黒川博行のレビュー一覧
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安定の黒川センセ。安定といっても非常に高いレベルで安定。
主人公がとても魅力的。変なとこが冷静で理知的だけど、ちょっと抜けてたりもして。学歴秀才ではない頭の良さを持った人がアウトローの世界に入った場合のすごく魅力的な感じ。著者はこういうのがうまい。
トラブルメイカーの相棒がクソ野郎すぎて、巻き込まれ型の小悪党という設定も面白い。ほんとにダメなやなやつで、トラブルの種をまいては責任を取らずにグチグチいい、思いつきでモノを言うすごくイライラするやつ。
愛すべき刑事より、こういうちょっと友達にはなりたくないような奴らを描くときのほうが、著者の筆は冴える。いや、愛すべき刑事たちもすごくる楽しませてくれ -
Posted by ブクログ
冒頭の北朝鮮旅行と称した人探しから幕が開けて、北朝鮮という国の実態を知る。
ニュースなどでもその国の事はよく聞くが、それでも知らない事がたくさん書かれていて、興味深かった。にしても彼の国は我々の斜め上、いやもう斜め上の上の上のよく分からないところに行ってる。
当初、桑原さんのキャラが濃すぎて濃すぎて(笑)おっかなビックリで、ページを捲っていた。でも、時間が経つにつれてオレオレの桑原、ドジでビビリの二宮の凸凹コンビによる会話のやり取り、同じ詐欺に引っかかったネタなどが面白くて、そこから結構ハイペースで読んだ。
途中、密輸屋の李さんというおじさんが出てくるだけれどこのおじさんのキャラが中々、良い -
Posted by ブクログ
先日、作者のエッセイの本を読んだばかり。以前にこの作者の小説を読んだ時と、今回はちょっと印象が違ったかも。エッセイから作者の日常の様子をいろいろ知ることが出来たが、本作にはその日常がちょいちょい顔を出しているのが伝わってきたというか。それがいいのか悪いのか、どちらでもたぶんないのだけど。
ストーリーはスピード感があって面白かった。展開が早く、騙し騙されの役どころがぽんぽん次々に変わっていくのも楽しめた。以前読んだ小説でもそう感じたが、会話でストーリーを展開させていくのが、一つのこの作家の特徴か。その会話も、ところどころ掛け合い漫才のようなほわんとしたものが挿入されることがあり、無駄っちゃ無駄 -
Posted by ブクログ
さすが直木賞作家だけに、リーダビリティはかなり高かったです。会話文主体でテンポ良く繋いでるだけ、って穿った見方も出来てしまうかも知らんけど(苦笑)物語そのものは、まあ中編ってこともあってか、ちょっと喰い足りなさが残る感じ。最終的に警察は何してたんや?って思うし、どうせ学生を名探偵にするなら、いっそそっちをもっと掘り下げれば、同じ長さの物語でも、更に味わい深さが増した気もするが、いかがなもんか。その点でいうと、もう一捻りした結末が欲しかったです。だんだん解き明かされていくのは良いとして、最終的にそれがそのまま真実という、ちょっと肩透かしを食らったかんじでした。長編だともっと凄いのかな?