【感想・ネタバレ】人間のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月09日

最初のサークルでの恋愛とか、芸人のやつの話とかは、すごく自分と近い界隈の話でどんどん読めてしまったが、最後のお父さんとの話はあまりにも自分が経験したことない感情過ぎて難しかった。この気持ちがわかる日がいつか来るんだろうなと言う感じ。

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Posted by ブクログ 2024年02月07日

自分は恋愛小説が好きな訳じゃなくて、物語の途中にある男女関係が好きだと思う。この本はそういう風に書いてないんだろうけど、カスミが最後に出てきてくれてすごい嬉しかった笑
YouTubeの渦見てからこの本を読むとこの文あの事だっみたいな発見に嬉しくなった。
お笑い芸人又吉が書いていることを知っている状態...続きを読むだと又吉先生が喋ってるみたいな感覚で読める。
頻繁に本を読まない俺にとっては没頭しやすくてサイコー。

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Posted by ブクログ 2022年03月02日

不思議な読後感。又吉先生は第二図書係補佐の頃から好きで、全てではないですが見つけてタイミングが合えば読んでいます。今回もそうで、読み進めていくうちに垣間見られる明らかにヒントを出しているワードや象徴的な出来事と読み解く上で必要な別の物語も含めて作品でありました。時系列をあえて分かりづらくしたり、宗教...続きを読むや神話に人情味を加えたり技法と呼ぶにはそぐわない意欲的なオリジナリティもビシバシ伝わったのでかなり読み応えがありました。一回読んだだけではアホなので理解出来ない部分があったと思うので時が来たらまた。読み飛ばしや、速読をさせない純文学としての文章の強さがありました。

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Posted by ブクログ 2021年11月16日

知らんぷりしておきたい痛い所をついてくるのだけど自分の中にスッと入ってくる。芸人さんが書いた本とくくるのは失礼かもしれないがやはり観客の反応を考えながら仕事をしている方ならではの、読者を置いていかない感じで大好きな作品です。

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Posted by ブクログ 2021年12月24日

私も創作畑に片足を突っ込んだ経験有なので、
ハウス生活時代の自意識ダダ洩れな主人公の目も当てられない感じが、なんとも痛い感じ、わかるー。
屁の音を聞きながらチルってるのもアートだと。いゃぁ、わけわからんすぎるけど、こういう事も斜めの視点でアートだと表現してるもの、ありますよね。
これ、又吉と重なる要...続きを読む素があちこちにありすぎて、フィクションといえど自伝のように思えてならない。ナカノタイチが影島を批判した記事の件も、又吉が実際にコラムニストの記事で揶揄された件とかぶります。
クリントイーストウッドのくだり、意味わからんけど、なんか面白かった。なんつー会話。
あと飯島さんなんで死んだの?
沖縄編もこれまた又吉の家族の要素がありまくるね。ただただ生活をするだけに見える父親母親の感じ、同じような感覚を持ったことあるなぁ。
この人、何が楽しいのかなとか、薄っぺらいように感じてたり。
なんかこの本、読んでてイタたたたってなることばっかり。又吉直樹の思考を垣間見れた感じ。でも面白かった。やっぱりファンです

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月24日

芸術を志す若者達のシェアハウスに住む主人公。
住人たちの才能の無さがしつこく描写されるので、ああこれは彼らを馬鹿にしている主人公が一番才能が無かったっていう終わりかなと思ったらそういうくだりは前半三割で終わった。えっ。

あとはもうひたすら過去に苦しみ続けて問答を繰り返す。自己愛と自己批判の連続。
...続きを読む又吉の小説は、自分にオリジナリティはあるか、才能はあるか、わざとらしく見えていないか、という自意識をずっと色んな方向から書いているな。
途中明確に又吉本人をモデルにした人物が出てきて、「芥川賞を取った芸人」に寄せられた批判への反論とかがあり、いや、こういう形でのアンサーってずるくない??自分の口で言いたくないからワンクッション挟んでるの??と思った。
後々「あの批判にも受け入れるべきところはあった」みたいなシーンもあり、本当は自分ちゃんとわかってますよってこと??又吉はそういうわざとらしさ恥ずかしがりそうだったので意外だな。

