又吉直樹のレビュー一覧

  • 孤独の俳句 ~「山頭火と放哉」名句110選~(小学館新書)

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    “放浪の俳人”種田山頭火と尾崎放哉の自由律俳句作品の中から金子兜太氏と又吉直樹氏が110句を厳選・解説。本当に"心の声がつい漏れてしまった”みたいな自虐的なような、ユーモラスな、自由な言葉が心を軽くさせてくれた。又吉さんの解説も読み応えがあって良かった。

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    2025年04月29日
  • 劇場(新潮文庫)

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    理想と現実のギャップを正当化したいわけではないが、何か理由をつけなければならないように感じる焦燥感とそれゆえの行動、それを見守ってくれる人の優しさにまた偽を塗り込めて真実が閉ざされるような閉塞感。劇に魅入られたが故に適当に生きられない不器用な物語。

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    2025年02月23日
  • 劇場(新潮文庫)

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    なぜそうしてしまうのかわかっていてもついやってしまう言動。心が痛くなる。なぜなら自分もしてしまうかもしれない、もはやしてしまってるのかもしれないと考えてしまった。

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    2025年01月02日
  • 人間

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    又吉直樹の「火花」を読んで、その次に買った本。

    ハウスという芸術を志した若者たちが住む共同住宅での事件が綴られる。

    若者が持つ「何者かになりたい」という内面描写これでもかというほど書かれている。
    これが純文学というものか。

    1章目のハウスで起こる事件は、恋人に関する物語であるが中々読み進めるのが億劫だった。
    ハウスに出てくる登場人物のクセが強すぎて、一歩引いてしまうかもしれない。

    最終章は家族愛について考えさせられた。
    自分が何者かになる必要ってないのかもしれない。

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    2024年12月25日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    又吉さんの『火花』の書評を武田さんが書いたことをきっかけに交流が始まったけれど
    そこまで急速に仲が良くなったわけでもない距離感の二人が
    相手の文章から想像したり、思い出したり、ときに質問したりと
    あまりがっつり組まずに往復したエッセイ。
    分量もさほどないのに、いろいろ考えがめぐるような内容で、
    二人の淡々とした文体が丁度よく、気持ちよく読んだ。
    又吉さんが武田さんにメールを送ったのが、
    ちゃんと書評されていたからという理由なのに驚く。
    読まずに批判されることが多いらしく、それほど空しいことってない。

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    2024年12月05日
  • 劇場(新潮文庫)

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    映画でいうと今泉力哉監督っぽさを感じる。まさに下北沢や高円寺を舞台にした恋愛小説らしい。
    主人公のイタイタシイ性格も呼んでいて楽しかった。

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    2024年12月02日
  • 劇場(新潮文庫)

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    クスって笑えるところが多くて、さすが芸人が書いた本やなって思った。
    永田みたいな思考は世の中に結構思ってるより居て、意外と平気で自分の思考のまま生きてますって雰囲気は漂わせてるつもりかもせんけど、周りも救ってくれへんし、そんな自分に嫌気が差して自分ですらも救われへん気がする。沙希ちゃんを狂わせた理由も、最終的には自分って分かってたけど、まだ認めてないんじゃないかな、セリフに乗せて伝える所に引っかかってしまった。

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    2024年12月02日
  • 劇場(新潮文庫)

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    火花と似てた。不器用な男が東京で揉まれる話。
    話自体は面白いけど、登場人物の魅力でいうと火花の神谷には及ばないので星三つ。

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    2024年11月27日
  • 東京百景

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    友人にに勧められて読んだ。共感できるもの、意味がわからないものがあった。一番好きな話は七十六の池尻大橋の小さな部屋だ。このエッセイで一番長い話だ。些細な出会いが大きな愛や支えになるが、自分が調子よくなると彼女は弱っていき一緒にいることができなくなる話だ。親と子みたいなエピソードだと思った。与えられたものを返せるようになった時にはすでに遅いことが多い。この話はできる時に自分の大切な人に与えられたものを返した方が良いと教えてくれていると思う。
    全体的の話や最後の代田富士見橋の夕焼けを読むとチャレンジすることの大切さを教えてくれている。環境が変えることはリスクがあることだが、必ず成長させてくれる。チ

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    2024年11月26日
  • 人間

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    掴みどころのないまま読み終わってしまった。永山の虚言癖なのか、現実と夢が混濁しているのかわからないけどおばあちゃんが頭洗ってると思ったらいつの間にかカスミになってたり、めぐみと再開したと思ったらかすみになってたり。結局永山は何に悩んでたんだ、

