斉藤洋のレビュー一覧

  • 白狐魔記2 蒙古の波

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    ネタバレ

    うんうん、やっぱり面白い!!  このシリーズはホント楽しめますねぇ。  前巻で都落ちする義経主従が無事落ち延びることができるように、攪乱作戦で大活躍した主人公の白狐魔丸。  まるでその疲れを癒すためかのように85年という長~い眠りにつき、ようやく目覚めたところから物語は始まります。  普通の人たちならそんなに長生きできなかった時代だったろうけれど、白狐魔丸とお師匠さんの2人だけ(1人と1匹だけ と言うべきか?)は、まるでその年月をひょいっと飛び越えてしまったかのように、ほとんど変わりない姿で登場します。

    で、変わっていないのは2人だけで、世の中の方はめまぐるしく変化していて、義経は平泉で討た

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    2012年11月19日
  • イーゲル号航海記(2)針路東、砂漠をこえろ!

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    ある日、犬のラインゴルトに出会い、ついていくと、潜水艦イーゲル号のコック、ハンス・ハンスがいた。もともとイーゲル号が万一の時の脱出用に作ったという陸上走行が可能な小型潜水艇「ムッシェル号」にカールを試乗させてあげるために。
    しかしどうやら重要な人物の息子だったらしいカール・キリシマ・キルシュ君が誘拐されないようになのか、何者かに追われることに。ムッシェル号にのったまま海に落ちたが、自動回収装置の作動によりイーゲル号の内部へとたどり着いた。
    そしてまたしても、前回にも冒険した北緯54度東経8度ヘルゴラント島南南東の巨大渦に入り、違う場所、海底ドームへと行くことに。9つある洞窟のひとつ選んで進

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    2012年10月31日
  • ミス・カナのゴーストログ(2)呼び声は海の底から

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    夏休み。夏菜は友達の春海と一緒に、俊ちゃんと叔母の知美さんの別荘に遊びに行った。春海には自分の霊感のことは黙っているが、春海は自分は霊感が強いと言っている。海で遊んでいると、突然春海が海に引きずりこまれた!この世のものではない者の仕業に違いない、夏菜は春海を追って潜り、念を使ってこの世のものではない者と交渉する。

    1巻で、あんまり怖くないおばけ本で嬉しい~って感じたけれど、2巻はちょっと怖かったです。描写が不気味で。私が読むにはギリギリのレベルでした。
    お話は何というか、霊感があるからってそれほど特殊な出来事があるっていうわけじゃなくて、どちらかといえばそれに伴う気持ちの表現化に重きを置いて

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    2012年09月18日
  • 斉藤洋のほらふき男爵2 ほらふき男爵の大旅行

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    『ほらふき男爵の冒険』の続編。

    ドイツの民衆の間で伝えられていた「ほら話」をまとめたものに、ビュルガーが話をつけくわえたものをもとにして、斉藤 洋さんが、軽快な文章で描いた物語です。

    今回はトルコに遠征した時のお話。戦の最中、リトアニア産の名馬に乗っていた、この話の主人公であり語り手のミュンヒハウゼン男爵。
    町の広場に行き、名馬が水を飲んでいると、名馬の腹から後ろがないことに気付く。
    みつけた下半身を名人の獣医が月桂樹でぬいあわせると、馬の背中から枝が伸びて葉をしげらせた・・・・・・というような話がたくさんの、とーーっても愉快な物語です。
    挿絵もいい感じ~

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    2012年09月17日
  • 斉藤洋のほらふき男爵1 ほらふき男爵の冒険

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    ドイツの民衆のあいだでつづられていたホラ話を、1700年代にまとめて刊行されたものらしい。だから、編なんですね。

    ヒエロニュムス・カール・フリードリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼン男爵の、不思議な冒険の物語。
    不思議すぎて信じられないから『ほら吹き男爵』とよばれているのだ。何故ならこんな話が・・・と、男爵が自ら経験したことを語っている。
    神様と出会った話や、旅の途中の愛馬の話など、とても面白い。短い話がたくさん載ってます。
    この男爵の、ちょっと偉そうな、愉快な口調が良い。さすが斉藤洋さん。

