斉藤洋のレビュー一覧
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漢字
フリガナ
文字の大きさ 小
長さ 長い(221ページ)
出版年 1996年
内容 仙人の元で人に化身する術を身につけたきつねが、源義経や佐藤忠信と関わりをもち、人の生き方に触れていく。
感想 徹底した「きつね目線」で、特に、食べるためではないのに人を殺す武士の人の生き方を、不可解に思ったり、批判したり、部分的に理解し始めたりするところが面白い。「武士は最低の部類の人間」と最初は考えるが、義経や忠信の人間的魅力に触れて、だんだんとわからなくなっていくきつね。善悪や正邪をはっきり決めず(決められず)考え続ける姿は、読者にも様々なことを思わせる。歴史が好きなら子どもでも読めるし、大人の読書にも -
Posted by ブクログ
黒薔薇病院の怪が1番ゾッとする話なのに、ほっこりです。他、
稲荷神社の祭り 拾ったお金を交番にもっていったら、稲荷神社のお祭りに行って、狐のお面を買ってきてくれるかわりに、あげるといわれ、そこのお祭りであった不思議体験
亀 不思議な男の子と代々巡り合うお話
相性
紙飛行機 紙飛行機が行き着いた先に見た幻の話
サイン 時を経ても変わらない姿の同じ人からサインを貰う話。
で、相性については、親が大嫌いな為、一度も会っていないお婆ちゃんに、塾の帰りにバスで会う不思議体験をしていた話なんですが、実の親でもないのに、パートナーの親の危篤に娘を連れるお父さんがが、逆に不思議でした・・。 -
Posted by ブクログ
自分が子どもの頃からの超有名作品だったが、いい歳になってようやく読むに至った。そして、絵本だと思っていたら、結構な長編で驚いた。
大人目線で言うと、良き大人による生き方指南だと感じた。酸いも甘いも経験してきた大人のイッパイアッテナが、迷子の飼い猫のルドルフに、東京の野良としての生き方だけでなく、在り方を語るのだが、なかなかに含蓄がある。この物語に子どもの頃に出会えた子は、きっと道を外さないだろうと思う。
ストーリーとしては迷子のルドルフ目線。自分の住まいが「3丁目」であることしか知らずに長距離トラックで東京まで来てしまったルドルフはどうなるのか。なかなかハラハラする展開。続編もあるらしい。