【感想・ネタバレ】ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史のレビュー

あらすじ

【全米で話題のベストセラー、Amazonレビュー500件超】

ニューイングランド幻想、ジェファーソン:独立宣言、西部開拓:フロンティア精神、フォード:大量生産モデル、ディズニー:夢の王国建設、ケネディ:宇宙計画……

アメリカとは何か!? なぜトランプ政権を生み出したのか!?
新世界を信じた夢想家たちとその末裔が創り上げた、狂信者の国家の物語


【絶賛の声、続々!】

「卓越した洞察に満ちた歴史書。既知の出来事が斬新な文脈で描かれる」
ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』著者)

「絶対的に面白い。読めば興奮で脳が踊り出す」
スティーブン・ダブナー(『ヤバい経済学』共著者)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

建国のさらに以前のピルグリムファーザーズの時代から、アメリカ人が幻想やファンタジーに基づいて行動してきたことを詳述。アメリカのキリスト教が狂信的なのは建国以来の伝統であり、誰もが教祖というかカリスマになれてしまうアメリカ人気質のオリジンが良くわかった。

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2020年01月19日

Posted by ブクログ

【アメリカは、夢想家たちによる夢の世界の創造物だ】(文中より引用)

アメリカの歴史を「ファンタジー(幻想・空想)」という視点から大胆に論じ上げた作品。建国以来、エンジンにもなればトラブルの素にもなってきたファンタジーの数々をたどりながらアメリカの本質に迫っていきます。著者は、『ニューヨーク・マガジン』誌の編集長を務めたカート・アンダーセン。訳者は、英語・フランス語の翻訳家として活躍する山田美明とイギリスで西洋社会政治思想を学んだ山田文。原題は、『Fantasyland - How America Went Haywire: A 500-Year History』。

端から見たときに「ぶっ飛んでるなぁ......」と感じられるアメリカの一側面を論理的に説明してみせた秀作だと思います。ファンタジーの有用性も見据えながらその問題点についても論じており、バランスの取れた作品であるとも感じられました。

本書以後はアメリカのエンタメ作品への見方が変わりそう☆5つ

※本レビューは上下巻を通してのものです。

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2019年09月02日

Posted by ブクログ

上巻はアメリカ国家成立から、1970年代まで。
下巻はそれからトランプ政権まで。
内容は長大でとてもすぐには整理できないが、本当にアメリカ国民はこの本に書かれているような幻想に生きているのだろうか?
たしかにトランプ政権が成立するあたり、真実だとは思うものの、アメリカの生の情報がないだけに信じられないというのが本音のことろ。

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2019年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なぜアメリカ人は、夢見がちで、陰謀論や儲け話に弱く、宗教熱心で、反知性主義的なのか。
そもそもの入植の時点で「そういう人たち」が入ってきたところから、議論が始まる。
上巻は、1970年代までのアメリカの文化・宗教史の解説ともいえる。

アメリカ人の個人主義と相対主義は、自分の想像よりもさらに激しいものらしい。
議論はまっとうで説得的だが、アメリカ人の半分くらいを怒らせそうではある。

「何を信じている人でも、10億もあるウェブサイトを探せば、同じものを信じている仲間が何千人と見つかる。事実と「事実」を組み合わせ、自分たちの信念を裏づけている人たちだ。インターネットが登場するまでは、おかしな考えの持ち主はたいてい孤立し、自分だけの現実を確信し続けるのにも苦労した。」(13頁)

「ユダヤ人がアメリカを動かしているのではないかという不安は、ユダヤ人の人口が2パーセントを超えるころから本格化した(1世紀前には、カトリックの人口が2パーセントを超えたころに反カトリックのヒステリー症状が始まっている)」(209頁)
…現代日本の外国人人口の割合を考えると、日本にも同じような現象が発生しても不思議ではない。

「アメリカでは1960年代以降、法律が一人ひとりを同一に扱うだけでなく、一人ひとりが信じていることはどれも一様に正しいというところまで、平等の意味が拡大された。絶対的な個人の自由を容認するのがわが国の文化の原則となり、国民の心理として内面化された。自分が信じていることは正しいと思っているのであれば、それは正しい。こうして個人主義は、自己中心主義となって蔓延した。」(314頁)

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

アメリカ建国から1970年代までのアメリカを総ナメする本。どの国民もファンタジーが好きだが、この国は建国された時からファンタジーなのだ
下巻の方がより面白い

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2024年06月07日

Posted by ブクログ

いやー、なかなか面白い。アメリカという国の非科学的な側面からの生い立ちとその後の歴史。
確かにアメリカという国は、もともとが金を求めて一攫千金を狙ってバージニア辺りに入植して来た人たちや、宗教上の争いの結果「理想のキリスト教者の共同体」を作ろうと渡って来たピューリタンの一団が建国した国の連合体ですからね…元が「空想」とともにあるような国家な訳で…
私も9〜10月に掛けて集中的にウォッチしていた、あの「トランプに熱狂する人たち」のバックボーンにあるものを紐解いていく感じで非常に興味深く上巻を読み終えた次第。(福音派など原理主義的あるいは急進的なキリスト教宗派たちの生まれて来た背景についても結構な紙面を割いています) 翻訳もこなれていて読みやすい。

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2020年12月24日

Posted by ブクログ

自分のアメリカに関する知識が思ったより少なく、読み進めるのに時間がかかる部分もあったが、部分的に知っていたアメリカ文化が繋がった。宗教、ディズニーランド、UFO信仰、チャッキーチーズ、ダンジョンズ&ドラゴンズ…特に「ダンジョンズ」を知ったにはストレンジャーシングスで、番外編で脚本家の兄弟がこのゲームについて熱く語っていたのをハテナな気持ちで見ていたが、なんとなくドラマの80年代とともに理解できた気がする。
印象に残ったところ
「ホームスクーリング運動は当時キリスト教根本主義を奉じる右派の間でも、自由奔放な左派の間でも展開された。右派はこう考えた。ホームスクーリングにすれば、聖書を信奉する家族や教会以外の思想に子供たちが触れることもなくなる。一方、左派はこう考えた。子供たちは期待に応えるためにこの世界にいるわけではない。だから、常に自分の好きなことだけをするべきだ」

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2020年03月29日

Posted by ブクログ

自分が真実だと思えば、そう思うようになった理由や経緯にかかわらず、それは真実であり、誰もそれをとやかく言うことはできない、という考え方に至る。

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2019年10月04日

Posted by ブクログ

現実的で理論的な思考の根本が幻想、という、軸で捉えたアメリカを書く本。
なるほど、正しく間違えまくる国、ということなんですね…

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2019年03月21日

Posted by ブクログ

ちょっとアメリカ人を気狂い寄りに書きすぎかな。そもそも人間がファンタジーを信じたい生き物なのでアメリカ人に限ったことではないと思う。色んなイデオロギー、思想、ファンタジーの上に社会は成り立ってる。

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2024年04月30日

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