スティグリッツ 資本主義と自由

スティグリッツ 資本主義と自由

ビジネス・実用
3,080円 (税込)

15pt

★Amazonベストビジネスブック2024に選出!
★ノーベル賞経済学者が描くこれからの経済社会に関するビッグピクチャー

「オオカミにとっての自由は、
往々にしてヒツジにとっての死を意味する 」

トランプ後の世界はどこへ向かうのか?
傲慢な超富裕層による搾取をどう食い止めるのか?
公正で自由な優れた社会を推進するのはどのような経済なのか?

The Road to Freedom: Economics and the Good Society
待望の邦訳!

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スティグリッツ 資本主義と自由 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読み応えがありました。大筋で著者の考え方に同意出来ますし、自分も含めて新自由主義の幻想に踊らさせていることがよく理解出来ました。本書を機会に著者がノーベル経済学賞受賞者であること、宇沢弘文の愛弟子であったことを知りました。経済的格差拡大と社会の分断が進む殺伐な世界がこれ以上広がることを阻止したいと願う人には読んでもらいたい本です。

    0
    2026年06月21日

    Posted by ブクログ

    名著です。新自由主義をひたすら否定し続ける内容ですが、分厚い経済書らしからぬ読み易さで一気読みでした。
    「自由」とは何かと改めて色々と考えさせられますね。誰かが自由になると、誰かの自由が損なわれる今のシステムを変えるべきというのはその通りかと思います。
    なお、本書のタイトルは新自由主義を扇動したフリードマンの書籍と同名ですが、スティグリッツは本書内でフリードマンの事をずっと非難しているので、そこは訳者の当て付けというか皮肉が面白いなと感じました。

    0
    2026年04月23日

    Posted by ブクログ

    アメリカ国内のことを中心に、新自由主義には欠陥があるので、規制や規範による統制が必要ということを主張している。例示も詳細でありただただ納得させられるが、市場主義の弊害だけに目が向いた論調なので、統制を導入した場合の弊害の方も同列で紹介した上で説明されるとより説得的かなと思った。日本人からすると、そこまで市場が完全ですよと主張される機会は少ない気がするし、よりバランスが取れているのではないかと思う。

    0
    2026年02月07日

    Posted by ブクログ

    効率的競争という幻想への盲従から生じた新自由主義の失敗・結果を痛烈に批判。
    よりよい自由、民主主義の活力ある社会を築くためにどうすべきかをビッグピクチャーとして示す。

    冒頭にある『オオカミにとっての自由は、往々にしてヒツジにとっての死を意味する』(オックスフォード大学 哲学者アイザイア・バーリン)は、フリードマンの少数の自由のための多数を犠牲にする新自由主義による不平等、利己主義や不正などの失敗を批判するツールであるとともに、結果としての現代の巨大企業による独占寡占や、分断や格差が生じている状況も批判。

    あるべき自由としては、社会正義が成り立つ進歩的資本主義を推奨。資本主義と銘打ちつつも、『資本』の概念は広く物的、金融、人的、知的、組織、社会、自然なども含み、それをベースとして民間企業や政府の共同行動によりバランスをとり、政治的な自由も担保しうるという論調。

    民主主義社会を維持するために、資本家の利益により社会・経済・政治システムが歪められないように、過剰な格差や政治、メディアにおける金銭の力を制限するとともに民主的価値観を育むほかない。

    バランスの取れた見方ができるようになることが、公正な社会への第一歩。

    内容は興味深いが割と長い。途中少し眠くなってしまった…

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    2025年08月06日

    Posted by ブクログ

    市場任せの資本主義には限界があるため、政府の介入が必要であることや民主主義を取り戻す重要性を説いていた。無知のベールがあるとき、自分がどういう社会をよいと思うかという視点を初めて知り、今求められることだと思った。

