黒川博行のレビュー一覧

  • 悪逆

    Posted by ブクログ

    大阪の警察官2人が関西弁をしゃべり、メシを食いながら、犯罪事件解決に奔走する、いつも通りの黒川博行作品。相変わらずブレない。そして、犯罪につながる現代社会システムのヤミにも迫る。本作品のヤミは金取引と宗教法人。さらに警察が犯罪捜査に多用するNシステムの説明は教科書ともいえるくらいの詳しさ。車を使った犯罪を考えている人は、絶対に知っておくべき。ITを使った車両ナンバー検索はここまで進んでいるのだ。

    主人公2人の警官が追うのは連続強盗殺人犯。単独で緻密で残酷な計画を実行し、殺人と大金取得を繰り返す冷酷な犯人。と、その犯人に対して、組織の行動力と推理力で勝負する警察。この一進一退の攻防による緊迫感

    0
    2025年11月23日
  • 後妻業

    Posted by ブクログ

    表紙に書いてあるとおり 
    ぶっちぎりの悪女が出てきました
    悪 悪 金 金…でした

    こんなにも悪い人がいるんだなぁと読んでいて怖かったです
    そして そんな怖い人を調べると 怖い事実がどんどん出てくる

    警察は保険金がらみじゃないと 不審死扱いしないの? 怖いわーね

    0
    2025年10月26日
  • 破門

    Posted by ブクログ

    『破門』:直木賞受賞作
    テンポとリアリティが炸裂する、
    極道×カタギの凸凹バディ。

    1.物語
    建設コンサルタントの二宮と、イケイケヤクザの桑原。この「疫病神コンビ」が、映画製作への出資金詐欺被害をきっかけに、関西からマカオまでを詐欺師確保にむけて奔走する物語です。

    2.選考委員(東野圭吾さん・浅田次郎さん)の書評

    ●浅田次郎さんの評
    細密なディテールの集積は、まったく映像の表現しきれぬ、小説ならではの世界である。(中略)強く推した。

    ●東野圭吾さん
    普通の人間社会の常識が通用しない異世界を見事に描いている。会話の練り方も半端ではない。(中略)作者にしか描けない独自の世界で、それを貫くこ

    0
    2025年10月13日
  • 連鎖

    Posted by ブクログ

    篠原真須美からあったの失踪願を受理する上坂と磯野
    失踪者の調査をするうちに、明るみになる多額の保険金や不渡手形の謎、暴力団を中心としたフロント企業の存在とそれに、絡んだ事件が、引き出されて、事件は大きな様相を描いていく。

    上坂と磯野の漫才コンビの様な大阪弁の会話のテンポも楽しいし、実際の地名や事件の流れも現実感のある時間の様に進んで行きました。登場する暴力団の人たちも、コテコテの暴力団ぽい様なノリなのが良いです。長編ながらも圧倒的な描写力やテンポで最後まで飽きることなく読めました。

    0
    2025年09月23日
  • 暗闇のセレナーデ

    Posted by ブクログ

    ラクダももひきの刑事さんにも見せ場があって良かった。解説にもあるけど、色んな要素が詰め込まれててすごく満足度か高い一冊だった。

    0
    2025年09月13日
  • 破門

    Posted by ブクログ

    映画制作の裏側やヤクザのディープな世界が興味深い。
    主人公2人の軽妙なやり取りが面白く、かつストーリーも最後まで飽きることなく面白かった。

    0
    2025年08月24日
  • 連鎖

    Posted by ブクログ

     濃やかさとユーモア。今回も楽しき1冊でした。警察小説のミステリーとしては非常に愉しめた。
     さて、このコンビは継続していくのだろうか。

    0
    2025年08月18日
  • 二度のお別れ

    Posted by ブクログ

    黒川博行の長篇ミステリ作品『二度のお別れ(英題:The Second Goodbye)』を読みました。
    黒川博行の作品は、4年前に読んだ『文福茶釜』以来ですね。

    -----story-------------
    《黒川博行警察小説コレクション》
    4月1日午前11時34分、三協銀行新大阪支店に強盗が侵入。
    400万円を奪い、客の一人をピストルで撃ったのち、彼を人質にして逃走した。
    大阪府警捜査一課は即刻追跡を開始したが、強奪金額を不服として犯人は人質の身代金1億円を要求、かくして犯人と捜査陣の知恵比べが始まる。
    名手の記念すべきデビュー作となった、シリーズ第1弾!
    解説=池崎和記
    -------

    0
    2025年08月11日
  • 破門

    Posted by ブクログ

    本作読もうと思ったら、シリーズ途中作と気付き急遽疫病神を購入して事前予習を済ませた。 両作とも艶めかしいヤクザもので、ディテールの表現までいやらしいくらいの作品である。 主人公二人の切り離せない関係性が魅力で、ついつい読み進められる。 会話中心の丁々発止も読み止まらなくなる要因だった。 ヤクザの世界って怖いですね。

