又吉直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読書家の先輩に勧められて、初めての又吉直樹。何となく今まで興味を引かれないままきてしまった又吉さん。想像よりずっと重く、それでいて語り口は軽快なちぐはぐさが新鮮だった。
最初は横井のダメ人間っぷりに感動すら覚えながら読んでいたけど、だんだん真に狂っているのは岡田では?と気づく。悪い選択肢にばかり進んでいく、自分からあえて地雷を踏みにいくという感じ。全然まともな人間の思考じゃない。
そして最後に二人が向き合う場面では、自分の人生を何としても生きようとしている横井のほうが真っ当に見えてくるから面白い。自分勝手上等。
陰謀論やら龍先輩の思想やら詰め込み気味な部分も否めないかな。その遠回りな感じも岡田 -
Posted by ブクログ
かるい気持ちで又吉作品は読めないことがまず分かりました。それは自分が娯楽読書ばかり読んでいたからこの本が難しいということもあるけれど、気持ちの面でもふわふわっと読み進めるタイプの本ではないかもと思って。
才能の有無とそれに対する立ち回り、世界の見え方、周りの人間との関係などについて複雑すぎる(こじらせとも言える)考え方をする人たちは、共感されにくい生きづらさがあると感じました。まさにこじらせ代表であるような永山や影島、ナカノタイチといった人物の考えに触れ、自分とは全く違う思考回路を巧みな表現で感じさせてくれる一冊でした。
好き嫌いは分かれそうだけれど、読んだ体験そのものが強く印象に残ります。 -
Posted by ブクログ
たぶん『火花』を読んで、映画も見て、この本を手に取ったように思う。久しぶりに頭から読み直した
又吉さんの「青い東京生活」が透けて見える。どうでもいい嘘をついたり、イライラして逆に落ち込んだり、無意味に楽しいフリをしたり、先が見えない不安に押し潰されたり、「何者かになりたい」と思う自分こそ「ゴミ」に思えた毎日。その時の心模様が駅や地名、景色や音、においと合わさった文章。夢を持って上京した人にはどこかしら刺さる部分はあるのでは。年齢は違うけれど又吉さんが上京したころと時期と場所が重なるので、自分の「青い東京生活」も思い出した
観光にも聖地にもなりようがないけれど「この場所と言えば」という思いは