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    2012年09月16日
  • 白狐魔記5 天草の霧

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    白駒山の仙人のもとで修業し、不老不死と人間に化けることができるようになった狐の白狐魔丸。
    そんな白狐魔丸のもとへ、南蛮堂煙之丞となのる人間が弟子にしてくれとやってきた。断っても立ち去らない。仙人から教えるように言われしばらく修業させつつ共に京へと向かったが、用ができ、九州へむかうという。気になった白狐魔丸は、調べてみると、島原でキリシタンに不穏な動きがある。

    今回は〈神の子〉だ自らいう天草四郎時貞が絡む物語。
    今までに読んでいたこの天草四郎のイメージと違いますね。面白いです。
    白狐魔丸は武士がすきではない。人を殺そうとす者同士が戦うのはほうっおく、しかし大多数はそうではない。その戦い

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    2012年09月15日
  • イーゲル号航海記(3)女王と一角獣の都

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    日本人の父とドイツ人の母をもつカール・キリシマ・キルシュ少年。ドイツで母と二人暮らし。父は日本人貴族で秘密行使なので今は日本にもどっている。
    そんなカールのもとへ、潜水艇イーゲル号に搭載されていた潜水艇ムッシェル号が空を飛んでやってくるのがみえた。どうやら空を飛べるように改造されたらしい。
    そしてイーゲル号に乗り込んだカール。またしても、北緯54度東経8度ヘルゴラント島の南南東約10海里の海域へと向かった。そこにある時間に発生する巨大な渦に入ると謎の洞窟へ辿り着くのだ。

    浮上したイーゲル号がみたものは、陸地から弓を打ち巨大な竜のようなものと戦っている人々だった。しかしどちらに正義がある

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    2012年09月15日
  • ミス・カナのゴーストログ(1)すずかけ屋敷のふたご

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    三須夏菜、中学3年生。趣味はエレキギター、空手。演劇部所属。この世のものではないものが見える特殊能力がある。
    3年生になったばかりのある日、クラスメイトの男の子に、ガールフレンドのふりをして叔母さんに会ってほしいと頼まれた。叔母さんの家に向かう道中で、この世のものではないものの気配を感じてしまった。そういう時は気付かないふりをして無視。でも相手はだんだんエスカレートしてきて…。

    さくっと読めて読みやすいです。ただお化けものはビクビクしながら読んじゃいます。今のところそこまで怖い描写はないのでギリギリ読めます。ミス・カナのキャラが割と好き。表紙の目力鋭い表情が個性的でいいですね。

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    2012年08月28日
  • ペンギンがっしょうだん

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    まさか新作が出ていようとはな!
    どこからともなく、ドーミーソーミードー!エンヤラドッコイ!とうたが聞こえてきます。そう、今回はペンギン合唱団です。サバンナの動物たちを巻き込んで、ペンギンたちは歌います。

    高畠純さんの絵がめっちゃ好きみたい。他の作品でも目を引くもんなー。
    斉藤洋さんとのタッグは最強だと思う。

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    2012年06月09日
  • ペンギンたくはいびん

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    降りしきる雪の中、空からやってくるのはペンギンたくはいびん!赤い飛行船に赤い帽子。ハリネズミもオオカミもヒグマも、ペンギンたくはいびんって何?何を宅配するつもりだろうと後をついていきます。
    最後はほっこりあたたかい気持ちになれます。季節ものですねー。

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    2012年05月29日
  • ペンギンパトロールたい

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    今回は、夜の見廻りパトロール隊。カンガルーのお母さんにぶつかって、ハリモグラを踏んづけて、コアラの親子を叩き起こす、なんともはた迷惑なペンギン達。いかなる状況でも落ち着き払ったその表情がなんとも言えません。

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    2012年05月22日
  • ペンギンかんそくたい

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    潜水カヌー、横からオールがいっぱいつきでています。たまらんなー。その一貫性にクスリと笑えます。
    潜水カヌーに乗ってきたくせに、観測は自分たちの足で海底をユラユラ歩きます。
    シリーズの中では一番情景的で、語り聞かせにも使えるかもーって思い読んでみました。「エンヤラ、ドッコイ!」って言うのが楽しい!

