斉藤洋のレビュー一覧
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「翔の四季」シリーズ 春
翔の耳に遅れて届くようになった音によって、同級生の会話を詳細に聞き取れてしまう。
知里が「トイレの花子さん」のふりをして同級生をおどかしたということから、自分のかわった「力」を言い、杏も怒りを感じた相手に危害を加えてしまう特殊な能力を気にしている。
涼も霊が視えることから近隣でも噂のある首なし女とみんなといっしょに立ち向かう。
「見えるもの」「見えないもの」について考えていた翔も見えたものだけで判断するのではなく、見えないもののなかにも大切なものがあり、いつでも見れる思い出もあることことがわかったのではと思う。
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「翔の四季」シリーズ 秋
もの思う少年・翔をとりまく1年間〜夏を読んでから少し間が空いてしまったが、読みだしてから翔の家族や涼のことを思いだした。
今回は、翔がスポーツカーを見たあとで、その音が何十秒かずれて聞こえることに気がつく。
近所で起きた不審火は、カラスが線香を咥えて飛んでいたことに関係するのか…
学校内での同級生が持ってきたレアカードの盗難事件は、友だちの涼が犯人を見つけるが…
前作は、「見えていないこと」にきづいた翔だったが、今回は「きこえていないこと」に思いがむく。
小学生にしては、涼の考え方が大人で盗難犯を公にすることもなくおさめたことは、正しいこととは何かを考えさせられたように思う。
少し納得いかなかったのでは…と思う翔も父親の話を聞いて分かったのだろう。
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中学受験を控えた翔が、ふとしたことから高宮さんと飼い犬トラウムと出会い、夏休みの塾に行く前に週に二回の散歩を頼まれる。
同じマンションに住む芸能人と知り合ったり、人には見えないものが見えると言う同級生との会話など日常の何気ないやりとりのなかで、それぞれのおもいを感じている。
見えると言う同級生のことも嘘や誤魔化しだと非難することもなく、困っている芸能人のことも何とかしようと頑張る翔。
この夏は、高宮さんとトラウムとの出会いと別れを一度に経験したけれど、後悔よりも良い思い出になったのではないだろうか。
哀しい夏というよりも一生忘れられない夏になったことだろう。
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ネタバレ実家の本棚を漁っていたら、小学3〜5年辺りで買ったらしい本が数冊あったので、懐かしくて読み直した。なるほど。ロングセラーになるだけのことはある。設定も面白いし、イッパイアッテナの言葉の節々に、「子どもにも大人にも、大切なこと」が散りばめられている。読み書きが出来るからって、出来ない人を馬鹿にしちゃいけない、とか。イッパイアッテナは賢いだけじゃない。情に溢れていて、時には無茶な行動も起こしてしまう。そして痛い目に遭う。それでもルドルフへの気遣いは忘れない。そんなイッパイアッテナを知り、クライマックスの猫の忠臣蔵へと続く。どんな物語だったか、すっかり忘れていたので、終始新鮮な気持ちで読んだ。もしかしたら、小学生だった私はこの本を「積読」したのかも。それにしても、最終章は、痺れたなぁ。
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題名は知っていても、思い返せば読んだことがなかったと気づき手に取った。
ある日逃げ込んだトラックで知らない町へと来てしまった飼い猫のルドルフ。
外で生きていく術も持たない彼が出会い、全てを教わったのは野良猫のイッパイアッテナだった。
言わずと知れた児童書の名作なだけあって、ストーリーのおもしろさや、キャラクターの愛らしさはさすが!
イッパイアッテナは乱暴なところはあるけれどそれにも理由があるし、彼には彼の美学がちゃんとあるのがかっこいい。
彼の美学を受け継いだルドルフもまた、勇気のある素敵な猫へと成長し、きっとこれからも彼の冒険は続いていくんだろう。
続編も読みたいな。 -
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ネタバレルドルフシリーズの2巻目。前巻に比べて、なんとなく寂しさというか切なさを感じる。イッパイアッテナや他の猫達と暮らしていくうちに、知恵を身につけていくルドルフ。イッパイアッテナが街から離れなかったり、昔の飼い主の思い出を語るのを聞いて、イッパイアッテナが昔の飼い主を待っているのではないかと悟る。悟れるようになったのはルドルフが成長したということだろう。イッパイアッテナは言葉を覚えてはいるが、無闇に使わずに使う時と場所を考えたりしている。それだけイッパイアッテナは思慮深いということだ。元の飼い主が成功して戻ってきて、イッパイアッテナは元の家で暮らし始めるが、ルドルフは馴染めずに神社に戻ってきた。ルドルフの中に岐阜やリエちゃんのことがあるのに気づいたのもイッパイアッテナだった。その後、ルドルフは岐阜へと戻ると、リエちゃんはルドルフの弟にあたる猫を飼っていて、そこにはルドルフの居場所はもうなかった。ルドルフは東京に戻ってきたが、ここからルドルフの本当の人生が始まるのだと思う。心も体も岐阜から自立して、これからルドルフはどう生きていくのだろう。
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ネタバレ斉藤洋の傑作。ルドルフは夏目漱石の猫「吾輩」と同じぐらい日本で有名な猫だと思う。岐阜からトラックに乗って東京の江戸川区までたどり着いたルドルフ。右も左もわからない状態で、家猫から野良猫として生きていくために、イッパイアッテナから様々な事を教わる。小さい頃、ルドルフがイッパイアッテナから文字の読み書きを教わるシーンを読んで、猫が本当に読み書きできるのではないかと真剣に思った。夏目漱石の「吾輩は猫である」の吾輩が人間をよく観察しているのに対して、ルドルフは動物社会と人間社会を交互に見ている。イッパイアッテナは給食のメニューを読んで食べ物をもらいに行ったり、地図を読んだりしている。ルドルフも文字が読めるようになった事で岐阜へ帰る手段も見つけられるようになった。最後の最後で、ルドルフは岐阜へ帰らなかった。帰れる日は?