    別の人の視点でも傷をつけている人やつけられている人の話があるがこれは作者の考えが強い気がする。
    みんな一人一人自傷して、傷ついて他者に何かを求めている。自傷なんかせず他者に何も求めない。これが優しさなのではないかと読み終えて考えた。

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    2024年04月20日