過去全体を理解しようとパノラマ的視点から見た歴史、それが「ビッグヒストリー」。著者は宇宙、地球、生命、人間の4つの領域に分けて考察する。
まずはビッグバンによる宇宙の誕生。最新の推計では138億年前のこと。
それから何が起きたのか。
1 恒星を生み出した。
2 その恒星の中で元素を合成した。
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3 一部の恒星を爆発させ、新たな元素を宇宙空間に解き放った。
〈地球の誕生〉
太陽系は、大量の水素、ヘリウム、そのほか微量の元素で構成されている。しかし、地球の主成分は、酸素、マグネシウム、ケイ素、鉄の四つの元素。
特にケイ素は、ほかの元素と結び付く手が4本あり、鉱物粒子を作ることができる。多くの道具にケイ素が含まれ、技術を発展させた。
そして生命が誕生し、進化により人間へと。
本書に寄せられた京大の鎌田浩毅氏の言によると、「連続」「偶然」が織りなす驚きに満ちた物語。
私たちが今現在こうして存在していることを壮大なスケールで解き明かしてくれる、ワンダーな書である。