【感想・ネタバレ】かげろうのむこうで 翔の四季 夏のレビュー

あらすじ

小学生の翔は、ふとしたことから
高宮さんと、その飼い犬トラウムと出会い、
週に2回の散歩を頼まれるようになる。

おばけの見える友達、仲がいい父と母、
同じマンションに住む芸能人とのやりとりのなかで
少年は、見えること、見えないことに思いをめぐらせる。

「じつは、たのみがあるんだ。もちろん、さっきのパンとは関係ないから、だめなら、だめだといってほしい。週に二回、朝、三十分、トラウムに散歩をさせてほしいんだ。もちろん、お礼はする。」
じつをいうと、ぼくはトラウムみたいな犬がうちにいたらいいと思っていたくらいだった。週に二回なら、いや、一日おきでも、やれると思った。朝なら、毎日だってできる。
「何時からですか?」
(本文より)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

『ルドルフとイッパイアッテナ』の斎藤洋さんの著書。
都合の良い話や、たいしてドキドキしない事件など、盛り上がりに欠ける印象が後半まで続いていましたが、ラストで全てが伏線だったことがわかり感心しました。
帯の「見えること、見えないこと そのはざまでもの思う少年の日々」という一文に、目に見えるものが全てではないというテーマを期待しましたが、まさかの心霊が見える友達が出てきて、見えるってそっち?と少し期待はずれ。
でもそれも含めて、最後に色んなことがつながる楽しさがあります。
ミステリーとまではいかないけど、児童書としては子どもにはよいかも。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

中学受験を控えた翔が、ふとしたことから高宮さんと飼い犬トラウムと出会い、夏休みの塾に行く前に週に二回の散歩を頼まれる。

同じマンションに住む芸能人と知り合ったり、人には見えないものが見えると言う同級生との会話など日常の何気ないやりとりのなかで、それぞれのおもいを感じている。

見えると言う同級生のことも嘘や誤魔化しだと非難することもなく、困っている芸能人のことも何とかしようと頑張る翔。

この夏は、高宮さんとトラウムとの出会いと別れを一度に経験したけれど、後悔よりも良い思い出になったのではないだろうか。
哀しい夏というよりも一生忘れられない夏になったことだろう。



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2024年09月01日

Posted by ブクログ

斉藤センセイのシリーズもの、小学4年生の翔くんのお話し。テンポよく読める作風はセンセイならでは。「四季」とあるので、夏以降の続刊が楽しみです。

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2022年11月04日

Posted by ブクログ

小学生の翔は高宮さんというおじさんと犬のトラウムと知り合いになり、夏休みの間、トラウムの散歩を頼まれる。
大人同士の付き合い方を学んだり、見えないものが見える友達の気持ちに寄り添ったり、同じマンションに住む芸能人とちょっとした友達になって色々なことに出くわしたりと目まぐるしい。
いろんなことに遭遇しながら素直に成長していく姿が爽やかだ。
周りの大人の関わり方が大事だなあ、と思った。

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2022年10月06日

Posted by ブクログ

ルドルフとイッパイアッテナの作者。翔は近所のおじさん「高宮さん」から夏休みの間、シェパードのトラウムの散歩を頼まれる。幽霊の見える友達や、トラウムの不思議な感性、高宮さんの秘密、ファンタジーではないが、こんな事あったらいいな、あるかもしれないと思う。終わり方がとても良い、ほろっとさせる。

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2021年12月20日

Posted by ブクログ

中学受験を控えた夏休み、翔は顔見知りになった高宮さんから飼い犬のトラウムの散歩を頼まれる。たまたま翔の父親も高宮さんと会ったことがあり、夏休みの間、週2回塾に行く前に散歩することになった。トラウムは、警察犬の訓練を受けたこともあるシェパードで、人間の言うことはだいたい理解でき、むやみに走ったり吠えたりすることもない。翔の周囲に暮らす人たちとのふれあいの中で、目に見えるものと見えないものについて様々に考えさせられる夏休みとなる。

霊が見える友達や、不法侵入者やコンビニ強盗などと書くと、ドラマチックでドタバタしたお話かと思われそうだが、淡々語られる翔の夏休みが印象的で良かった。

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2022年03月28日

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