佐藤青南のレビュー一覧
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ネタバレ潮崎真人は、企業の依頼を受けて就活生のSNSアカウントなどを調べる会社を営んでいる。ある日、アナウンサーの内定が取り消されたと乗り込んできた女子大生・灰原茉百合をバイトとして雇うことに。茉百合がある学生を調査した後、ネット上で関わりのあった人が次々と殺されていき…。
インターネット上でアカウントを特定して調査を行う。実際にこういう仕事はあるのだろうけれど、時代だなぁと思う。特定の仕方も触れられているが、本当にこれで特定できるのかと思うと容易すぎて怖い。ネットリテラシー、気にするようにはしているが、こういうものを読むと本当に気をつけないといけないと感じる。
潮崎のやり方も人間性も褒められたもので -
Posted by ブクログ
捜査一課の音喜多と音楽隊志望の刑事、鳴海が殺人事件の捜査をするバディものの一作目。
鳴海桜子がとにかく変人で、しかし切れ者という設定がとても面白い。鳴海の音楽の知識で、事件も解決するのだが、次が気になってどんどん読み進められた。
次回作もぜひ読んでみたい。
しかし、冒頭のベートーヴェン交響曲第五番『運命』の第一楽章が終わり、万雷の拍手が巻き起こったとあるが、そんなことってある?ふつう楽章と楽章の間は拍手しないものでは? それか、普通は鳴らない拍手が巻き起こるほど素晴らしい演奏だった、とか書くべきでは?そこがのっけから気になってしまったので、星三つ(大学の音楽の先生に聞いたが、やはり普通はあり -
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音大の声楽科卒、音楽隊志望の刑事の鳴海と
捜査一課の音喜多のコンビが少女失踪事件の
犯人を追う刑事小説。
相貌失認のため人の顔は認識できないけれど、
抜群の耳と鋭い推理力で捜査に全力を尽くす
異色の刑事が活躍するところがユニーク。
天然だからか、鋭い感性故か、他の刑事とは
違う視点で自由に行動するため、はみ出し者感が
あるけれど、何度か一緒に組んで捜査したことで
理解を示してくれる相方がいることが読んでいて
何より心強かった。
才能があることは喜ばしいことだし、
他者からはギフトを羨ましがられるけれど、
それを生かして活躍することは義務じゃない
と言い切る主人公が素敵だった。