黒川博行のレビュー一覧

  • 絵が殺した
    岬で墜落死した日本画家の死体が筍山で白骨死体として発見される。大阪、京都、金沢、山口と捜査は続く。贋作と画商、美術界という狭い世界の醜い関係が謎を作っていく。主人公の刑事が食いしん坊で食事の表現が面白い。
    携帯電話のない時代のミステリー。
    今にないよさがあった。
  • 後妻業
    小夜子の年齢が原作とテレビでは違うが、ストーリー展開も早く、一気に読み終えました。この本で黒川博行さんを知り、国境も読みましたが、こちらも息つく間のない展開で非常に楽しめ、おすすめです
  • 後妻業
    毎日の楽しみは就寝前の1時間、発泡酒を飲みながら読むエンタメ本。亀田の6:4ではなく、私の理想とする3:7の柿ピーをアテに飲む淡麗ほど美味しいものはないと思います。

    で、黒川博行さんの後妻業。面白かったーー!読み始めたらやめられず、寝る時間を削ってしまいました。
    とにかく、登場人物殆どがクセがあり...続きを読む
  • 二度のお別れ
    1983年の第一回サントリーミステリー大賞佳作にして黒川さんのデビュー作。
    その手口が「グリコ・森永事件」に似ていたために当時警察から事情聴取されたという曰く付きの作品でもある。
    久しぶりに再読した。

    銀行で強盗事件が発生。犯人は現金約四百万円を奪った上、勇敢に飛びかかってきた男性客に発砲し怪我を...続きを読む
  • 後妻業
    内容としては面白く、どんどん読み進めることができました。
    しかし、ラストが微妙な終わり方で、結局被害者も何とも言えない感じで終わりました。

    又少し専門用語が出てくるので、読みにくい人もいるかもしれません。
  • 離れ折紙
    古美術、骨董品を巡り、欲望渦巻く者たちの騙し合いの世界。そう言うとダークなイメージになりがちだが、テンポの良い関西弁が飛び交い、短編ならではのスピード感ある展開が一瞬の爽快感をもたらす。
    関西のの洛鷹美術館の学芸員が何かと絡む連作短編集となっている。ガラス工芸品、刀剣、浮世絵、絵画、焼き物等作品毎に...続きを読む
  • ドアの向こうに
    1989年初版の大阪府警ブンと総長シリーズ。久しぶりの再読。

    工事現場で見つかったバラバラ死体は、首が腐敗、脚はミイラ化という奇妙なものだった。その数日後に起きた男女の無理心中事件の現場の部屋から、バラバラ事件の記事の切り取りが多数発見される。バラバラ事件の被害者と無理心中した男女はどう繋がってい...続きを読む
  • 文福茶釜
    古美術品に絡めて、ひと儲けを企む海千山千の山師達が繰り広げる古美術ミステリの連作短編集。
    舞台は関西。美術系出版社社員、古道具屋、表具屋、ブローカーと言った金の匂いに敏感な登場人物たちは悪徳業者ばっかりかといえばそうでもなく、読んでるうちに読者は彼らに味方してしまうのが不思議。活き活きとした関西弁の...続きを読む
  • ドアの向こうに
    だいぶ前の作品やけど、黒川君の作品やし安心して読めるなぁ。全編大阪弁の会話てんこ盛りでスピーディーやけど、誰の会話か考えんでも良えしな。
    大沢君のなんか、一体誰の会話やねんと考えなあかんの多いし疲れるわ。最近こういう手合いが多いのが嘆かわしい。
    ブンのオカンに逢うてみたいわ。
  • 海の稜線
    疫病神シリーズや一連の大阪刑事物の原点
    黒川独特の大阪弁のやり取りは秀逸
    東京者と大阪者の対比
    ミステリーとしての要素も十分
  • 暗礁(下)
    あぁ、面白かった。黒川博行さんの「疫病神シリーズ」の3作目。
    建設コンサルタントの二宮は疫病神・やくざの桑原に頼まれ、賭け麻雀の代打ちを務めます。ほんのアルバイトのつもりでしたが、実は警察相手の接待麻雀。億単位の金の匂いを嗅ぎつけた桑原に、二宮は再び翻弄されます。
    今回も桑原の暴走ぶり、二宮のダメ男...続きを読む
  • 暗礁(下)
    登場人物が多くてわけわからなくなるのが疫病神シリーズの常だけど、面白い。先が読めないところがストーリーのうまさか。
  • ドアの向こうに
    1989年の作品。新しく文庫化されたので読んでみた。
    悪徳警官はまだ登場せず、真っ当な捜査をする警察小説で、意外にもガチの本格の密室ものだった。

    捜査の過程も謎解きも、警官たちの会話も面白く、とても満足度が高い。
    さらに関西に馴染みがあると、大阪vs京都も楽しめる。

    『悪果』より前のものは読み残...続きを読む
  • 海の稜線
    大阪府警捜査一課の文田と総田(通称“ブンと総長”)は、高速道路で乗用車が爆破された現場に来ていた。東京から来た新人キャリアの萩原警部補は何かにつけ関西人をこき下ろすため、文田たちはこの年下の上司と反りが合わない。続いてマンションで起きたガス爆発から、過去の海難事故が捜査線上に浮かぶ。複雑に絡まった糸...続きを読む
  • ドアの向こうに
    大阪の工事現場で発見された、男のバラバラ死体。
    首は腐敗、足はミイラ化という奇妙な姿に、府警一課の刑事たちも困惑する。
    さらに数日後、マンションの一室で男女の密室心中事件が発生。
    現場からはバラバラ事件の記事の切り抜きが何枚も見つかった。
    2つの事件は繋がっている?
    直情型の若手・文田と冷静...続きを読む
  • 暗礁(上)
    相変わらず疫病神の桑原に人生を掻き乱される具合が面白い。何故、こいつに付き合うのか笑
    ちょっとした出来心で賭け麻雀をしたことから面倒なことに巻き込まれる。
    放火の疑いから建設現場で殺されかけるなど、なんせ悲惨な日々を送る。
    大阪中のヤクザから標的にされた2人は下巻に於いて、どのように様々な危機を回避...続きを読む
  • 切断
    大阪府警シリーズ。

    かなりのバイオレンス作品に仕上がっている。

    スピード感があり、面白かった
  • 八号古墳に消えて
    考古学会を舞台にしたミステリー。

    大学内の権力争いを軸にストーリーが進む。

    現代の中で死因が「餓死」はかなり凄惨だろう。
  • 喧嘩
    疫病神シリーズ第6弾という事で買った一冊。

    今回は政治家がらみの話だった。

    やっぱりこのヤクザとコンサルタントのコンビは楽しい。

    今回も登場人物が多くごちゃごちゃしがちだが、今回はまだわかりやすかった。

    ヤクザがらみの話しでいつも暴力が出てくる話だが、やっぱり死人は出なかった。

    次の話しも...続きを読む
  • 海の稜線
    被害者が特定できない連続爆破殺人事件。
    被害者が不明の中操作していくと意外なつながりがあった。

    二転三転展開していくストーリーは面白い。

    意外な人物が真相に迫っていく。