山田美明のレビュー一覧
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【ありえない138億年史】 ウォルター・アルバレス 著
これは面白いです。知的好奇心を十分に満足させてくれる本。宇宙誕生から現在の人類の繁栄に至る138億年を一気に書き切っています(訳文も読みやすい)。個々の歴史事象ではなく、「ビッグヒストリー」と言うそうですが、こうして読むと「ビッグヒストリーの果てに生まれた人間世界が、きわめて少ない可能性の上に成り立っていること」がよく理解できます(長い時間における偶然の積み重ねで現在の人類が生まれた)。
原題は「A Most Improbable Journey」で、「Improbable(ありえない)」は含まれているのですが、タイトルから受ける -
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ネタバレ地政学ストラテジストの著者は、自身の専門である地政学と人口統計学の研究から、1945年以来の自由貿易の恩恵で繁栄してきた世界は終わりを告げ、ブロック経済に分かれた世界移行するだろうと予想している。折しもトランプによる相互関税で世界が混乱している昨今を予言していたかのようだ。
世界に先駆けて変化に対処せざるを得なかった国の例として、ロシアと並び日本が挙げられている。バブル崩壊後の企業が製造を他国へ移転し、現地の市場で販売するモデルを採ることで日本は「多少優雅に高齢化できるようになった」とする。
日本をはじめ、欧州、アジア、中東、BRICSのいずれの国々でも予想される未来は暗く、特に中国は膨れ上が -
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自由の騎士アメリカもマルキシズムに汚染されていた。BLMは映像をみても黒人による暴動、白人に対する暴行、虐待、虐殺であることは明白なのに、日本のメディアのみならず本国でも「抗議行動」だと強弁。「そんなに腫れ物に触るような対応しかできないのか。黒人差別問題は根が深いんだなあ」と思っていたが、然にあらず。アメリカの教育、メディア、政府が赤に汚染されていたのだ。日本と同じじゃないか! 暗澹たる気持ちになるが、アメリカには共和党という保守・自由主義の政党がある。しかも中川八洋名誉教授によると保守主義者(知性抜群の)が千名単位で存在するとのこと。いつの日か現状を打破してくれると信じている。翻って日本。保
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本書『mRNAワクチンの衝撃: コロナ制圧と医療の未来』は コロナワクチンを開発した会社の1つであるドイツのビオンテックを取り上げたノンフィクションだ。 日本では同じようにmRNAを用いたワクチン開発会社であるモデルナはよく知られているが、ビオンテックについてはあまり知られていないかもしれない。本書にも詳しく買いてあるが、それほど規模が大きくなかったビオンテックはワクチン配布にあたってはファイザーと提携しており、日本では”ファイザー”ワクチンと呼ばれていたからだ。
生物を真面目に勉強した人をのぞいて、コロナワクチンが広く利用されるようになるまではRNAという単語を知っている人はほとんどいなか -
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メディアやIT企業が、極端で、非対称的な取り扱いを求める「マイノリティ」の主張を増幅させる背景には、今の自分達の「不当に恵まれた境遇」を、ノイジーな「マイノリティ」の攻撃、修正要望から、守り、彼らから看過してもらう通行手形を獲得するため、というところもあるのか、と気づいた。
結論としては、「仲間だけでなく、表面上の敵にも寛大さを示すことが、この狂気から抜け出すための最初の一歩になる。」と示されている。
極めて穏当だと思う。
また、ありとあらゆる討論と議論から、特定の属性に関する要素を取り除き、ますます高まる特定の属性へのこだわりを追い払い、特定の属性にとらわれない方向へ進むべき、ということ -
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第一章 ゲイ
第二章 女性
第三章 人種
第四章 トランスジェンダー
各章のタイトルを見ただけでもクラクラするほど。
世の中この問題が溢れている。
各章、それぞれに思うところはあるが、カナダ・ナショナルポストの書評がひとまとめにしてくれている。
「疑念の種を撒き散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の95%がそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。」
まさにこの通りで、反骨精神はあっても良いと思うが、これとは違う何かであるように思えて仕方がなかった。でも、この本を読んで合点が入った。
英国のフェミニズム作家が、「男はクズ」と言っていたのに、男である貴方の父親 -
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Posted by ブクログ
【はじめに】
2019年末に中国で発生したコロナウィルスは瞬く間に世界中に拡散し、多くの命を奪い、社会的・経済的損失を拡大させた。コロナワクチンは、その影響の際限のない拡大を今ある程度までに抑えることに大きく貢献することとなった。本書は、このコロナワクチンが驚くべき速度で開発された成功ストーリーについて書かれている。
著者のジョー・ミラーは、ファイザー製ワクチン開発の主役となったビオンテック社を中心に多くの関係者にインタビューを行った。創業者のウールとエズレム夫妻が本書の主役だが、ビオンテックのその他の数多くの社員や投資家、ファイザーの重役・社員も実名で登場し、人間ドラマも含めて開発物語が紡 -