感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2021年09月11日
内容紹介文の段階でもう既に面白そうな上に「なにわ犯罪小説」という斬新な分類をされている短編集。
とにもかくにも登場するのは半端な悪党ばかり。どの話も肩ががっくり落ちるような、何とも虚しく碌でもない結末を迎える。
ところがこの悪党達が拙い計画や策を巡らせている描写が実に活き活きとエネルギッシュで、ま...続きを読むたそれが面白可笑しいのだ。
どの話も個が立っていて印象に強く残る。
私は「淡雪」の一等惨めなラストと「冬桜」のまさに烏合の衆と呼べる彼らの蜘蛛の子散らす終わり方が特に心に残った。
8刷
2021.9.11
Posted by ブクログ 2020年12月07日
小悪党が犯罪を犯し、決してハッピーエンドで終わらない短編集。
黒マメコンビや桑原・二宮コンビの作品とは一味違った黒川作品としてサラっと読めました。
黒川作品らしい、登場人物のセリフのやりとり、好きやなぁ・・・
Posted by ブクログ 2016年10月01日
暗黒小説の短編集。黒川博行は『後妻業』で知ったのだが、こういった暗黒小説を描かせると本当に上手い。
それぞれの章にアンダーグラウンドに生きる人々が登場するが、いづれも警察に捕まったりヤクザに捕まったりする。それがあまりにもリアルで、背筋が寒くなる思いがする。
悪いコトはするもんじゃないと、つく...続きを読むづく思い知らされる。
Posted by ブクログ 2015年03月01日
小悪党の悪知恵者の小銭稼ぎみたいな犯罪の短編集みたいなもの。軽く読めていい。緊張感やサスペンス的盛り上がりが少ない感じはするが、小説そのものが短いのでこんな物だろう。
Posted by ブクログ 2014年01月05日
著者得意の悪漢物の短編集。悪漢といっても極道そのものではなく、いわゆる小悪党が主人公であり、やることも中途半端。まあ、素人が欲をかいてプロの真似をしてもうまくいかないという内容だか、もう少しパンチの利いた話のほうが面白いと思うのだか。
Posted by ブクログ 2011年03月11日
フェリー用に文庫本。久しぶりの黒川博行だけど、いまいち。短編集なんだけど、全部ヤクザまでいかないチンピラが、身の丈に合わない犯罪をしようとして結局警察につかまったり、ヤクザにつかまったりするだけの話。全部が。で、最初の一遍を読んだときに「つまんねー」と思ったけど、解説を読んだら、まぁこれも楽しめるか...続きを読む、と思って再読。というか続読。こんなに解説に助けられた?ことはない。オチはないけど、まぁまぁ。