黒川博行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヤクザ小説、刑事小説と違って、ヤクザ言葉のオンパレード、とても読み易い、会話が上手いで人物の表現力が豊かで分かりやすい。
概要
「わしのケジメは金や。あの爺には金で始末をつけさせる」
ヤクザを使ってヤクザを抑える対策を建設業界では〝前捌き〟と呼び、略してサバキという。
ノンケとゲイの違いは、基本的には性的指向にあります。 ノンケは異性愛者を指し、異性に対して恋愛感情や性的魅力を感じる人のことです。 一方、ゲイは同性愛者を指し、同性に対して恋愛感情や性的魅力を感じる人のことです。
亥誠組傘下の滝沢組と二蝶会傘下の嶋田組では明らかに分がわるい。亥誠組六百人、二蝶会六十人──。滝沢組五十人、嶋田組十数人──。組員数にしても圧倒的な差がある。
神戸川坂会の組織図において直系の亥誠組と二蝶会は同じ二次団体であり、布施は亥誠組の若頭だから二蝶会組長の森山よりランクは下だが、組の格と大きさがまるでちがう。亥誠組の諸井は本家の若頭補佐で組員数六百人。布施組の組員数は百二、三十人で、二蝶会のそれは六十人だ。ついでにいうと滝沢組の組員は五十人。滝沢組単体でさえ、二蝶会とはいい勝負だ。
「滝沢組は亥誠の組内で、本部長の布施は亥誠組の若頭やぞ」、滝沢組の若頭は広瀬
「小清水がいうには、この一件は滝沢組が図を描いたみたいです。組長の滝沢が嶋田さんに見せた手形は小清水から手に入れた白地手形です」 初見という滝沢組の幹部が小清水を操っているといった。
序列、亥誠組の若頭布施、布施組の組長は布施、若頭は?、「滝沢は諸井の舎弟で、布施は諸井の子分や」、川坂会の直系組長は二蝶の森山組長、若頭は嶋田組長、若頭は桑原、その尻が二宮
滝沢組の上部団体は亥誠組で組員六百人。組長の諸井は神戸川坂会の若頭補佐だ。その亥誠組の副本部長が滝沢組の組長、
「亥誠の本部事務所に行ったからや。組内のことは若頭が仕切ってる」 布施組の事務所に行けば組長の布施には会えない。布施組の若頭が対応する、と桑原はいう。
と桑原はいう。「──けど、それで終わったわけやない。滝沢は小清水が振り出した手形を持ってる。嶋田の若頭が判子を押した『フリーズムーン』の出資契約書も持ってる。そいつを取りもどさんことには、いつまで経っても、滝沢と嶋田の喧嘩の火種が残るんや」
諸井には本家の若頭補佐いう体面がある。次の若頭を狙うてる諸井は、滝沢に手を引けというた。……滝沢はなにもかも初見のせいにして、詰め腹を切らせたというのが、わしの見立てや」 「滝沢組の若頭は広瀬いうて、広瀬は初見が煙たいんです。初見の絶縁は広瀬が滝沢に吹き込んだんですわ」
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映画製作への出資金を持ち逃げされた、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪したプロデューサーを追い、桑原は邪魔なゴロツキを病院送りにするが、なんと相手は本家筋の構成員だった。禁忌を犯した桑原は、組同士の込みあいとなった修羅場で、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。
第151回直木賞受賞作にして、エンターテインメント小説の最高峰「疫病神」シリーズ!
2016年12月刊行予定の、『破門』の続編『喧嘩』冒頭を収録した電子特別版!!
