黒川博行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
黒川博行『疫病神』シリーズ第2弾。
『直木賞』候補作品。
『国境』が映画化されると聞き、『疫病神』シリーズに参戦。
『疫病神』コンビ、建設コンサルタントの二宮と、暴力団・二蝶会幹部・桑原は、詐欺師・趙を追って、北朝鮮に密入国することに…
北朝鮮に趙を追いかけてやってきた二宮と桑原。
破綻した経済状況で生きる人々の厳しい現実。
汚職で肥え太る一部の特権階級。
北朝鮮の厳しさが伝わってくる。
30年近く経った今でも変わらないのだろう。
束縛と監視は思っていた以上。
二宮と桑原の趙を探すという行動そのものが一歩間違えれば、命を落とすという過酷さ。
どうなっていくのか…
趙は見つかり、捕まえられるのか…
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Posted by ブクログ
疫病神シリーズの第7弾です。
お馴染みのコンビ、桑原と二宮が、リゾート開発や土地利権、中国資本まで絡む“金の泥沼”へずるずる引き込まれていく作品です。
このシリーズ特有の、人間が欲を出した瞬間から空気が濁り始めるなという感覚は健在で、儲け話に群がる人間たちは、最初はみんな「少し得したい」くらいの顔をしているのに、金とメンツが絡み始めると、引き返せないままどんどん沈んでいきます。
特に印象に残るのは、土地や利権の話なのに、どこか場末の賭場みたいな胡散臭さがずっと漂っているところでした。
桑原の危うさは相変わらずですが、二宮も“もう関わるのをやめればいいのに”と思うほど巻き込まれ体質で、そのズルズル感がかなり人間臭いです。
関西弁の掛け合いには妙なユーモアもあるのに、笑っているうちに人間の欲深さや浅ましさがじわじわ滲んできて、読後感は意外と苦いです。
“儲け話ほど人間を腐らせるものはない”という著者らしい嫌なリアルさが強烈で、読み終えた後は、事件より、“人間って結局こうなるよな”という粘ついた感覚のほうが強く残る一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ヤクザ小説、刑事小説と違って、ヤクザ言葉のオンパレード、とても読み易い、会話が上手いで人物の表現力が豊かで分かりやすい。
概要
「わしのケジメは金や。あの爺には金で始末をつけさせる」
ヤクザを使ってヤクザを抑える対策を建設業界では〝前捌き〟と呼び、略してサバキという。
ノンケとゲイの違いは、基本的には性的指向にあります。 ノンケは異性愛者を指し、異性に対して恋愛感情や性的魅力を感じる人のことです。 一方、ゲイは同性愛者を指し、同性に対して恋愛感情や性的魅力を感じる人のことです。
亥誠組傘下の滝沢組と二蝶会傘下の嶋田組では明らかに分がわるい。亥誠組六百人、二蝶会六十人──。滝沢組五十人、嶋田組十数人──。組員数にしても圧倒的な差がある。
神戸川坂会の組織図において直系の亥誠組と二蝶会は同じ二次団体であり、布施は亥誠組の若頭だから二蝶会組長の森山よりランクは下だが、組の格と大きさがまるでちがう。亥誠組の諸井は本家の若頭補佐で組員数六百人。布施組の組員数は百二、三十人で、二蝶会のそれは六十人だ。ついでにいうと滝沢組の組員は五十人。滝沢組単体でさえ、二蝶会とはいい勝負だ。
「滝沢組は亥誠の組内で、本部長の布施は亥誠組の若頭やぞ」、滝沢組の若頭は広瀬
「小清水がいうには、この一件は滝沢組が図を描いたみたいです。組長の滝沢が嶋田さんに見せた手形は小清水から手に入れた白地手形です」 初見という滝沢組の幹部が小清水を操っているといった。
序列、亥誠組の若頭布施、布施組の組長は布施、若頭は?、「滝沢は諸井の舎弟で、布施は諸井の子分や」、川坂会の直系組長は二蝶の森山組長、若頭は嶋田組長、若頭は桑原、その尻が二宮
滝沢組の上部団体は亥誠組で組員六百人。組長の諸井は神戸川坂会の若頭補佐だ。その亥誠組の副本部長が滝沢組の組長、
「亥誠の本部事務所に行ったからや。組内のことは若頭が仕切ってる」 布施組の事務所に行けば組長の布施には会えない。布施組の若頭が対応する、と桑原はいう。
と桑原はいう。「──けど、それで終わったわけやない。滝沢は小清水が振り出した手形を持ってる。嶋田の若頭が判子を押した『フリーズムーン』の出資契約書も持ってる。そいつを取りもどさんことには、いつまで経っても、滝沢と嶋田の喧嘩の火種が残るんや」
諸井には本家の若頭補佐いう体面がある。次の若頭を狙うてる諸井は、滝沢に手を引けというた。……滝沢はなにもかも初見のせいにして、詰め腹を切らせたというのが、わしの見立てや」 「滝沢組の若頭は広瀬いうて、広瀬は初見が煙たいんです。初見の絶縁は広瀬が滝沢に吹き込んだんですわ」
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映画製作への出資金を持ち逃げされた、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪したプロデューサーを追い、桑原は邪魔なゴロツキを病院送りにするが、なんと相手は本家筋の構成員だった。禁忌を犯した桑原は、組同士の込みあいとなった修羅場で、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。
第151回直木賞受賞作にして、エンターテインメント小説の最高峰「疫病神」シリーズ!
2016年12月刊行予定の、『破門』の続編『喧嘩』冒頭を収録した電子特別版!!
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解説)石井 晃(紀伊民報編集局長)
楽しみといえば先日、『小説 野性時代』に連載されていた『喧嘩』が完結した。『疫病神』『国境』『暗礁』『螻蛄』『破門』と続く「疫病神」シリーズ第六弾