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    2024年11月21日
  • 劇場(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最初の主人公が歩くシーンはダラダラと難しい言葉も並んで純文学ぽくしんどかったが、最後彼女を必死に引き留めようと長々と必死に今後やりたいこととか語って説得しようとする主人公が人間らしくて良かった

    又吉さんは劇も造詣があるのだな

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    2024年10月26日
  • 孤独の俳句 ~「山頭火と放哉」名句110選~(小学館新書)

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    種田山頭火名句五十五選 金子兜太
     分け入っても分け入っても青い山
     うしろ姿のしぐれてゆくか
     けふもいちにち風をあるいてきた
     鴉鳴いてわたしも一人
     枯草しいて月をまうえに

    尾崎放哉名句五十五選 又吉直樹
     つくづく淋しい我が影よ動かして見る
     こんなよい月を一人で見て寝る
     一本のからかさを貸してしまった
     花火があがる空の方が町だよ
     咳をしても一人

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    2024年10月08日
  • 月と散文

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    又吉さんの頭の中が覗ける感じ。
    お父さんの話が良かった。息子のサッカーの試合を見に行ってもすぐ飽きて友達と相撲をとってたり、息子が自分よりウケてると嫉妬したり、いわゆるいい父親像とは違うんだけどなんか自由で良かった。
    そういえば自分の親も随分と自由な感じでゆるゆるな子育てだったけど、両親のことは好きだし愛情不足を感じたことってない。こんな感じでも子どもは育つんだよなって思って少し気が楽になった。

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    2024年09月21日
  • 劇場(新潮文庫)

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    ネタバレ

     火花を読んでから友人にこれも良いよと勧められ読みました。風景や心情に書かれている事が多く、表現も火花と似たようなものが多くありました。しかし、主人公の気持ちになるのではなく、第三者として「なんだこいつ」と思いながら読んでしまったので、後半はこんな人間にはなりたくないと思いながら読んでいました。
     見る視点で意見が分かれる作品です。

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    2024年08月24日
  • 東京百景

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    ふらっと読みたい作品。これ読みながら出てきた場面に行ってみたいな~と思った。又吉の魅力がより分かった。

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    2024年08月18日
  • 東京百景

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    個人的には『大阪八景』でパロってみても面白かったかな、という印象
    舞台は東京であったが、内容自体は割と学生時代等の大阪で形成された人格や経験が基になっているものも多く、強いインパクトを受けているように表現されているのはどれも大阪の背景ありきのように思えた
    百景、はさすがに大変だったかな。たるみはあった。ただ、仕方ないですかね

    個人的には品川の話と池尻大橋(だったかな?)が特に良かったです
    あまりに切ない描写に胸が締められる思いで、「この人はこんな儚さも書いてしまえるのか」と驚かされたものでした
    全体的に考えればそれなりに良い作品です

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    2024年08月04日
  • 劇場(新潮文庫)

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    夢を追って挫折をした人なら、突き刺さる小説でした。
    嫉妬、努力をしないための言い訳、依存する、近くにいる人に八つ当たりをする。
    感情移入するほど辛くなりました

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    2024年08月01日
  • 往復書簡 無目的な思索の応答

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    期待に反してあまり響かず
    一便が短すぎるためやり取りが深まらず、往復書簡の良さを活かせていないと感じた

    2016-2018に交わされた書簡
    本になるのが時間かかったのも、さもありなん

    もちろんさすがはこの2人で、輝く一文があったりはするのだが。

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    2024年07月01日
  • 月と散文

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    又吉さんが割とリラックスして好きなように書いたように見える本でした。面白いのもあったしなんかやっぱり難しい人だな、しつこいな、本だと面白いけど実際こんな人がこんなこと言ってきたらとても困るな、と思ったりしながら読みました。
    又吉さんの小説はかなり好きだけどエッセイはすきだったりそうでもなかったりでした。
    「しりとり」は面白くてつい二度読んでしまいました。

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    2024年06月11日
  • 人間

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    二十年前、美術系学生が集う共同住宅ハウスにて
    ある騒動が起こり打ち砕かれた過去を持つ永山は
    一通のメールにて再びその記憶を呼び起こされる。
    何者かになろうとあがいた過去、もがき続ける今、
    それでも生きていく「人間」とは?
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    又吉の本は随分前に火花を読んだきりだったけど、
    こんなにも難解な文章を書くんだったけ?と動揺。
    ずっと自意識を拗らせた持論、討論が続き、
    難しい言葉で難しいことを語るもんだから、

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    2024年05月06日