主人公の心が安定を失って時間や場所の感覚があやふやになる描写はわたしも騙されてすごく好きだった。結局それは最後まで続くんだけど、ラストは色んな狡さや格好悪さを持ちながら堂々と生きている両親を愛をもって見つめるという時間になるので爽やかな終わりだった。
中盤まではあんなに自己愛、芸術の探究と他者からの見え方、みたいなのを繊細にやりとりしていたのに、沖縄の父のガサツさの前には何もかも無力。沖縄に帰省してからほとんどそういうことを考えなくなっている。
主人公の中で、自分の人生に対するスタンスとあの両親のことを受け入れている部分とが大いなる矛盾となってるんだけど、矛盾こそ人間の深みなので、その矛盾があるから主人公は倒れないで生きていけるだろうなと思った。

芸能人への誹謗中傷のくだり、2019年に書かれた本なのに正確に現実を言い当てていて驚く。預言者か?

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Posted by ブクログ 2021年05月16日

知的、ユーモア、第一話最後の色んなタイプの人間によるすれ違い。
人間、という大きなテーマに立ち向かい紡ぎ出される言葉の数々が、引けを取っていないのがすごい。

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Posted by ブクログ 2024年04月25日

まず又吉氏の作家としての最高傑作である。火花、劇場も良かったが、更に超えてきた。流石です!最近、相対主義的な考えに寄ってきた自分としては何が正しく何が正しくないのか?これに答えはないことを読書中、考えさせられる。そして氏の太宰へのリスペクト。これは既に愛であり、本作も人間失格のオマージュであった。若...続きを読むしくは死んだ人間の目を通した氏の新しい物語である。そしてまた本作は道化であり、コメディであった。物語終盤にフォーカスされる父の愛すべき人物像にもハマった。
そして、氏の作品に共通するラストの一文は鳥肌。

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Posted by ブクログ 2024年03月30日

又吉小説3作目。
またも、なにやらこじらせ男。
いや、でも、これが作者の中身かも。
自意識過剰がさらに過剰になるってのは生きにくいね。
でもね、がんばれ〜って。

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Posted by ブクログ 2023年08月23日

『火花』で太宰治の影響あるすごいの書いてくれたな〜って感動して、奄美縁のある人ということで親近感を感じて、『劇場』で、う~んこの人の作風合わないな〜って感じて、その流れのままこちらを読み始めたので、最初はやっぱり合わないと思っていたが、読み進めば、なるほどこの人の感性や観念とかは奄美由来のものか。と...続きを読む納得してきた。そう思うとなんだか嬉しく思う。
いつかは奄美を題材にしたものを書いて欲しいと思っていたので、こんなに早く書いてもらっていたとは。
最後の章はとってつけた感は否めないけど、奄美里帰り撮影のあとに書き足したのかな〜?なんて想像した。

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Posted by ブクログ 2023年02月11日

文章の表現が面白かった。

登場人物はみんな個性的で人間味があり、人間ってなんかいいなーと感じた。

ただ、ストーリーが少しわかりにくかった

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Posted by ブクログ 2022年07月27日

又吉さんを知り過ぎてしまっていた

又吉直樹の人生で感じた事、面白味を綴った本

恋、嫉妬、仕事、才能、独りよがりの墜落、そして友情
人間が人間らしく生きて、愛に飢え試される

結局みんな同じ、いや、私は違うと、
そう感じながら生きていく

これは今読んでしっくり来た
同年代だから余計に
大人って色...続きを読む々経て大人になっていく
ちっとも完璧でも、かっこよくもないけれど、
それでも過去は必要だったと自分をこれからうんと愛してあげたい