    ピケティの本とほぼ主張は同じだった。政治家や大企業は既得権益を手放さないから簡単に是正されないんだろうな。
    ひとりひとりの意識を変えて選挙の結果や世論を変えていくしかないんかな。

    この本では具体的な提言などはなく、あくまで資本主義の行き過ぎをとめ、別の道筋を示すだけだったので物足りなさはあった。

    0
    2026年08月09日

    Posted by ブクログ

    引用事例に重複が多くて、議論がもどったり進んだりするように感じる。翻訳はいまひとつで、日本語として理解に躓くところが多い。主張することは明快。

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    2026年05月24日

    Posted by ブクログ

    行動の自由とトレードオフを切り口に、「なるべく多くの市民の自由を向上させられる可能性が最も高い経済・政治・社会システム」として、進歩的資本主義を提唱します。それは、「あらゆる市民のウェルビーイングを中心に据え、物質的な財にとどまらず安心や自由まで組み込んだ枠組み」であり、ルールや規制などによる「力の分散が中心的課題」で「社会正義という目標」があります。

    ある新聞に2025年にエコノミストが選ぶベスト書籍に本書がなっていたのですが、何か腑に落ちない感じがします。「現在こそが、失敗が明らかになった新自由主義を放棄する歴史的瞬間なのだ」という言葉に、勇気づけられた方が多かったのでしょうか。著者の考えはともかくとして、論述が冗長に感じられ、編集でどうにかならなかったのかな、という印象が残りました。

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    2026年04月15日

    Posted by ブクログ

    新自由主義を一方的に批判している本。ミルトン、ハイエクという20世紀に台頭した新自由主義の2大巨頭を全く分かっていない人達と断ずる。著者のスティグリッツは、民主党の経済的顧問だったからか、共和党を真っ向から批判する。新自由主義においては、小さい政府が望ましいが、そのせいで適切なルールが形成されず、富裕層の自由ばかりが優先され割を食う不自由な人達が増えたとする。本書でも例えられていた信号機の例は分かりやすい。信号機というルールがないと、交通ルールが制定されずまともに車を運転するという自由を失うというロジック。信号機と経済主義をアナロジーで語るのは若干無理があるように感じるが言いたい事は何となくわかる。
    いずれにせよ、「自由」という物をアメリカ以上に考えている国は他にないのだろう。自由こそがアメリカのアイデンティティであり、自由の形は変わっても「自由の国」というイデオロギーで多民族をまとめるという構図は変わらないのではないかと考える。

    経済理論と統治のゆくえ:知性と実務の相克
    1. 経済理論の根底にある「情報」と「人間観」
    核心的問い: スティグリッツとハイエクの違いは、単なる「政府の大きさ」の論争なのか?

    論点:

    ハイエクは、知識が社会に分散しているため、政府による計画は不可能であり、「価格」こそが情報を統合する唯一の装置だと説いた(情報の分散)。

    スティグリッツは、情報の偏り(非対称性)が市場を失敗させるため、政府による修正が不可欠だと説く(情報の不完全性)。

    この対立は、「自生的秩序(市場)」を信じるか、「設計された秩序(理性)」を信じるかという哲学的な人間観の違いに基づいている。

    2. 歴史の教訓:自由の果てに生まれる「反動」
    核心的問い: 世界で最も自由と言われたワイマール共和国が、なぜ反動としてヒトラーを生んだのか。現代の格差が同様の独裁を招くのではないか。

    論点:

    市場の暴走が伝統的なコミュニティや生活基盤を破壊すると、社会は自己防衛として「強い指導者」を求める(ポランニーの「二重の運動」)。

    ハイエクは大きな政府を「隷従への道」と呼んだが、現代では「小さすぎる政府が生む格差」こそが独裁(ポピュリズム)への舗装道路になっているという逆説。

    3. 「賢い政府」という名の現代的寡頭制
    核心的問い: スティグリッツの説く「賢い政府」は、古代の寡頭制や法家思想に似ている。情報が氾濫する現代、国民を納得させる「説得コスト」は高すぎて非現実的ではないか。

