昭和30年代、東京のはずれのK町。
わたしが回想する、就学前から小学生(低学年くらいまで)時代の、ちょっと不思議な連作短編。
両親をはじめ、隣のK荘(アパート)のいつもお小遣いをくれるおばちゃん、お父さんの下っ端野良部下(?)のサブロウさん、時々預けられたベティーさん、銭湯で潜水艦の乗組員ごっごをした普段は堅い顔したおじさん、知らず知らずのうちに わたしがつないだ、モデルガンの店主と近所のカズちゃんの恋。・・・
戦後日本の、なんだか陰影礼賛な建物がならぶ、東京とはいえまだまだ田舎の町の
奇妙な、でも、ありそうな物語。