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Posted by ブクログ 2022年07月10日

又吉三作目。

まず、影島と永山がバーで酔っぱらいながら人生談義をするくだりが秀逸だった。こいつは話が分かるってやつと、敢えて飛躍した論理やしっちゃかめっちゃかな譬え話を繰り出しながら語り合ったときの「頭の整理され感」ってあれは一体なんなのだろうか。その雰囲気がとても伝わってきた。

ちなみに、同じ...続きを読むような友との会話で物語中の葛藤が整理される名シーンはと言えば芥川賞の大先輩、庄司薫の「赤ずきんちゃん気をつけて」であろう。あるいは、又吉氏はこれを参考にしたのではとさえ思えた。

物語としては、たとえば村上春樹も村上龍も最初の2作がまあ自伝でないにしろ実体験をベースにしていて、3作目が「物語」に飛躍したわけだけど、又吉の3作目は「自伝」(と誤読されることへの屈折した挑戦)としてさらに沈潜していったイメージ。

沖縄の回想シーンの白装束は、岡本太郎の記録映画にあった離島の神事「イザイホー」を彷彿とさせた。島中の女性たちが一晩中白装束で祈りを捧げる、一種の集団トランス状態。
主人公永山に繰り返し現れる幻視といい、又吉氏は古い記憶によって呼び覚まされる神話的世界を描こうとした、のかもしれない。

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Posted by ブクログ 2022年06月06日

迫ってきて重かった〜。
又吉の芸術に関わる人間に対する想いみたいなのが、直に語られてるから、同じ行を何度も読んだりして、理解していった。

でも井戸の中の蛙の方が宇宙を見れてた、的な話とか、日常を生きてても共感できる話も多かった。

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Posted by ブクログ 2022年05月30日

【選書理由】
1人の友人との2人読書会の5月の課題図書。
この会の醍醐味は普段なら全く手に取らない本を読めることである。換言すれば、強制的に偶発性を生み出す様式である。本書はその友人が指定した本である。

【感想】
又吉の洞察と言葉の使い方に驚かされた。
私にとって彼の本は『火花』に次ぐ2冊目であり...続きを読む、『火花』の印象があまり薄く(高校生の頃の私の読解力が乏しかった可能性も高い)、芥川賞はこんなものかと正直に思ってしまった記憶があったので、本作では良い意味で裏切られた感がある。

著者の人を観る視点が表現の隅々に現れていており、またひとつ、世界を観るレンズが増え、表現する言葉が溜まったように思う。

テンポ感は、どこか村上春樹の『海辺のカフカ』と近いものを感じた。

思うに、この本は弱い人間にこそ刺さるフレーズが多くあるのではと感じた。かくいう私もまだまだ弱いので、登場人物の言葉が何度か自分にも刺さった。
見方(言い方)を変えれば、「人間の弱いところにスポットをあてて巧妙な描写をしてみました全集」とでも銘打てそうである。

全体としてこの本の舞台に親近感が持てた分、より内容が入りやすかったように思う。私は沖縄出身で現在東京に居るのだが、この本の舞台も東京(上野)と沖縄の名護なのである。特に上野に関しては、ここに来てからお気に入りの場所となりなんどか散歩もしていたので雰囲気を強くイメージしながら読めたんじゃないかと思う。
そして、そもそも日本語の文学作品の多くの舞台が東京であるが、その東京を今、自分事として捉え切れるのが嬉しい。

批判するとすれば、部分部分は良くとも大きなストーリーの流れは感じられず、つぎはぎ感は否めない。
第3部に関しては、繋がりが薄く感じられ、ほとんど楽しめなかった。(読み手の読解力と集中力欠如の可能性もあり)


【印象に残った箇所】
10p
あのあざとい絵とおなじ印象が仲野にもあった。
12p
さっきまで洗練されていた人物に見えていた飯島さんも、魅力的に見えていた女性も、触れただけで潰れてしまう簡易的なオモチャのように見えた。
→視点と表現、どちらも好きな一節。
→ちなみに、私のリスペクトするtakrum の渡邊康太郎ならこんな空気はすぐに破ると思う。