    論点:

    リベラル派は政府を「民間の独占を監視する審判」と定義するが、価値観が分断された現代では、エリートによる「正解」の提示は逆に不信感を煽る。

    「納得させるコスト」を払えない政府は、経済的な実利(中間層の再生)を事後的に示すことでしか、その正当性を維持できない。

    4. 西洋的OSの限界と「覇権国」の苦悩
    核心的問い: スティグリッツの主張は西洋的観念が強すぎ、非西洋圏では通用しないのではないか。また、現代のアメリカが抱える分断は、南北戦争時のような再生を可能にするのか。

    論点:

    彼の理論は「西洋文明の延命パッチ」であり、宗教や独自の統治観を持つ地域には適合しない。世界は「多極化したブロック」ごとに異なるOSで動く時代へ向かっている。

    米国は「外部の敵(中国等)」を設定することで国内を統合しようとしているが、これは覇権国ゆえの「内乱(システム停止)」を避けるためのアクロバティックな手法である。

    5. ヘーゲル的「意識改革」への回帰と右派の拒絶
    核心的問い: スティグリッツは「人間の意識改革」を前提としているが、これはヘーゲル的な社会的後退ではないか。また、なぜ自由を重んじる右派がトランプのような強権を許容するのか。

    論点:

    「賢い我々が導く」という啓蒙主義的姿勢は、エリートへの生理的拒絶を生む。

    右派は「見えないシステム(官僚・専門家)による永続的な支配」を最も恐れており、それに対抗するために、あえて「見える独裁(強力な個人)」を武器として選択している。

    6. 実務から見たインセンティブと「負の財産」
    核心的問い: 企業の成果を「共有財産」とする議論は、研究開発の動機を削がないか。また、共有を謳うなら、企業の権益だけでなく「赤字や責任」といった負の財産も共有すべきではないか。

    論点:

    「独占的利益」という報酬がなければ、誰も困難なリスクを背負わなくなる。

    正の成果だけを社会化し、負の責任(自己責任)の所在を曖昧にすることは、社会の駆動力を奪い、モラルハザードを招く。実務の現場は「責任」があるからこそ維持される精度がある。

    7. エリートの再生産と再配分の副作用
    核心的問い: 「賢い人たち」はどう再生産されるのか。富の再配分は、かえって資産の逃避や社会の分断を加速させるのではないか。

    論点:

    現代の能力主義は世襲化し、現場の「実践知」を持たないエリートを量産している。

    再配分は「奪う側」と「奪われる側」というゼロサム・ゲームの戦場を作り出し、社会の統合という本来の目的とは正反対の「相互不信」を生むリスクがある。

    まとめとしての感想
    スティグリッツの理想は「理性の美学」に基づいた洗練されたシステム構築を目指していますが、実務や現場の視点から見ると、そこには「人間のエゴ、能力差、責任の所在」といったエンジニアリング的な変数の欠落が目立ちます。
    社会という巨大プロジェクトを動かすには、理論上の「正しさ」以上に、参加者の「納得感」と「リスクに見合った報酬」の設計が不可欠です。この「知性と実務の断絶」こそが、現代の政治・経済が直面している最大のバグであると言えるでしょう。

    0
    2026年01月02日

    Posted by ブクログ

    公正な経済システムであれば市民は誠実で共感的になり、他人と協力できるようになる。
    公正な経済システムは実現するの?

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    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    読む前は身構えたが、読みやすかった印象。ただし根拠や具体例に乏しいところが一部あるように感じた。

    印象的だったのは、現代の負債は未来への投資でもある、という考え方。ただ単にお金を借金すると考えるだけでなく、見方を変えれば必要な公共投資であることを考えさせられるのかなと思い、納得させられた。

    0
    2025年10月21日

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