黒川博行のレビュー一覧

  • 悪果

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    黒川博行の本は初めて読みました。
    ものすごーく、描写が細かく、地名などもものすごくリアルで、、、そういう意味でも楽しめました。
    関西在住ですが、「ええっ!大阪ってそんなに怖いの!」って思いながら読みました。
    しょっちゅう、梅田とかウロウロしていますが、そういう人に、そんなにしょっちゅう出会ってるつもりないんですけど・・・

    話がそれましたが、そういう世界のことをまったく知らない私でも、内容に引きこまれました。

    誰を主体に書いているわけでもない文章なので、内容的にはどんどん入り込んでいっても、なんとなく冷静に傍観している感じで読み進めることができて、それも良かったのだと思います。

    黒川さんの

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    2018年07月09日
  • 八号古墳に消えて

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    ネタバレ

    遺跡発掘現場の壁面崩壊に巻き込まれたように死んでいた浅川教授。しかし浅川の遺体から検出した泥は現場の物ではなかった。殺人事件として捜査にあたる黒木、亀田両刑事。浅川教授の研究室の植田の転落死。矢倉から飛び降りたように見える死。死の直前のこした「アツ」という言葉。関西の考古学会の派閥争い。事件への関与を疑った余沢に話をきき尾行するがタイヤのパンクで見失う二人。行方をくらました余沢。余沢の部屋に残された壁画の写真。どこの古墳の物でもない壁面に隠された秘密。余沢の遺体発見。脚の骨を折り餓死していた余沢。余沢の遺体の体内の水から死体の移動を考える黒豆コンビ。浅川教授の娘婿・今村と助手の秦野の関係。八号

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    2015年07月26日
  • キャッツアイころがった

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    第4回サントリーミステリー大賞受賞作。素人探偵と警察の対決といった構図で展開されるミステリーが面白い。実はタイトルを見て、しばらく敬遠していた作品なのだが、読んで良かったと思った作品だった。

    滋賀県北部で見付かった身元不明の殺害死体の胃袋から発見されたキャッツアイ。京都の美大生、大阪の日雇労働者が殺害され、その死体からも相次いでキャッツアイが発見される。殺害された美大生の同級生の啓子と弘美が事件の真相に迫る。

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    2015年07月07日
  • 国境(上)

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    北朝鮮を舞台にした物語とは珍しいと思う。
    人物設定や、筋の展開はご都合主義化なと思うことは多いが、主人公達の人物設定は面白いし、楽しく読めると思う。(北朝鮮の治安機関の連中は頭にくるが)

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    2015年06月20日
  • アニーの冷たい朝

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    ネタバレ

    セーラー服を着せられ体毛を剃られ、乳首や陰部にファンデーションが塗られた若い看護師の遺体。女子大生、OLの格好をさせられた被害者たち。被害者たちをアニーと呼ぶ犯人。捜査にあたる谷井刑事。教師の足立由美が出会った大迫。大迫に引かれる由美。大迫につれていかれた大迫の友人・江角の経営する宝石屋でルビーを購入した由美。大迫の行動に不信を感じた由美の調査。由美の疑惑。デート商法の被害にあっていた被害者たちの共通点に気がついた谷井刑事。

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    2015年06月20日
  • 煙霞

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    なかなか痛快でテンポのあるミステリー。私学の理事長の不正をネタに正教諭の資格を取得しようとする美術講師の熊谷は、いつの間にか大きな犯罪に巻き込まれていく。

    関西弁のセリフとストーリー展開のテンポが良い。欲を言えば、もう少しヒネリがあり、過激なアクションがあれば良かった。

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    2015年06月19日
  • 悪果

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    先日読んだ繚乱の前作。
    警察を辞める前のお話。
    持ちつ持たれつの関係にありながらも、ちょっとしたことで裏切り裏切られ。
    誰を信じていいのかわからないから、自分を信じる以外なく。

    そんな中、信頼し合える仲間と出会えたのかな。
    大変そうだが、充実して楽しそうな生き様です。

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    2015年05月02日
  • 繚乱

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    黒川博行の疫病神シリーズとは別物ですが、元刑事が不動産の競売物件調査を手伝いながら、そのカラクリを暴いてというストーリー。
    伊達と堀内コンビは、桑原、二宮コンビとはまた違う味を醸し出していて、どんどん惹きこまれてしまった。
    順番は前後してしまったが、二人が刑事時代の作品「悪果」を読んでますが、こちらの面白い。
    さすがに警察手帳という印籠がない状況で色々と調査するのは難しいんだなぁということがよくわかる。
    一気読み必死の作品です。

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    2015年04月22日
  • 繚乱

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    元マル暴警察官が競売屋のシノギで・・・。
    えっ!最後って・・・。

    厄病神シリーズと違った面白さ。

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    2015年04月20日
  • 国境(上)

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    シリーズ最高傑作の呼び声はダテじゃないですね。
    ストーリーも面白いが、北朝鮮の生活の描写はリアリティがありすぎ。
    作者は実際に行ったのか!?