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Posted by ブクログ 2022年05月14日

現在→かつて表現を志してハウスに住んでいた頃のこと→影島とナカノタイチの往復書簡→カスミと永山→影島の最近→影島と永山の再会と対話→影島の失踪→本の出版を親族と祝う、生い立ちの考察、という大きな章が展開していった。永山の現在と過去とルーツ。又吉直樹の心の中を全部書いてくれた、という感じがして、ゆっく...続きを読むりと話を聞くような本。難しいけど、わかりたい、と感じるのは、正直にこころを開かれたような気がするからかなと思う。自分は人間が拙い、と書いてあった。

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Posted by ブクログ 2021年09月25日

又吉さんの本の中で一番好きです。
いつも何考えてるのかわからない知人の日記を見たような感覚ですが、そこには取り繕っていない一人の人間がいて、なぜかはわからないけど、この人となら仲良くなれそうだなぁと思いました。
所々感情の取得が難しいところもあったので、何度も読み返したらまた見え方が違うはず。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年05月28日

読んだ後なんとも言えないふわふわした気持ちだったから感想なんて書けるかなと思ったら意外と長く書いてしまった。

1頁目を読んだ時にこれは私の話だと感じて思わずレジまで持っていった。けど読んでいくうちにそれは永山の一部分に共感しただけだと気づいた。

好きな部類の小説だけど私は人間失格を読んでいないし...続きを読む、本を沢山読む人間じゃないからこの本の半分も分かってない気がする。難解な言い回しは読むだけで必死で、難しいなあと思いながらでも読み進めたくなるくらい面白かった。
仲野みたいに上辺を掬い取って器用に生きられないし永山みたいに深く考えて生きてきてないから、登場人物に共感することは少なかったかもしれない。でも凡人だから言葉が鋭く刺さる時があってハッとする。それも永山母みたいに時間が経つと忘れてしまうけど。
時間が経った後また読み直したら違う味わいがある気がする。



第一章は痛々しくてこういう青春もあるんだと思って若さが眩しく感じられたし、血だらけになっている永山は読んでてしんどかった。
心の支えにしていたのか、奥を思い出しては冷静さを思い出してそれでも抑えられない激情が気持ち悪くて、でも読み返した時は愛おしく感じた。それと読み返す時に影島の言葉を思い出しながら読むとやっぱり面白い。奥はどんな気持ちで部屋で聞いてたんだろうな。

第一章だけで結構お腹いっぱいだったから読み返した時にこんなに短かったかと思って驚いた。

第二章、過去に対する現在を描いているから、記憶の扱いを描くのは当たり前なんだろうな。
カスミっていう不思議な女性との出会い方がカスミの視点だと、永山視点で描かれていたものとは随分違って驚いた。
それから怖い話みたいな自作自演の間抜けな話をした後、ハウスでの事件が記憶の捏造で悲惨さが増していたことが分かって、間抜けな話を聞いた後だったから面白くなってしまった。
普通なら永山のことを気持ち悪いとか怖いとかと思いそうなもんなのに。
でもそれで被害を受けたのってあのどうしようもないハウスの住人達で、だったらいいかと思ったし影島が言ってたみたいに凡人Aの懲役が長すぎるから。

こんな大胆な記憶改変ができるのに自作に対しては俯くことしかできない、人間が下手だね。


ナカノタイチと影島道生のバトルで自分に矛先が向いてるように感じる永山は、凡人って部分でナカノタイチと繋がっているんじゃないかと思った。
仲野が永山に何も成し遂げられないと言ったのは仲野みたいに世間が求めてる普通をコラムにできる器用さがないからかもしれない。永山にそんな器用さがあってもそれをしないことが仲野との違いなのかな。永山は凡人であることを受け入れたいのかな。
仲野は前世がなんだったかなんてすぐに思いつくんだろうな。

