黒川博行のレビュー一覧
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冒頭の北朝鮮旅行と称した人探しから幕が開けて、北朝鮮という国の実態を知る。
ニュースなどでもその国の事はよく聞くが、それでも知らない事がたくさん書かれていて、興味深かった。にしても彼の国は我々の斜め上、いやもう斜め上の上の上のよく分からないところに行ってる。
当初、桑原さんのキャラが濃すぎて濃すぎて(笑)おっかなビックリで、ページを捲っていた。でも、時間が経つにつれてオレオレの桑原、ドジでビビリの二宮の凸凹コンビによる会話のやり取り、同じ詐欺に引っかかったネタなどが面白くて、そこから結構ハイペースで読んだ。
途中、密輸屋の李さんというおじさんが出てくるだけれどこのおじさんのキャラが中々、良い -
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先日、作者のエッセイの本を読んだばかり。以前にこの作者の小説を読んだ時と、今回はちょっと印象が違ったかも。エッセイから作者の日常の様子をいろいろ知ることが出来たが、本作にはその日常がちょいちょい顔を出しているのが伝わってきたというか。それがいいのか悪いのか、どちらでもたぶんないのだけど。
ストーリーはスピード感があって面白かった。展開が早く、騙し騙されの役どころがぽんぽん次々に変わっていくのも楽しめた。以前読んだ小説でもそう感じたが、会話でストーリーを展開させていくのが、一つのこの作家の特徴か。その会話も、ところどころ掛け合い漫才のようなほわんとしたものが挿入されることがあり、無駄っちゃ無駄 -
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さすが直木賞作家だけに、リーダビリティはかなり高かったです。会話文主体でテンポ良く繋いでるだけ、って穿った見方も出来てしまうかも知らんけど(苦笑)物語そのものは、まあ中編ってこともあってか、ちょっと喰い足りなさが残る感じ。最終的に警察は何してたんや?って思うし、どうせ学生を名探偵にするなら、いっそそっちをもっと掘り下げれば、同じ長さの物語でも、更に味わい深さが増した気もするが、いかがなもんか。その点でいうと、もう一捻りした結末が欲しかったです。だんだん解き明かされていくのは良いとして、最終的にそれがそのまま真実という、ちょっと肩透かしを食らったかんじでした。長編だともっと凄いのかな?
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「目利きほど騙されやすいんですわ」
タイトルの「折紙」とは刀剣の鑑定書のこと。
古美術業界を舞台に、人間の尽きることない欲望をあぶり出す連作短編ミステリ。
ガラス創りの陶器、刀剣、浮世絵、絵画等、京都の洛鷹美術館で非常勤のキュレーターをしている澤井を中心に、「狐と狸の化かし合い」が繰り広げられる。
面白かった。
後味は総じて良くないが、人間の悲哀・人生がうかがわれる。
それにしてもあっさりと多額のお金が動くことに驚いた。
古美術の知識があればもっと面白いと思う。
黒川博行って、こんな小説も書くのかと思ったら、京都市立芸術大学卒業、高校の美術教師もされてたんだ。 -
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やはり黒川博行、面白い。しかも私の好きなノワールもの。悪徳警官がやらかしてくれます。
大阪府警のマル暴担当の堀内と伊達のコンビは、高級クラブでは毎晩のように5000円ぽっきりで飲み食いをし、それぞれ自分のシノギを持っていて稼いでいる。
そんな彼らの元に、大きなネタが転がり込んでくる。そのネタとは、カラオケボックスでヤクザが賭場を開帳するというものだった。上にあげると手柄を横取りされてしまうマル暴組織。そこでコンビは独自に調査を始める。上手く一斉検挙まで持ち込んだ。
その賭場がらみから大きなシノギの匂いを嗅ぎ取った堀内は、自分のネタ元の編集長を使って捕まった客に強請りをかけさせるが、その -
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ネタバレ疫病神シリーズ。
シリーズ屈指の名作といわれていましたが、一時期絶版となっていて、復刻後すぐに購入したものの、積読状態でした。
冒頭は北朝鮮の観光ツアーで不穏な活動をする桑原と二宮ですが、中盤でその理由が明確になり、再び北挑戦に不法入国してターゲットの詐欺師を捜索するところで上巻は終わりです。
北朝鮮には行ったことがないのでわかりませんが、金正日時代とはいえ、現在とそんなに変わっていない(むしろ現在の方がもっとひどくなっているかも)ひどさの臨場感は伝わりました。
スカパーで昨年からドラマ化されているようですが、本作は北朝鮮が舞台なだけに難しいでしょうね。
ともかく、名コンビは絶好調な感じなの