黒川博行のレビュー一覧

  • 暗闇のセレナーデ

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    黒川博行の初期の作品。
    美大の女子大生2人(美和と冴子)と警察が事件の謎に迫る。
    美和の姉の自殺未遂(?)から始まり、事件が続いていくが、事件のトリックも美大出身の作家ならではのもので面白かった。
    芸術系の大学の姿や芸術界の内部事情も少し伺えて読みごたえもあった。

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    2010年09月19日
  • 大博打

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    「三浦タカオ」という男が倉石泰三を老人ホームから誘拐する。
    身代金は金塊2トン。
    引き渡し方法も面白いが、誘拐犯と被害者のやりとりや刑事たちの大阪弁での会話も面白かった。
    一筋縄ではいかない被害者家族、結末もあまりない形で良かった。

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    2010年09月14日
  • 八号古墳に消えて

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    大阪弁のやりとりが面白い黒マメコンビシリーズ第3弾。

    今回の舞台は考古学学会。
    複雑な派閥争いが殺人事件に繋がっている。
    古墳で次々に犯罪が繰り返せれていくが、犯人探しはさほど凝ってはいなかった。

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    2010年09月09日
  • 雨に殺せば

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    白昼堂々と行われた現金輸送車強奪事件の捜査に黒マメコンビが挑む。

    第1作とはうってかわって独身貴族になった黒さんと、相変わらずちょこまかと灰色の脳みそを働かせるマメちゃんの、大阪弁での絶妙なテンポで進んで行くのが気持ちいい。黒マメシリーズが3作で終わっちゃったのが淋しい。

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    2010年05月03日
  • 絵が殺した

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    ネタバレ

    大阪府警シリーズの一つとのこと。このシリーズを読むのは恐らく2作目。いろいろなコンビが存在するようですが、このコンビ結構好きかも。とは言いつつ、それ以上に胡散臭い美術ブローカーとのやり取りが卓越した軽妙さで面白かった。それだけに終盤の展開は切ない。美術界の裏側の描写も秀逸で、とても面白かった作品。

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    2012年05月31日
  • 大博打

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    ネタバレ

    面白かった。この著者の軽妙な関西弁のやり取りがどうしようもなく好き。誘拐という犯罪行為が良いとは思わないけれど、どうしても犯人側に肩入れしたくなってしまう。誘拐犯に囚われた泰三のキャラも◎。サスペンスのスリル感を味わいながらも、ほのぼのとした雰囲気も楽しめ、一挙両得した気分に浸れました。

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    2012年05月31日
  • 切断

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    ネタバレ

    面白かった。現在と過去を上手に織り込ませ、最後までページをめくる勢いが止まらなかった。関西弁のボヤキもいつものことながら絶妙。犯人は途中で予想できるものであったが、だからこそか次の展開を読まずにはいられない。ラストも満足。

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    2012年05月31日
  • 二度のお別れ

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    銀行強盗が客の一人を人質にして逃走、そして身代金の要求。
    この事件を大阪府警捜査一課の黒マメコンビが解決に奔走するが・・・
    黒マメコンビにとどまらず、大阪弁の会話が心地よい。
    (関西人以外は読みにくい?)
    最後はちょっとガッカリする終わり方で不満が残りますが、楽しく読めました。

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    2009年12月09日
  • 迅雷

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    「矜持」という言葉では何やらカッコよすぎてしまうようなどこかユーモア漂う男たちの、熱い友情を描いた「てなもんや」ハードボイルド。ひょんなことから知り合ったカタギの男たちが、暴力団の組長をさらって組に身代金を要求するのだが、大阪の地理を縦横無尽に活かしながらの組との駆け引き、関西弁トークの面白さ、これ出張の新幹線で読み始めたら到着まで一気読みでしょ。「疫病神」が有名な著者だがこの人のバディものはほんとに面白い!