    0
    2025年07月15日
  • 悪逆

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ベテラン刑事と若手刑事の関西コンビが明快でとても良い。毎回食事シーンの場面が出てくるが、いつも美味しそうだし会話が人間じみていて親近感が湧く。
    知能犯をじわじわと迫っていく地道な捜査が丁寧に描かれているなと感じた。面白かった。

    0
    2025年04月27日
  • 騙る

    Posted by ブクログ

    もし黒川さんの本読んだことない人にはこれをオススメしたい!
    色んな方法の詐欺手法が出てきます。
    ハンターハンターの壺の話が好きな人にもオススメ。

    こんなものまで取り引きされるんやと新しい世界が面白い。
    ありとあらゆる方法で騙しにくるから、もし自分が狙われたらどうしたらいいのかと怖くなりました。対処法としたら作中でもあったお爺みたいにちょっと怒るとか警察に言うとか普通の方法が良さそう。

    作中の流れもずんずん進むし、無駄なダラダラがなくて嬉しい。
    地味に関西弁でこんなに面白い小説もあんましないから黒川さんの本はありがたい。

    0
    2025年04月16日
  • 悪逆

    Posted by ブクログ

    警察と知能犯との対決で見応えがある。
    警察の捜査を細かく描写し、どのように犯人に辿り着くのかがわかりやすく描かれている。

    0
    2025年02月24日
  • 悪逆

    Posted by ブクログ

    2025.02.03
    傑作!
    悪者がカッコよく描かれている。
    次に玉川さんが良い。人間味もあり、熱意もあり、押しの強さも引きどころを知る、捜査のプロ、そして最後に現れる素敵な奥さん。本作の隠し味は玉川さんにあると私は思う。

    0
    2025年02月03日
  • 悪逆

    Posted by ブクログ

     警察と強盗殺人犯の攻防が、スリリングで目が離せない。警察側のストーリーを読むと、ホシまでもう少しと思うし、強盗殺人犯側のストーリーを読むと鮮やかすぎる手口に息をのみヘマをしないようにと願う。ついにはどう決着をつける?と落ちが気になり、かなりのボリュームにも関わらず、あっという間に読み終えてしまった。
     初読みだったが、もっと早く読むべきだったと後悔する面白さだった。著者についてリサーチしようと思う。

    0
    2025年02月03日
  • 後妻業

    Posted by ブクログ

    夜の商売あるあるで騙すやつは騙されるし、貢がせたやつほど誰かに貢ぐ。
    小夜子も柏木もその歳になって尚、自分に空いている虚しい穴を埋める努力をしない。(そもそも認識していないか)
    誰かに愛されたい気持ちはあっても、根本テイカーなことに加え自分に今何をしたか(短期的)でしか判断できない。

    0
    2025年01月29日
  • 国境(下)

    Posted by ブクログ

    あー面白かった〜〜
    現地の突撃隊の黄くんもカッコよかったし、李さんとの再会も嬉しかったし〜
    何より二宮のピンチには絶対駆けつける桑原がカッコ良すぎる…
    日本刀振り回してるシーン、ドラマで見たいなあ〜〜でも北朝鮮は映像化難しいよな〜〜〜
    北朝鮮の内情を知って複雑な感情を持つ桑原と二宮も良かった…

    0
    2025年01月23日
  • 悪逆

    Posted by ブクログ

    警察と犯人の視点を行ったり来たり。
    箱崎の一切証拠を残さない殺しの手口が完璧でカッコイイ。
    かたや警察側のたーやんとたまさんコンビの聞き込み100連発の合間に飯を食べたり、雑談したりがどんどん面白くなっていって、またこのコンビで捜査する小説を読みたい。

    ラストは他の方法が無かったのかなとも思ったけど、ここまでが楽しかったから120点が100点になったくらい。

    0
    2025年01月22日
  • 泥濘

    Posted by ブクログ

    相手の気に入らないところは言うまでもなく沢山ある、しかしどうなってもいい存在では決してないということを、桑原と二宮がお互いに自覚してきている感じがしました。

    0
    2024年12月27日
  • 煙霞

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。大阪ならではの現実主義。この著者の描く主人公はヒーローでもなく悪漢でもなく、市井にいそうな弱点もある普通の人であるところがいい。ハードボイルドのような真っ当な人生観を語ったりせずに、リアリティと話の展開の面白さで惹きつけるので、他作も読みたい。

    0
    2024年12月24日
  • 後妻業

    Posted by ブクログ

    金の猛者たちが金の匂いを嗅ぎつけて自分達だけが潤おうとする、こんな世界観は黒川さんしか描くことできん。面白すぎて旅先でもページを捲る手が止まらなかった。
    よって、星5つです。

    0
    2024年11月22日