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Posted by ブクログ
かの黒川博行による、刑事コンビが活躍する物語の小説だ。書店で文庫本を視掛けて迷わず入手した。そして頁を繰る手が停まらなくなった。
表紙イラストが沖縄の衣装の女性である。沖縄方面が作中の出来事の主要な舞台にもなっている。
大阪市大正区の警察署で、新垣遼太郎刑事と上坂勤刑事が、告訴状が提出されている一件の捜査を命じられる辺りから物語は起こる。
比嘉という男が、“模合”(もあい)という仲間の集まりの金を持ち逃げしてしまって行方が知れないので、同人を詐欺で告訴するということだった。所謂「オレ詐欺」の捜査に倦んでいた2人はこの事案に邁進することになる。
「遼さん」こと新垣刑事は沖縄県出身で、兄弟等は那覇に在る。大阪の大学に進学して、そのまま大阪府警に職を得たのだった。なかなかの2枚目で女性にモテる。
「勤ちゃん」(きんちゃん)こと上坂刑事は新垣刑事より少し若い小太りな男で痛風持ちだ。些か訳アリで本部から所轄署に異動した経過も在る。無類の映画好きで食いしん坊で、酷く饒舌である。
比嘉という男が営む解体工事を主な業務とする工務店を振り出しに、幾つかの関係先や人間関係を調べる中、沖縄へ飛んだようだと判明する。比嘉の足跡を追って、新垣刑事と上坂刑事は沖縄へ飛ぶ。
比嘉や同行しているらしい人物の影が視えれば、それに手が届かないという感で追い続ける中、思いも掛けない大掛かりな話しに辿り着き、それを巡って事態が展開して行く。
これ以上は、詳しく言及するのは止めておく。思いも掛けない大掛かりな話しの謎を解く新垣刑事と上坂刑事の活躍というのが本作の醍醐味だ。
本作は新垣刑事が主要視点人物というように綴られている。酷く饒舌な上坂刑事との軽妙なやり取りに乗って事態がドンドン動く。そして大阪や沖縄県の様子が酷くリアルで後ろからこっそりと同行でもしているような気分で、作中世界に何か引き込まれる。
これは凄く愉しい作品で、広く御薦めしたい。また“シリーズ”のようになって、新垣刑事と上坂刑事のコンビが還って来るというようなことにも期待したい感だ…
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