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    2012年05月19日
  • ペンギンたんていだん

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    50羽のペンギンたちが飛行船に乗って、エンヤラ、ドッコイと、砂漠探索にやってきました。
    ペンギンたちはマイペースに砂漠を横断、サソリにリクガメにラクダは探偵団ときいて、それぞれアレを調べにやってきたのではとあせります。
    斉藤さんの描く独特の間と言い回しがたまらなく好き。
    “ゴソリとでてきたサソリがギクリとして、ゴクリとつばをのみこんだのには、わけがあります。”たまらーん。

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    2012年03月31日
  • ルドルフ ともだち ひとりだち

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    ルドルフ2作目。3作目を先に読んでしまうという教養のないことをしましたが、とても楽しめました。
    強敵との和解、前作よりもノラねこらしくなってきたルドルフ、嬉しい再会と哀しい現実。転換期となる内容だったので、涙がちょちょぎれました。
    帰る場所、心配して待っててくれる人(ねこ)がいてよかったね、ルドルフ。

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    2012年03月31日
  • 白狐魔記3 洛中の火

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    蒙古を撃退した2巻から51年後の室町時代初期。幕府と朝廷の戦いが激しくなる。戦いの世は願わねど、戦いの世を終わらせるためにはさらに激しく戦わねばならぬ・・と争いを悲しむ武将楠木正成とその家来十蔵とであう。白孤魔自身も、体憑依、感憑依、魂憑依の技を磨く。

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    2012年03月18日
  • 白狐魔記2 蒙古の波

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    人間に化身する狐・白孤魔丸の第2弾。源平より85年後、白駒山の洞窟で長い眠りから覚めた白孤魔丸が、頼朝の開いた鎌倉幕府を見に行く。執権北条時宗の治める鎌倉、佐渡に流罪となる日蓮と出会った後、京へと旅を続ける。腹違いのため弟・時宗から陥れられる北条時輔と、その家来市谷小平太に出会い人間を好きになる。戦いの末、命をおとした小平太に絵を託され、西国への旅にでるが、訪ねた九州で蒙古の襲来にあう。
    うん、面白い!!

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    2012年03月05日
  • ルドルフといくねこ くるねこ

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    先にこっちを読んでしまった。一作目に比べると、ルドルフに教養が身についていることが分かる。話し方も落ち着いてる。
    ルドブン、ブーブン、いちいちにやっとしてしまう表現が好きだー。
    のらねこの世界にも、友情があったり駆け引きがあったりする。連なってる猫をみたらにやっとしてしまいそう。

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    2012年02月17日
  • アルフレートの時計台

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    その時計台にはいくつものうわさがあった。入リ口の扉から入る人はいても、そこから出る人を見ることはない。深夜三時にひとりでくると、池のペガサス像が翼をはばたかせる。時計台の先端に白フクロウがとまっているのを見た者は…時をこえた少年の日の友情を描いた幻想譚。

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    2011年12月12日
  • 遠く不思議な夏

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    ネタバレ

    昭和30年代を舞台にした、少しぞくっとする奇譚集。主人公の不思議な体験とともに、農家の繁栄と没落を描く。大人でも楽しめる内容だが、この世界に入り込み、主人公の成長とともに安堵できるのは子どものように思う。

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    2011年08月24日
  • アルフレートの時計台

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    小児科医のクラウスは生まれ故郷の病院に期限付きで赴任した。ある理由からこれまで故郷を避けてきたが、町を散策している内に懐かしさを感じ、生家を訪ねてみることにした。生家の近くには、いつも扉の開かない時計台があった。しかし、その日はその扉がほんの少し空いていて、中に入ったクラウスは意外なものと出会う…

    読んだあとに、自分自身の子どもの頃の想い出をセピア色の風景画で思い浮かべさてくれるような作品。華美さも、躍動も足さず、ノスタルジアで満たされた物語。素晴らしい読後感だなぁ。

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    2011年06月11日