あらすじ
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九州島原でキリシタンが蜂起した。江戸幕府から鎮定の命を受けた諸藩の軍が結集する中、白狐魔丸も一人の忍びの行方を追って島原へと赴く。そこでは圧政に苦しむ百姓たちが救世主を求め、一人の若い男を熱狂的に崇めていた。その男の名は天草四郎。なんと白狐魔丸も知らない技を操る、術の使い手だった…。狐の目を通して人間の歴史の不条理を見据えようとする意欲作。作者のライフワークともいえる骨太の大河ファンタジー。
感情タグBEST3
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白狐魔丸が仙人様に弟子入りをするところから始まったこのシリーズ。本巻ではとうとう白狐魔丸に弟子ができて、なんだか感慨深い気持ち。
最初は面倒臭そうにあしらっていた煙之丞のことも、なんだかんだ最後まで気にかけていたのが真面目な白狐魔丸らしい。
これまで常に飄々と余裕な姿しか見せていなかった雅姫が、板倉重昌の優しい嘘により自分のいないところで殿に死なれてしまい、激しく動揺するシーンが印象的だった。
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話が通じない人に何を言っても分からない、間違いを指摘しないなど会話術や接し方も学べる本なのだとここまで読んで理解するが当初から一貫して人に対する態度は変わっていない白狐魔丸。
最終巻に近づくにつれて白狐魔丸が人間の何を学んだか、どうなるのか知りたいがまだ終わって欲しくない。歴史書というより人の本質やその他大勢の1人を物語にしているので客観的に重要人物をみることができる。
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しらこまに弟子ができたり、仙人がてんじくから帰ってきたり、ドキドキすることが多いお話だった。
天草四郎は、自分はキリシタンの神の子だと言っていて、水の上を歩くという、しらこまには使えない術を使える。でも、自分のことを信じすぎていたのかな。結局死んでしまった。
みんな、死んじゃったら天国とか極楽に行けるって似たようなことを思ってるけど、それぞれの言い分があって、ちがうことを考えたり信じたりして、戦っている。さびしいな。(小5)
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ついに・・・ついに全巻読んだぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
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白駒山の仙人のもとで修業し、不老不死と人間に化けることができるようになった狐の白狐魔丸。
そんな白狐魔丸のもとへ、南蛮堂煙之丞となのる人間が弟子にしてくれとやってきた。断っても立ち去らない。仙人から教えるように言われしばらく修業させつつ共に京へと向かったが、用ができ、九州へむかうという。気になった白狐魔丸は、調べてみると、島原でキリシタンに不穏な動きがある。
今回は〈神の子〉だ自らいう天草四郎時貞が絡む物語。
今までに読んでいたこの天草四郎のイメージと違いますね。面白いです。
白狐魔丸は武士がすきではない。人を殺そうとす者同士が戦うのはほうっおく、しかし大多数はそうではない。その戦いをやめさせたい。城にもぐりこんで逃げたいものは逃げる手助けをしたり。
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白狐魔丸がどんどん意志を持って行動し始めました。
それにともないどんどん力が強くなってくる。
それでも仙人や、雅姫にでさえかなわないから、それがいい。
特に仙人のような、絶対の存在というものがいい。でもそれは宗教とは違う。今まで人と人との殺し合いについて考えてきた白狐魔丸が、宗教ってなんか変なものだと思いだす。
雅姫の恋が素敵。
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主人公の白狐魔丸の成長とともに、関連する人物も増えてきた。特に、久しぶりに仙人が登場するのが嬉しかった。あいかわらず、思うところがありそうで、思いつきでしかない飄々とした言動の仙人。戦が嫌いと言いながら、ついつい戦場に近づいてしまう白狐魔丸。徳川の時代になって平和になったはずでも、武士の世はやっぱり物騒なのだった。
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仙人さまひょこりお帰りに!
人間の弟子!
狐まるだしは相変わらずですが割りと悟っているので傍観の立ち位置ですね。
雅姫…女の姿で、武士っ!?宝塚ばりの美しさってことでいーですか。
今回は雅姫の本格的な復讐で、若干弱いものいじめ感あり天草四郎が哀れになってしまいますが、確かにそうだよな…と。日本史には疎いもので天草四郎って良いイメージなものとしか思ってなかったので。妄信は許さずってゆースタンスが一本筋が通ってます。
しかし雅姫は、キリスト教の知識をどこで手にいれたのでしょうか。まさか仙人さまからとか?
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5巻になる本書はシリーズの中では長い方で、天草の乱を中心に比較的短い期間の出来事をほとんど時間を飛ばさないでじっくりと描いています。シリーズの中でもこの巻は超能力バトル的描写が多めです。これまでの巻では超能力者がほとんど歴史の傍観者に留まっていたのに対し、ここでは歴史の流れ自体に関わっていることもあって、超能力ものとして楽しいです。特に前半の超能力の修行のシーンが、私はなんだか好きでした。またフィクションとはいえ、日本史を習うときにはごく簡単に通り過ぎてしまう天草の乱が細かく描写され、実情とはかけ離れているかもしれないにしても想像をすることができたのも嬉しく思いました。時貞の未熟で不遜な性格には納得感を感じました一方で、彼の動機、狙い、周辺の人間との関係などもう少し描写して欲しかったように思いました。このシリーズではすべてのシーンが白狐魔丸の一人称描写なので、描写しきれない部分だったのかなと思います。特に泣かされたり笑わされたり、はらはらさせられるようなところはありませんでしたが、息子も普通に楽しんだようです。
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白狐魔丸の魔物としての成長を感じるお話でした。
弟子が出来たり、久しぶりに師が帰って来たり。
雅姫はいつも可哀想ですね。彼女のことを思うと切なくなります。
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宗教家を送り込むのはその国を支配するため、といったかなりうがった?というか本質的な考察も書かれていて、ただの子供だましの歴史ものではないという感じ。とはいえファンタジーですが。
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シリーズ5巻の「天草の霧」は、文字通り天草四郎が登場します。
彼は、キリシタン一揆の大将として不思議な力の持ち主という設定です。
物語の最初は、南蛮堂という名のタバコ売りの人間が、白駒山にやってきて白狐魔丸に弟子入りします。その弟子が旅に出るというので、白狐魔丸も同行しますが、途中から南蛮堂は「用事ができた」と言って西へ向かいます。
このシリーズ1作目の源平は、笑いの要素多く子どもでも十分楽しめたのですが、人間と戦がテーマのような内容が作を重ねるにしたがってやや重たく感じられるかもしれません。しかし、大人にとっては読み応えがあり、このシリーズにますます魅かれていきます。