奥との再会のシーンがとても好きだ。
なんで奥って呼んでたのか気になって読み返したら、部屋が奥の部屋で奥って張り紙があったからなのが2人の間に流れてる空気みたいな丁度いい緩さがあって良かった。
影島呼びが慣れない永山はやっぱり奥と影島がちゃんと同じ人間だって分かってなかったんだな。

影島が永山の指摘を焦点があってるから言うて、って言うところ。この2人だからこそ影島はゆっくり聞き出すし永山は言い淀むんだなと思って好きだった。
影島が永山の失態全てを面白がってくれてそこで流す永山の涙さえも面白いもののように扱うのが好きだった。
影島が奥だった頃、永山に向けていたんだと読み返して分かったサッカーの話が好きだった。

2人には共通点が多くて読み返した時に同一人物なんか?と考えてしまった。似ているからこそお互いお腹見せ合って慰め合えたんだろうな。
人間失格を祖父の聖書くらい読み込んでる影島はどうなったんだろ。死んでないといいなと思うけど死んでるかもしれない、沖縄に永山が行った時もしかしたら影島も沖縄にいるかもしれないなと思った。出てこなかったけど。

影島の膜の話、永山の作品タイトル脱皮。

ハウスは罪なんかな、影島と再会してエッセイを完成させて罪から脱皮した永山が沖縄で膜から脱皮して、いつまで続くか分からないけど解放を得ていたのが爽やかで心地よかった。
読み終わった後まだ永山の人生を眺めていたかったと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月20日

芸人が書いた本という先入観みたいなのがあって避けていたが面白い本だった。
主人公視点では何か行き詰まった時に、過去を振り返りその事を思い出して感傷に浸っている。そして自分自身を傷つけて過去の傷と一体化しようとしているのではないかと思った。しかし耐えきれずに傷から逃げるように他者に癒しや傷のなすりつけ...続きを読むをしている。
別の人の視点でも傷をつけている人やつけられている人の話があるがこれは作者の考えが強い気がする。
みんな一人一人自傷して、傷ついて他者に何かを求めている。自傷なんかせず他者に何も求めない。これが優しさなのではないかと読み終えて考えた。

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Posted by ブクログ 2024年03月30日

「これ、ずっと読んでるの?」「うん、百回は読んだ」「ミチはおなじ本を何度も読むの?」「うん、アホやから一回じゃわからん」(357)

難しかったけど、一度で理解しようとするほうが傲慢な気がした。時がきたら再読したい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月19日

沖縄編をどのようにとらえたらよいのか?

読みながらいろいろと考えていました。
それまでは、苦も無く読み進めていたのに沖縄編は正直いって冗長で飽きてきました。

ただ、最後の「私は人間が拙い」

ここまできて、作者の思いというかプロットというかわかるような気がしました。

序盤から中盤のハウス編や影...続きを読む島編は、沖縄編への「フリ」だったのかな?
そう思うと多少のカタルシスが得られました。

にしても、沖縄編は冗長に感じられました。


本文は、突如過去の記憶になったり、現在の記憶に戻ったり。過去の記憶でも戻るレンジが保育園の時期だったり、思春期だったり、小学生だったり、頻繁な記憶のスイッチバックを繰り返しており、ワチャワチャし過ぎて下手すると破綻しそうなところでしたが、ストレスなくすっごくうまくまとまっていました。
とても丁寧に書き進めていたのが伝わりました。

今の自分は「現在完了形」(うまく表現できませんが)で営まれている、っていうのをうまく表現できていると思いました。

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Posted by ブクログ 2023年10月19日

人間として生きるのが下手くそだと自分でも思います。そんなことを考えている人って、案外多いでしょうね。

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Posted by ブクログ 2023年06月25日

だらだら長い感じがして読むのがしんどい箇所もあったけど好きな雰囲気のお話だった。又吉自身の体験とか考え方が色濃く出ているのかなと思った。コラムニストを追い込むシーンをメタ的な視点で読んじゃってめちゃめちゃ笑った。色々溜まってたのかな…
人間失格未読だけど、読んでからの方が良かったかも。
裏表のない良...続きを読むい人も普段横柄な態度だけど根は良い人も別に大したことはなく、負の感情を抱えながらもそれを表に出さずに笑っている人間こそが評価されるべきという影島の持論に、前から漠然と思っていたことを言語化してもらったような爽快感があった。

