【感想・ネタバレ】遠く不思議な夏のレビュー

あらすじ

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

少年時代、毎年、夏休みを過ごした母の郷里。その、なんでもないはずの田舎暮らしの中で、私は現実とも幻ともつかない奇妙なできごとに幾つも出会う――。お地蔵様のそばに釣り竿と桶を置いておくと、翌朝、桶の中に魚が入っているという噂を試す「錦鯉とお地蔵様」、人ごみの中、私だけに見える白い獣が現れる「本家のトヨエース」、夜祭の幻想的な光景を描く「にとこ踊り」など、ノスタルジー漂う昭和30年代を舞台に、村の人々の複雑な人間模様と、少年の成長を織り交ぜながら綴った奇譚集。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

斉藤センセイの思い出をベースに書かれた、遠い夏の日のお話し。登場人物の一人「きっつぁん」なる人が時折見せる不思議な雰囲気に、思わず背筋の寒さを覚えます。個人的には「新盆の夜」が一番のお気に入りです。

0
2021年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和30年代を舞台にした、少しぞくっとする奇譚集。主人公の不思議な体験とともに、農家の繁栄と没落を描く。大人でも楽しめる内容だが、この世界に入り込み、主人公の成長とともに安堵できるのは子どものように思う。

0
2011年08月24日

Posted by ブクログ

子供の頃の夏のできごと。
懐かしさ、切なさ、ほろ苦さ、そしてちょっぴりのホラー。

主人公が過去を振り返る形で語られていく、母親の実家で過ごす夏に起こった出来事の数々。
すごく怖い訳ではなく、どちらかと言うと不思議なお話が多い。
淡々とした語り口調なのが、少し不気味な空気感をより引き立ててくれる。

読んでいると、蝉の声や夏草の香り、生ぬるい風や降り注ぐ日差し、田舎の夏の空気を感じられてどこか懐かしい感じもした。
子どもにしか感じられない、子どもにしか体験できないことってあるよね。

0
2020年09月09日

Posted by ブクログ

斉藤少年の幼少期の不思議な体験。読み進めて行くうちに、ウンウンと頷くこともあり、田舎の大きなお家ならこれ、こんなことあるよねー と。
幼少期には大人には見えない、感じないものが、、
このリアル感は夏にはぴったり。
大人が読んでも面白い。

0
2018年08月07日

Posted by ブクログ

小さいときに毎年のように行っていたおばあちゃんちのことを思い出した。不思議な話は少しどきっとしたし、夏独特の、あの不思議で懐かしい感覚がしました。

0
2014年08月23日

Posted by ブクログ

田舎の風景や、大きな家の不思議な感じや、親戚づきあいや、子どもの頃の感じ方や、とても懐かしい雰囲気に満ちた作品。主人公のぼくにはいつも人には見えないものが見える。しかしそれらを全部まるごと知っていてくれるきっちゃん(名前がうろ覚えになってしまった・・)さんの存在がぼくに、そして読者に安心感を与えてくれる、うまい仕掛けになっているようだ。一番不思議なのはこの人かも。

0
2011年10月04日

Posted by ブクログ

田舎のおじいさん・おばあさんが孫に語る自身の不思議な体験談を物語にしたかのような本。

怪談では無い、田舎という限られた空間の中で、そこに住む人々が信じるもの、都会にはない豊かな自然とそこの人々との関係から生まれたような現象。現象というと無機質に感じられるかもしれませんが、普段は目に見えないし感じられないのだけれど、確かに存在していて、ふとした瞬間に現れ出でる。この物語の形式が、大人になった自分が子どもの頃のことを思い出して書く、というものだからなのかもしれませんが、少し距離を取りつつその不思議さを観察するかのような視点で、あまり感情的でないからこそ、かえって「あれは何だったのだろう」という謎めいた印象が深まり、なおかつその謎を追求しないことで読者の想像力を深まらせ物語に引き込んでいきます。田舎の閉鎖性と慣習的なところがまた、その不思議さを深くしているようにも感じます。ただ、この機微がターゲットとしている子どもたちに伝わるかどうかは…読ませてみないとわからないかな。

0
2011年09月30日

Posted by ブクログ

母の郷里ですごした、少年時代の夏休み。そのなんでもない田舎ぐらしの中でぼくは幻とも現実ともつかない不思議なできごとに出会う。昭和三十年代を舞台につづる12の奇譚。

0
2017年05月28日

Posted by ブクログ

子どものころ毎年夏に行ったは母親実家がある田舎の思い出。
ちょっと不思議な体験を忘れないうちに書き留めたという設定。
時代は昭和30年代から40年代。
座敷わらしのような、不思議なものが見える少年。

0
2016年11月22日

「児童書」ランキング