あらすじ
博多駅付近で発生した五億円相当の金塊強奪事件。堀内信也はヒラヤマ総業調査員の伊達誠一に誘われ、金塊の行方を追うことに。二人は大阪府警の元刑事で現在もバディを組んでいるのだ。関西、九州、中部をBMWで駆け抜けながら、堀内と伊達は、ヤクザ、半グレ、ブローカー、汚職警官らと対決する。頭脳と暴力の〝捜査〟から浮かび上がった闇の構図とは。痛快無比のクライム・サスペンス。(解説・市田隆)
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Posted by ブクログ
本屋で新刊の棚で目に止まった本作。「脅す、騙す、殴る、蹴る」。
帯に書かれたこれらの言葉が不穏すぎて。
内容は確かにそのままだった。
競売屋を生業としている(に勤めている)伊達誠一が管理している空き家かあった。伊達はそこを占有しだしたちょっと迷惑な人物を立ち退かせに出向く。追い出したはいいものの、ソイツが新たに組者のようなふたり組を揃えてまだ占有していた。これも物騒なやり方で追い出すもその人物からなにやら金塊の匂いをかぎつけた伊達。そして最近不正に輸入された金塊が何者かに強奪されたというニュースに思い当たる。今回の件との関係性を追うため(儲け話になるか)元同僚の堀内信也に連絡を入れるが。
元不良刑事タッグが、良いとは到底言えない行動を、危ない人たちに対してやりあいながら金塊の行方を追う。
なんだか、舞台は現代だけれど伊達堀内の金銭感覚や行動原理、考え方がとっても昭和〜平成初期(バブル期?)のように感じた。バブル期を知らないですが(^_^;)
まあ、殴って脅して追っかけて、行く前行く先で飲み食いして大金を使い、また蹴り倒してゆする。これの繰り返しなんだけど、時折書き込まれる過去や現在の心象もあるのかな、最後まで飽きない。
なんとなく最初から伊達堀越タッグが負ける雰囲気もなく、それは最後まで続くので安心して最後まで読めました。