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Posted by ブクログ 2023年03月31日

語り過ぎな気がした。(又吉のことをよく知る人にとっては面白いのかも)
黒歴史の回想は、永山の根底が崩れる感じが好き。
そして一つ疑問なのだが、沖縄の話は同じ作品の中に閉じ込める意味はあったのだろうか。

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Posted by ブクログ 2022年05月05日

53又吉先生もその他の文章を書く人たちも同じような葛藤の中で青春を過ごして来たんやろか。こんな10代過ごしてこなかったよ。彼はずっと歳下だからこういう文章を書けるっていうのはやはり文才があるんやろう。なんか心がひりつく物語でした。

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Posted by ブクログ 2021年12月01日

<濃ゆい 人間 >

 永山の認知は大クセなんやけど、共感部分も多々有る。
 近い人間の成功ほど受け入れられなかったり、まして侮っていた人間やったなら当然自意識も激しく傷む。他人は皆クソなのか。

 自分の信じたいモノに対して、こうは思えないとか、そんな筈が無いとか、本当は違うとか、そうゆう鬱々と瀞...続きを読むみがかった思いを抱えている人は多いと思っている。Twitterには呟いてるけど、 LINEの既読はつかないけど、きっと気づいていないだけだと思いたくなる。それを限界まで煮詰めると、こうなってしまうのか。簡単に他人事に出来ない。
 自分の中だけで完結していれば、その息苦しさは耐え難いかもしれないけどまだ良い。永山はその中でもがいて、生きたわけで。楽になりたくて、安易に他人に向けるとどうなるのか。結局多くの人はそうしがちで、平凡な話やけど、要するにこれも他人事にできない。ごく普通でありふれたものを平凡と呼ぶそう。それはつまり善し悪しを抜きにして、その数の多い少ないで決まってしまう。平凡な考えは全て許されるのか。全然今も起き得る話。
 備忘録です。

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Posted by ブクログ 2021年06月16日

人間を書こうという意思を感じる。主人公の永山も登場人物の影島も作者らしく見える。2人で長いやりとりをしたりする。徹底的に自分を書くことで人間を書こうとしたのだろうか?
新聞連載だからなのか、場面の切り替わりが分かりにくい部分があった。

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Posted by ブクログ 2021年05月20日

初めて読んだ又吉作品。かなり読みにくい、難しい小説だった。でも、なぜか気になって最後まで読んでしまった。

芸術家や物を創る人たちの苦しみが生々しく伝わってくる。他人の能力や成功に嫉妬する気持ちや自分の才能をどこかで信じていることとか、誰もが経験しているだろう感覚を丁寧に文にしている。芸術家同士の会...続きを読む話ってこんな感じなんだろうな、と想像しながら読んだり。夏目漱石の小説をふっと思い出したり。

全体にまとまっていないし、回収しきれていない部分もあるけれど、独特の文体や、著者の思考に触れたくて、また他の作品も読んでみたい気にさせられた。

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Posted by ブクログ 2021年05月10日

この本を読むと言語化できないドロドロ・モヤモヤした気持ちの表現が増える。

火花に通じるような、つかみどころのないやるせない感覚があった。

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Posted by ブクログ 2022年11月01日

これに「人間」ってタイトルをつけた感じ、嫌いじゃない。芥川賞受賞したときに審査員の島田雅彦さんが「今回の「楽屋落ち」は一回しか使えない。」って評していたのを強く思い出した。これは果たして楽屋落ち、じゃないのかな。芸人で作家の又吉さんだから描けたような作品。本人のエピソードなのではと錯覚したくなるほど...続きを読む境遇が、読者、あるいは視聴者からは同じように思える。
この作品を読んだ島田雅彦さんの批評書き聞くなった。

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