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Posted by ブクログ
メディアやIT企業が、極端で、非対称的な取り扱いを求める「マイノリティ」の主張を増幅させる背景には、今の自分達の「不当に恵まれた境遇」を、ノイジーな「マイノリティ」の攻撃、修正要望から、守り、彼らから看過してもらう通行手形を獲得するため、というところもあるのか、と気づいた。
結論としては、「仲間だけでなく、表面上の敵にも寛大さを示すことが、この狂気から抜け出すための最初の一歩になる。」と示されている。
極めて穏当だと思う。
また、ありとあらゆる討論と議論から、特定の属性に関する要素を取り除き、ますます高まる特定の属性へのこだわりを追い払い、特定の属性にとらわれない方向へ進むべき、ということもそのとおりだと思う。
いずれにせよ。
ある対象に向けた主張を、逆向きに適用したときに、違和感のある主張には気をつけるべき。
ということを、改めて感じた。
そして、そうした考えは、私一人の奇矯なものではない、と実感できたことは、収穫だった。
Posted by ブクログ
第一章 ゲイ
第二章 女性
第三章 人種
第四章 トランスジェンダー
各章のタイトルを見ただけでもクラクラするほど。
世の中この問題が溢れている。
各章、それぞれに思うところはあるが、カナダ・ナショナルポストの書評がひとまとめにしてくれている。
「疑念の種を撒き散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の95%がそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。」
まさにこの通りで、反骨精神はあっても良いと思うが、これとは違う何かであるように思えて仕方がなかった。でも、この本を読んで合点が入った。
英国のフェミニズム作家が、「男はクズ」と言っていたのに、男である貴方の父親はどうなのかと聞かれたら逆ギレしたというエピソードは笑えた。
Posted by ブクログ
ジェンダー、人種、LGBTについて、私たちが直面している問題はより複雑になっている。行き過ぎた多様性のせいで、もはや大衆は狂っているとしか言いようがない。
男か女かは、現代医学では誕生とともにほぼ確実な診断がなされる。
それなのに、ジェンダーは自分の意思でいかようにでも変えられる、未成年者でも親の同意なしに性転換手術を受けられる、というのが現代の先進的な考え方と捉えられている。
狂っているとしか言いようがない。
アメリカで起きている黒人の逆差別問題ももはや狂気である。有色人種に対する発言はもはやタブーであり、どんな内容であろうと公に発言した人は社会的に抹殺される。「人種にとらわれない世界を」というのがこれまでの目標だったが、現代では逆に人種にとらわれすぎている。
今後欧米では、白人の男性というだけで、肩身の狭い思いをして生きていかなければならない。
多様性というなら、トランスジェンダー政策、移民政策に反対する意見も多様性と捉えて、幅広く色んな意見を取り入れるのが本物の多様性であると著者は説く。本当にその通りである。
また、政治的関心をもちつつも政治運動には一切参加するなというのが著者の意見である。確かにこれまでは様々な政治運動のおかけで、これほどまでに格差も差別もほぼない豊かな社会になることができた。しかし、今後の政治運動については目標が達成されることはほぼないと著者は言い切る。
そんなことに時間と労力を費やして、たった一回しかない自分の人生を無駄にするのはバカげている。人生にはもっと意味のある活動は山程ある。
Posted by ブクログ
ゲイ、女性、人種、トランスジェンダー。
「少数者」が「既得権多数権力」から権利を取り返す運動。
のはずが、何で今の世の中のような「狂気」に至ったのか。
いやもう、今日本でもネットを中心に起きている事象がピッタリハマる。つか、向こうはもっと過激。
改めて思うのは、日本にはなかったようなクソみたいな「差別」が向こうには実際にあって、それを人の努力で克服しようとしてきた事実。で、そいつらが日本にない「問題」を見つけてわざわざ掘り起こして自分と同じレベルに下げようとしてる現状。
乗ってる日本人。
というか、日本を壊したい人たち。
そもそもが、ウーマンリブ運動がうまく行った成功体験があるようだ。本当に問題が解決に近づいてくると、なぜか問題はさらに大きくなったとほえる。最初は平等が目的だったのが、平等に近づくとなぜか特権をよこせと言い出す。敵対するものとの対立を設置して、破壊しようとする。
ゴールに近づいた列車が、なぜかブレーキを踏まずアクセルを振り切って事故を起こすような。
本当に困っている当事者もいようが、それに乗って伝統と社会を破壊しようとする奴もいる。自我の拡大と承認欲求と無敵の正義を手に入れて、異教徒は存在すべきではないという、まあ、宗教への依存と変わりない。境界知性が新鮮な視点を与えられてめんでも。それが怖い。
問題は、ネット社会では許しも忘却もなく、いつまでも誰かが煽り炎上させる。
お題目は綺麗なだけに、ポピュリスト的な正当な問題提起が間違った結論を導く結果にもなっている。
それについて、過去についても土下座して謝るべきという、どこかの国の人たちが泣いて喜びそうな世界。
その底にあるのは、ポストマルクス主義にもあるという。
分断を煽り、「階級」間の闘争を煽り、既存の社会を破壊する。
ま、ただ、それぞれのマイノリティの主張の根拠、価値観が異なりすぎていて、そこに「人権」がないのは明らかで、お互いに潰しあうのではないかと思うが、それまで公の秩序善良なる風俗が維持できているかが心配。
読みやすい。
Posted by ブクログ
昨今のLGBTや性志向の多様性といった権利主張者に批判者への攻撃性を感じる人は、読むと日本以上にひどい米英の状況がわかるだろう。読みながら現代社会に焦燥感を感じた。
ゲイ、女性、人種、トランスジェンダーの4章と結論。
人種からはがぜん面白い。社会からの圧迫感(敵認定した対象への大衆の狂気)が怖いほど。
権利を主張する人々が異論を許さず批判者を吊るし上げるさまは暴力的で、紹介される事例は数多い。
読み終えて、この社会の混乱・分断を解決する方法を著者も見いだせていないのがもどかしい。このような狂気じみた他者攻撃をする人々は社会の少数派であるはずであるが、社会・世間がその声に圧倒されるのはなぜか。その辺に解決の糸口があればいいのだが。
273。ソーシャルメディアのメカニズムでは、楽天的な人よりも憤慨している人に報酬を与える。誰よりも憤慨していると公言する人が、誰よりも注目を浴びる。大して気にしていない人の意見は無視される。
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