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解説)石井 晃(紀伊民報編集局長)
楽しみといえば先日、『小説 野性時代』に連載されていた『喧嘩』が完結した。『疫病神』『国境』『暗礁』『螻蛄』『破門』と続く「疫病神」シリーズ第六弾
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Posted by ブクログ
母の遺品であり疫病神シリーズ第七弾でありシリーズ最新作。
歯科医院による診療報酬不正受給事件が起きた。
逮捕されたのは大阪府警OBら11人、しかし8人は不起訴に。
事件の背後に「白姚会」の存在を嗅ぎつけたイケイケ極道の桑原は、建設コンサルタントの二宮を連れ、組事務所を訪ねるが――
良くも悪くもいつもの展開である。が、馴染んでくるとそれが楽しい。
例によって桑原と二宮の会話は漫才のようであり、お互いきらいきらいと言いながら楽しんでいるようですらある。
で、今回は警慈会とかいう警察OBの碌でもない団体の悪どい金儲けから掠め取ろうと桑原が動き出すのだが、いきなり二宮が(いつもの如く)ボコボコにされる。お、早いなという酷い感想を持ったのは内緒である。
その後は例によって桑原がじゃんじゃんカチコミに行っては相手をぼこぼにしたり、上手いことお金を巻き上げられなかったりと言った展開。
今作品のハイライトはなんと言っても桑原が撃たれてしまう所であろう。(もう文庫の帯にも書いてあるのでネタバレにもならない)
シリーズファンはここでの二宮の会話がちょっとグッときたりする。
疫病神だし悪魔だと思っているが、軽く扱ってはいない事が良く分かるのである。
それにしてもこんな桑原の後始末をする嶋田は大変だ。でも昔の自分と似てるから可愛がるんだろう。
このシリーズ、最初はヤクザ用語や関西弁が満載で読み進めるのに苦労したが、4作品も読んでるとすっかり慣れるものである。
非常に楽しめた -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりの黒川博行さん。
疫病神シリーズと同じく、関西弁コンビのバイオレンス系作品!騙し合いを繰り返す、ドンドン変わる展開に読む手が止まらずに一気に読み切りました。
にしても、黒川作品の登場人物は本当に魅力的ですねー。私が関西出身というのもあり、関西弁なのも親近感。
熊谷と正木の普通の教師コンビがドンドンやばい展開に巻き込まれていくハラハラ感(早く逃げて!とか)と、ドンドン真相に近づいていく達成感がよかった。
あと、感想
・騙しあってる4.5人のその時点の事件の情報、認識が違うので結構頭の中整理するのが大変!
・熊谷は菜穂子の過去の男を気にしすぎ!気持ちは分かる。うん、分かるけども。
・小山田小物感満載すぎる。
・理事長はラストで半周回ってまだマシな悪という印象ね。
・最後は二人がくっつきそうで良かった。けど、菜穂子は無邪気すぎて一緒にいるのは大変そう! -
Posted by ブクログ
ネタバレ母の遺品にあった一冊。直木賞受賞作家である黒川氏のデビュー作、とのこと(知らずに読みました)
三協銀行新大阪支店で強盗事件が発生。犯人は現金約400万円を奪い、客のひとりを拳銃で撃って人質として連れ去った。大阪府警捜査一課が緊急捜査を開始するや否や身代金1億円を要求する脅迫状が届き、そこには切断された指が同封されていた。刑事の黒田は、相棒の“マメちゃん”こと亀田刑事とともに、知能犯との駆け引きに挑むが…
お恥ずかしながら黒川博行という作家がどのような作品を書くのかも知らず、その凄さも知らないという状態で読書開始。
他にも黒川作品が読まれずに積んである中でこの作品を最初に手に取ったのは
・シリーズものじゃない(裏表紙の説明で判断)
・さほど厚さがない
というだけ。
で、読んでみると…読むのが遅い私が1日で読み終わる快挙となった。
無論、長くないというのもあるが、これだけ夢中になって読み続けられた事自体が稀な事である。
(小説読むのが久しぶり&何もやる事がない休みの日だった、というのもあるが)
なにが面白かったのかというと、やはりその会話のテンポというか、緊迫しているはずなのにどこかノンビリしてるような空気感か。
主人公・黒田はある程度の常識人だが、取り巻く捜査一家の面々が個性的なのである。
特にマメちゃん(亀田)のキャラはとても良い。有能なのに冷遇されてる感もあって応援したくなった。
一方で村橋や神谷と言った上層部の無能さに、黒田を通して読者もイライラさせられる。
この辺はおそらく描写の巧さであろう。
それにしても単純ながらとんでもない真相だった。例によって深く推理したりせず、文章を追って普通に驚けるタイプの人間なので全く想像していなかった方法であった。
とともにタイトルの意味もジワジワと理解でき、気持ちよく「やられた!」と思える作品であった。
執筆された時代的に描写の古さは多少あるものの本質に関わるところではなく、個人的には特に気にならなかった。
関西弁の会話がちょっと付いていけなかったり、最後のオチが沈んだものになってしまう所はやや難があるが、警察モノが嫌いではなければ読んでみて欲しい一冊。