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    2015年04月20日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    2015年4月19日 やっぱり面白い。
    疫病神シリーズは面白い!余分なシーンは省いたスピード感溢れるストーリーと、桑原と二宮の掛け合いに惹かれっぱなしです。

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    2015年04月19日
  • 悪果

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    暴力団担当刑事って全員こんなんなん?
    まぁ情報取るには金かかるんでしゃあない部分もあるが・・・。
    暴力団も最近の法律でシノギがなくなってきてるらしいし。

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    2015年04月17日
  • 悪果

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    マル暴もの。
    キャラは立ってるし、テンポがよくて面白い。
    ラストは残念だが、続編があるみたいなので、探して読もう。
    しばらくは、黒川縛りになりそう。

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    2015年04月07日
  • 二度のお別れ

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    普段から刑事小説が好きで色々と読んでいるが、これは新感覚で個人的に中々 面白い作品だった。

    大阪弁で展開される会話のテンポがいいし、主人公が所々、他の登場人物の動作等に対して心の声としてツッコミを入れている文章が笑えたし、自分の地元の懐かしい方言なんかも出てきたし。

    刑事小説=硬派、緊迫、ハラハラ、知的なイメージがつきものだと個人的には思うのだが、それをちょっと打ち崩したような刑事小説もありだなぁ!と思えた。

    結末は、すごく悲しくてやり切れないけれど。

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    2015年03月24日
  • 国境(上)

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    『疫病神』の二宮・桑原コンビが登場するシリーズ2作目。今度の舞台は北朝鮮。藤原伊織氏の解説にある通り、連載開始当時は北朝鮮は一種のタブーでほとんどの人が実情を知らなかった。それをここまでリアルに描いたのだから凄い。

    それにしてもこの主人公2人は本当によくしゃべる。大阪弁の掛け合いは漫才を見ているようで面白い。このような技を持った作家は他にあまりいないとの事で、大したもんだと思う。

    少なくともシリーズ前作のレベルは余裕でクリアしていると感じた。

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    2015年01月12日
  • 文福茶釜

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    な○でも鑑定団が好きな人には面白いと思う。真っ黒ではない主人公が騙し騙され、ドタバタが伝わってくるようでよかった。

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    2014年12月31日
  • 繚乱

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    まるで喜六清八のような堀内と伊達の名コンビ。ハードボイルドだが、謎が徐々に溶けていくミステリ。中ごろからは一気に読み進んだ。

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    2014年12月22日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    建設コンサルタントの二宮とヤクザの桑原が宗宝を巡るスキャンダルに乗り込み、金を稼ごうと悪巧みをするが宗教内部の争いや腐敗刑事が出てきて事態は混乱して行く。
    漫才のような会話でリズムが良く読む事が出来る。ただミステリ要素は少なくヤクザの争いや宗教の内部紛争、金の争いがメイン。ドタバタアクションといった感じ。面白いがパターン化してしまいそうな設定だった。

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    2014年11月05日
  • 迅雷

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    冒頭───

    街灯に明かりが入った。降りはじめた雨がルーフを叩き、フロントガラスにはじける。エンジンをかけてワイパーを作動させ、デフロスターのスイッチを入れる。
    「見えんな------」稲垣が助手席のウインドーを下ろして、油膜とりのスプレーを吹きつける。白い泡が散り散りになって流れ落ちた。
    「そろそろ一時間やで。いったい、いつになったら出てきよるんや」
    じりじりする。友永はステアリングを強く握りしめた。


    黒川博行、1995年の作品。
    スピード感あふれたクライムサスペンス。
    堅気の男たちがヤクザの組長を誘拐し身代金をせしめようという物語。
    誘拐を企てた主要人物ははどうしようもないハグレ三人。

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    2014年08月29日
  • 蒼煌

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    冒頭───

    大阪難波、淀屋デパートに着いたのは十時五分前だった。タクシーを降りて新館に向かう。玄関前には七、八人の女性客が並んでいた。待っているはずの美術部長の姿が見あたらない。
    「どうしたんや、伊谷は。おらんやないか」
    腕の時計に眼をやって、いらだたしげに室生がいう。
    「おかしいですね。十分前には新館の前にいるというたんですけど」
    大村は室生のそばを離れた。小走りで『虹の街』のほうへ行く。カフェテリアの向かいにもう一カ所、淀屋の入り口があったが、そこにも伊谷はいなかった。

    黒川博行の作品は特徴がいくつかある。
    一、常に関西が舞台である
    二、主人公と連れ添う相方が存在し、二人を中心に話が展

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    2014年08月26日