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    2009年10月09日
  • アニーの冷たい朝

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    狂気が行間から立ち上るような、ぞくぞくする逸品。著者らしい無駄のない訥々とした筆致で犯人の行動が淡々と描写されていて、逆に描写されていない犯人の心理のおぞましさが際立っている。全体的なテンポの良さは相変わらずで、警察・被害者・犯人の各視点から描かれた章からなる構成もそのまま映画やドラマに使えるぐらい巧みさです。黒・豆コンビに比べると影の薄い主人公コンビですが、クライマックスでは“太陽に吠えろ”ばりに渋い活躍を見せているのもいいですね。

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    2009年10月04日
  • 切断

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    犯人が半分ほど読まないと見えてこず、
    次々と殺人が起こっていく様が、よかったです。
    ただ、(´-ω-`)ンー
    近親相姦はチョット嫌悪感があります。

    府警の捜査員の活躍の場があんまりない。

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    2009年10月04日
  • 雨に殺せば

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    大阪湾にかかる港大橋の上で現金輸送車が襲われ、銀行員二人が射殺された。その翌日、事情聴取を受けた行員が自殺する。さらに、捜査線上に浮び上った容疑者の死体が発見され、事件は複雑さを増していく…。大阪府警捜査一課の二人の刑事\"黒マメコンビ\"が、軽妙な会話を交わしつつ、日本画壇の内幕に迫り、金融システムの裏側に仕組まれた奸智に満ちた連続殺人事件に挑む。

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    2010年05月24日
  • キャッツアイころがった

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    黒川氏デビュー作です。殺人事件を追う刑事と女子大生コンビの話。双方の別の角度からの捜査が、同じゴールを目指して終結に向かう形が巧く活かされてます。読む前は黒川作品なのに女子大生が主役?と少し不安だったのですが、杞憂に終わりました。

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    2009年10月04日
  • 暗闇のセレナーデ

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    「キャッツアイころがった」の続編ではないですが、刑事と女子大生が事件を追う話です。女子大生は「キャッツアイ〜」ほどの活躍はないものの、このシリーズはやはり双方の事件の追い方が良いです。解説にある「女子大生コンビが探偵だと、刑事は無能なのが定番だけど、本作にはそれが全くないのが良い」という言葉に大いに頷きました。

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    2009年10月04日
  • 切断

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    ハードボイルドと警察小説の並行。そしてちょいと本格の味付けも。
    本格のトリックについては最初にわかってしまったのでちょっと残念だけど、それでもなかなか楽しめた。

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    2009年10月04日
  • 二度のお別れ

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    四月一日午前十一時半、三協銀行新大阪支店に強盗が侵入。四百万円を奪い、客の一人をピストルで撃った後、彼を人質にして逃走した。大阪府警捜査一課は即刻捜査を開始するが、強奪金額に不服な犯人は人質の身代金として一億円を要求、かくして犯人と捜査陣の知恵比べが始まる。

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    2009年10月04日
  • 大博打

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    大阪府警搜査一課。
    「ブンと總長」シリーズでお馴染の登場人物たちがでてくる。
    ブンと總長もさりげなく登場するのでファンには嬉しい。

    身代金は金のインゴットで2トン!
    その受け渡し方法が奇拔だつた。
    物語は、搜査する警察サイドと誘拐犯サイドと2つの視點から語られる。
    身代金を請求される、誘拐された人物の家族がまた一筋繩ではいかない。
    なので、ついつい誘拐犯の立場になつてしまふ。

    誘拐された人質のキャラクターが秀逸。
    こんな爺さんになりたいものだ。


    2005年5月1日讀了

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    2009年10月04日
  • 文福茶釜

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    さらに引續いて黒川博行。

    この作品は、古美術に關はる連作短篇集。
    「なんでも鑑定團」のお蔭で、書畫骨董に興味を持つ人が増えたといふが、この本を讀めば恐ろしくなること請合ひである。
    贋作の世界の、なんと奧の深いこと!

    京都市立藝大で彫刻を學び、高校の美術教師をしてゐた作者の面目躍如といつたところか。

    2004年10月5日讀了

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    2009年10月04日
  • ドアの向こうに

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    「ブンと総長」シリーズ。

    頭は腐爛、足はミイラといふ、奇妙なバラバラ死體の謎を追ひかける。

    相變らず、大阪弁によるリズミカルな會話が秀逸。
    本格的な警察小説?でありながら、輕妙な味はこの作者ならでは。

    2004年7月24日讀了

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    2009年10月04日
  • 海の稜線

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    大阪府警搜査一課の「ブンと總長」シリーズ第一彈。

    黒川博行の警察小説には他に「黒マメコンビ」シリーズがあるが、いづれも面白い。

    この作品では、海運業の利權が問題となつてゐる。
    新しく船を造るためには、古い船を廢船しなければならない。
    廢船にした船の積み込みトン數に應じて、新しい船を建造することができるのださうな。
    したがつて、もう使へないような古い船でも、いはば造船權としての價値があることになる。

    こんなこと、この本を讀んで初めて知つた。
    ただオモロイだけの小説ではない。

    2004年5月21日讀了

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    2009年10月04日