あらすじ
右も左も腐れか狸や!
元刑事の名コンビがマトにかけたのはパチンコ業界。
出玉の遠隔操作、極道顔負けの集金力、警察との癒着……。
我欲にまみれた20兆円産業の闇を突く。
堀内信也、40歳。元々は大阪府警の刑事だが、恐喝が監察にばれて依願退職。不動産業界に拾われるも、暴力団と揉めて腹と尻を刺され、生死の境をさまよった。左下肢の障害が残り、歩行に杖が欠かせなくなる。シノギはなくなり、女にも逃げられる……。救ったのは府警時代の相棒、伊達誠一。伊達は脅迫を受けたパチンコホールのオーナーを助けるため、堀内に協力を求めてきた。パチンコ業界――。そこには暴力団、警察も入り乱れ、私腹を肥やそうとする輩がうごめいていた。堀内は己の再生も賭け、伊達とともに危険に身をさらしながら切り込んでいく。
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Posted by ブクログ
前作「繚乱」でヤクザに刺された堀内は運良く一命をとりとめた。が、片足に障害が残り、杖が欠かせなくなる。妻、自宅、職、愛人も失い障害者となった堀内だが、そんなことで落ち込む男じゃない。
不動産屋で反社会勢力の窓口を担当する伊達と再びタッグを組み、突入するのはパチンコ業界。客へ還元される手玉の操作制御から、警察とヤクザとの癒着など、リアルなパチンコ業界の裏事情が描かれ、その世界観で堀内と伊達の元悪漢警官コンビが縦横無尽に暴れ回る。そして、2人は仕事にキリがつけば、美味い飯を食べながら、反省会兼スケジュール確認。
よく食べて、よく働き、行動に無駄がないし、記憶力も抜群。ここ一番の判断力も正確だし、打たれ強さも備える。非の打ち所がない裏社会のビジネスマンであり、理想の上司かもしれない。
そんな2人が優秀すぎるせいか、読者をハラハラさせる場面も少なく、あっさりとハッピーエンドに行き着いてしまうところが物足りない。が、それがこのシリーズの特徴。
Posted by ブクログ
とても楽しめました!
自分の日常とはかけはなれた世界の話だと、かなりリフレッシュできていいです。
関西人なので、ストーリーに出てくる地名と距離感がわかるので、それも好きなポイントです。
主人公の二人のバックグラウンドもわかりやすいし、他の2作品を読んでいなくてもわかるところも親切でいいです(笑)
Posted by ブクログ
伊達と堀内シリーズ3作目 再読
悪果、繚乱、果鋭、溶果
溶果を読み、悪果、繚乱、果鋭に戻ったところ
2人は元暴対刑事
前は堀内がいけいけだったのが、伊達の方が激しい
堀内は達観しているところがある
でも震えたり、怯えたりと人間味もみえる
関西弁がいい
Posted by ブクログ
刑事のママの方が、読物としては安心出来た気がする。しかし、このように元になっても、2人の快進撃は止まらない。
全くミステリーではなく、ユーモア・ハードボイルドやけどね。
Posted by ブクログ
元警察の二人、堀内、伊達のコンビがパチンコ業界でシノギをみつけて金もうけのために奔走するお話。元警察だがふたりとも悪事がばれて退職している。
堀内が「伊達しか友達がおらず、嫁にも逃げられ孤独な毎日」を嘆く場面があったが、私も付き合いが悪い方なので、年を取ったらそんな孤独な毎日になるのかなあ、とちょっと共感した。
全然本筋とは関係ないが、伊達のいる会社「ヒラヤマ総業」を、途中まで「ヒマラヤ総業」だと思い込んで読み進んでしまった(笑)
Posted by ブクログ
大阪の北新地に内藤医院と似た開業医があり、よくビタミン剤を打って貰いに行きました。体調が悪いと言うだけでいつも同じ注射で笑えますが、先生の机のガラス敷きに大阪府警の刑事さんの名刺が10枚位挟まっていて黒川博行さんもお世話になっていたので着想したのかな。
なお、そこは保険が使えましたよ。